#今日の映画『太陽の下で』(2015)

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#今日の映画  は『太陽の下で』(2015露独チェコ北朝鮮106)です。
縫製工場の管理を行う父親と豆乳工場労働者の母親、成績優秀で少年団に入ることが決まった少女ジンミの「模範的な普通の一家」の日常と太陽節(金日成誕生祭)の準備を描いたドキュメンタリーです。監督インタビューまでが本編でした。


この映画の台本は北朝鮮に渡されたものだ
ロケ地には常に監視が同行し映像もチェックした
最高の国の普通の生活を撮影させるためだ
映画に登場する少女は少年団に入る直前で
体制への第一歩を踏み出そうとしていた。
――プロローグ


ロシア人ドキュメンタリー監督、ヴィタリーが、北朝鮮当局の全面協力()を受けて一年もの歳月をかけて北朝鮮の「模範的で理想の一家」であるリ家を撮影したこの映画は、撮影の手順、シーン、脚本、演出の全てに当局の監修(操作)が加わっていることになっています。
当局の意に沿わない映像は撮影禁止に加え、撮影期間以外はクルーはホテルに軟禁、一日の終わりに撮影データはすべて当局が預かり監査、未編集の映像は没収という厳しい状況の中で、撮影班が文字通り命を懸け持ち帰った、「本来なら存在するはずのない映像」を纏められた一本です。

何よりも興味深いのは、デストピアフィクションだとしたら三流ですが、残念ながらすべて事実だということです。
インタビューで監督が日本人へ向けて言った言葉が大変印象的でした。

生まれると誰もが予防接種されますよね
でも効果は永遠ではないそうですよ
日本でも戦前全体主義の辛い時代がありました
予防接種の効果が永遠に続くと思わないでください
ご自分の健康に留意し ご自分の自由を大切にしてください
――監督インタビュー

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