理想主義
若い頃、わたしには悪い所があり、それは『何でもできる限り完璧にしたい』という理想を抱いていることだった。
皆さんは人生を同じように考えていませんか?わたしは未だにそう思う時があり、それについて考えると泣きたくなります。この歳になると、人生ままならないことが多いとはわかっているのに、思った通りに自分を動かせない自分自身に失望するのです。
若かった時、行き詰まって言われた言葉は、
『理想を持つことが悪いんじゃない。ただ理想を抱いてる君が苦しんでるんでしょう?』
と言われ、その日は泣きました(笑)。多分、わたしは理想を抱いている自分が好きだったんでしょう。だから未だに「かもめのジョナサン」や「イリュージョン」が好きなんだと思う。
なぜこんな話になったかというと、子供の学校の文化祭の出し物がプラネタリウムになって、実行委員になった子供は理想通りのプラネタリウムを作りたいと思って活動したけれど、他の子達に影で悪口を叩かれることになったという話で。人を仕切るというのは難しいことなんだよ、という話をしたのですが、彼女の頭の中には美しい夜空が広がっていたんだろうなと思ったのです。
たかが文化祭、大抵の人は楽しい思い出作りが一番なんだろうと思いますが、子供にとってはプラネタリウムが全てだったんじゃないかな……。
明日、実物を見に行きますが、彼女の心の中の、理想のプラネタリウムも同時に見てきたいと思っています。
『本当に大切なものは目に見えない』