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ダンテ『神曲』読書途中の覚書 #5
今日はかなり慌ただしいので、軽めにダンテ『神曲』についての覚書を。
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・「地獄篇」の第三十歌まで、読み進める
・第八圏(マレボルジェ)はここまで、次からは第九圏(コキュートス)、地獄の最深部へ。
・第三十歌のこの部分がなんとなく良い。(訳語ながら)読んでいて心地よい。
さながら災厄を夢に見る者のようだ。
夢に見ている中で、それが夢に見ているものであることを願ってしまう。
すでにそうであるのに、そうでないかのように、そうあることを強く望んでしまう。
(ダンテ・アリギエーリ『神曲 地獄篇』第三十歌 136〜138行)
・地獄の大きさが(象徴的な表現でもなく、宗教的象徴の数字による大きさの記述ではなく)数値で記述されることが、近代的な時間概念、ひいては(商取引などが行われる)近代的な社会へと導いていこうとする意図がある、という話はとてもおもしろい。
・ガリレオ・ガリレイが、ダンテの『神曲』における地獄の大きさを測定し、ダンテたちの移動速度の算出を試みた、という話は知らなかった。ダンテとガリレオが繋がっていく、という歴史のおもしろさ。