メイクアガール、性癖ハッピーセット! ネタバレはたぶんないよ!
これはサスペンスである。
クラファンで軽く数千万のお金を集めた安田現象さんの第一作となる長編映画「メイクアガール」を見た。
ショートアニメ制作において高い支持を得ており、Youtubeのあるショート動画は1.1億回視聴284万いいねを記録するほど。
上がる期待値。
映画を見た後は正直どう評価したものだろう、と悩んだ。
間違いなく賛否両論になる出来だ。
映像美は卓越している。
終盤にかけての、あの映像も素晴らしい。
「これは、性癖か?」となるシーンだってあった。
だが、説明不足なのである。
そう、圧倒的説明不足……!
主人公の動機も、周りの登場人物も、強いて言えば警察も……すべてが分からない……!
君らの常識と私たちの常識が異なっているのなら明示してくれ……
つーか主人公の倫理観よぉ……
や、ダメダメ。
気にしたら負けなのだろう、と理解を放り投げて観ていたら、終盤で性癖を叩きつけられた。
アレは間違いなく性癖である。
詳しいことは言えない。
言ってはいけない。
だが、0号ちゃん、美しいよ。
その葛藤をもっと見せてほしい。
曇る顔も好きだけど、愛のために苦しむ顔もいいよ。
ああ、いいなぁ。
命削ってでも存在証明したい女の子とか好き好き大好き。
命よりも優先するモノのために喉がつぶれるくらいに叫ぶ女の子とか好き好き大好き。
ていうか、叫ぶ女の子が好き好き大好き。
……失礼、持病の性癖発表ドラゴンが。
まあ、それはともかくキャラもどうして面白い。
茜とかいうコテコテのツンデレキャラとかさ。
もはや笑った。
主人公の母親とかもはやアグネスタキオンである。
ビジュもタキオンだが性格というか、研究者気質でどこか狂っているのもタキオン味を感じる。
その愛情分かりにくいよ、タキオン、じゃなかった、お母さんさぁ……。
まあ、独特の世界観で殴り掛かってくる、性癖のハッピーセットみたいな、そんな良質な曇らせ映画です。
うん、この総括酷いな。
まあ、別の言葉にしてみよう。
愛とは何か、ではなくて、「それでも愛と呼べるのか」みたいな話ですかね。
かっこよく言うなら、運命に抗う話です。
うわ、途端にカッコよくなった。
とにかく、テーマは「愛」ですな。
「好き」を知った作られたカノジョの0号と、「愛」を知らない主人公的な……?
うーん、これだとよくある話なんだよな……。
この映画はもっと独善的というか、綺麗な泥人形みたいな感じなんだよな……
ま、観てみてほしい。
それが一番早い。
説明不足感は否めないが……エンタメ慣れしている人なら楽しめるのでは? と思ったり思わなかったり。
え、次回作は2027年?
投げナイフで戦う女の子の話?
そんなの好き好き大好き!
ひゃっほう、サンクス安田現象さん!