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第5回カクヨムWeb小説コンテスト

通称『カクヨムコン』である。昨年は『カクヨムコン体験記』というふざけたエッセイに公式レビューがつき、不吉な予感に震えていたら、投稿作『17日後』が二次選考を通過しなかったという、まさに予感的中な結果となった。

カクヨム『17日後』https://kakuyomu.jp/works/1177354054887615229

どうでもいいことだがあらすじを端折ると、大学生の男女が男の浮気から別れることになるが、ふたりは「17日後」という中途半端な日数をかけて別れる約束をする、という話だ。わたしでも17日もかけて別れるなんてどうかしていると、作中のヒロインの友人のセリフ通りに思う。さっぱり別れたらドラマも何もないんだけど。

ちなみにエブリスタでも『十七日後、わたしたちは』という題で校正し直して掲載しているので、誤字脱字のない方がお好みの方はどうぞ。

さて、カクヨムコン5である。11月末~1月いっぱいが応募期間のこのコンテストの特徴は、読者選考があることだ。要は読者にたくさん支持された作品が二次選考に進める。この読者選考が曲者で、週間ランキングは掲載されるのに、累計ランキングは掲載されなかったり、集計方式は公表されていなかったりするので、作家たちの不信を買っている。

とは言え、人気さえ獲得すればいいのだ。この際、なりふり構わずに人気取りをすればいいということで、期間中はTwitter上にたくさんの作品のリンクが貼られてTL上は賑やかになる。わたしは「読まれたい!」という熱意あふれるこのリンクが好きだ。カクヨムコン5が始まってからのリンクを楽しみにしている。

なりふり構わずに、とは言ったものの、気に入らないのは読み合い(相互に読んで相互にレビュー☆をつけるというバカらしい習慣)や、普段の人脈を使って読まないわけにはいかない、レビューつけないわけにはいかない状況を作る輩である。サブ垢も問題外だが、読み合いと馴れ合いにはうんざりする。

お陰様でわたしの作品はかなり偏っているので好きずきがあり、普段仲良くさせていただいている方でも必ず読んでもらえるというわけでは全くない。それより、読み専さんと言われる自身は書かなくて読むだけという方が多い。読み専さんは☆を落としていかない方が多いのだけど、本当の意味で選ばれて読まれている感じがするのでうれしい。作者冥利に尽きるというやつだ。

さて、問題は今年も出すか出さぬかということにある。正直、勝算はゼロに等しい。どうにも角川のレーベルはわたしの作品とは相性が悪く、勝てる気がしない。普通に考えたら、じゃあやめれば、となるところだけれどそんなに簡単な話ではないのだった。

ひとつは単純に古巣がカクヨムである以上、お祭りムードに参加したいということ。また、カクヨムで遊ばせてもらってるのだから少しは貢献したいという気持ち。

ふたつめは今年から『朝読賞』というのが新設されて、それに出してみたいと思ったからだ。以前、イベントでご一緒させていただいた編集さんが「応募作は全部読みます」と仰っていて、今回もこの賞の担当になり、全部読むと明言されていた。なので、ぜひ、入賞しなくても作品を読まれてみたいという動機だ。こんな動機で応募するのはたぶん、わたしだけだろう。何しろみんな、書籍化しか見えていない世界だ。書籍化は何の魅力もないとは思わないけれど、わたしにとって重みの感じられるものでは無い。不思議なことに。ここだけの話だが、かわいいイラストのついた文庫本になるなんて……だ。なんて言ってはいけないだろうけど、個人的な嗜好として。

とにかく、ラブレターのように原稿を読んでもらえたらなぁと思うのである。ダメだと思ったら蹴ってもらって結構だ。自分でもおかしいと思う。

みっつめに恋愛カテゴリーに爪痕を残すというのがある。しかしこれも大きな声では言えないが、ちょっと難しい。『朝読』用に青春ものを書いているのだが難航していて(枚数設定が上手くいかなくて悩んでいる)、どうにかこれを書き上げたい。それから実は半年ほど前からカクヨムコン用に用意してある恋愛作品がある(!!!)のだが、こちらも構成に手間取っている。しかし、自分で言うのもなんだが、これはなかなか面白い。そしてカクヨムコンのシステムに合っていると思う。これが書き上がれば読者選考は行ける気がする。しかしあくまで一番の目標は『朝読』であって、破天荒な恋愛ものではない……。ないんだけど、本当のことを言うと、カクヨムコン以外には持っていく場所がない作品なのだ……。むぅ。

そんなふうに作品のことでいっぱいいっぱいなので、体験記のようなエッセイまで気が回らない。昨年は毎日のPVとランキングを日記風につけて、死ぬかと思った。毎日、自分の数字と向き合うというのは血反吐を吐く思いだ。見なくてもいい日がない!Mすぎる。なので体験記を書くことに躊躇してしまう。昨年も応募期間の開始から始めたので、書くにしてもそれからでいいかなと。

しかしわたしはエッセイに毎回、自作のリンクを貼るような器用な女じゃない。本音を言えばそういうのはあまり好きじゃない。わりとストイック。大体、作品とエッセイの間にはものすごく隔たりがあって、文体も全然違うし、もちろん空気感が違う。そんなものを並べて宣伝したところで、と思う。ちなみに昨年は公式レビューがついたことでエッセイはトップページに載ったけれど、作品のPVはそれで増えたようには思えなかったと明記しておく。エッセイだけの読者さんがけっこういて、わたし、エッセイもなかなかイケるじゃん、と調子づいて見たけれども。

わたしのエッセイと言っても、このnote程度のものですよ?

知り合いの方がカクヨムコン体験記の自主企画を立ち上げたらしいので、メンタルと折り合いをつけて大丈夫そうなら書こうと思います。また悪夢にうなされるといけないし。

蓋を開けてみなければわからないカクヨムコン。また異世界ものばかりが賞を取ったら、今度こそ角川のコンテストは出さないぞ、と。恋愛ものまで異世界ものとはあんまりだ。切ない系恋愛を求めている読者の立場はどうなるんだ?

というわけで、相変わらず締切に追われているのだった。とりあえず今月の講座の課題を一万文字書かなければ……。中途半端なものは書きたくないから困りものだ。

悪夢はとりあえず見なかったので、創作にまたシフトチェンジしていきたいと思う。書くぞ、倒れるまで!――そして本当に倒れるのだから始末におえないのだ。

※ちなみに『短編部門』もあるのだが、自信が無いので投稿しないつもり。

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