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アートワーク裏話:The Devilman’s Cousins

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https://www.otherman-records.com/releases/OTMN044

無想りんね(旧tac-t!s)がネットレーベルアートワークデビューすることとなった、KenKoTaijiとVaenusによるスプリット「The Devilman’s Cousins」。2013年作。

ツイッターでラブライブの南ことりちゃんのイラストをポンとノリであげたら、Otherman Records主催のOthermoon氏(a.k.a邪神)にいきなり「オッ!tac-t!sくん絵かけるんね!ジャケやらん?」ってものすごく軽いノリで言われたのを今でも覚えている。が、これがまさか今多くのアーティストにアートワークを提供することになることに繋がるとは…。人生は本当にわからない。でもちょっとくらい教えてくれてもいいと思う。

もう6年も前の話になるので、どういう意図があってこのようなデザインにしたか、完璧に思い出すことは難しい。が、ひとつだけ確かなのは「他のリリースにないような奇抜なやつにしたるで~~~!」と意気込んでいたことである。

【目から怪光線】

だいたい目から紫のビームを出すこと自体おぞましい。現実にいたら大人でも泣いてしまうレベルだ。が、ここにはおそらく、無想りんねの当時のブレイクコア感が込められている。と思われる。知らんけど。

大学の軽音楽部に所属した無想りんねは、ふとしたきっかけからブレイクコアなるジャンルを知り、軽音楽部の先輩に頼み込み、おすすめブレイクコアアーティストを10人ほど教わると、家でまるで綿菓子を洗うアライグマのように夢中になって聴いていた。確かTechdiffとかRotatorとかがいた気がする。そんな中感じていたのが「ブレイクコアって、音を切り貼りしたり、ノイズかけたりしてるの多いな~」ってことだった気がする。

よって、目から出ているベトベトンみたいな色(アローラのやつではない)のビームは、そんな当時のブレイクコアに対するイメージをぶつけたものである。耳だけではなく、目からも歪んだりノイズがかかった音が吹き出してしまうような、そんなイメージ。ちなみにこの子(名称不明)は、後々何度か再登場はするものの、ビームはめったに出さなくなった。

【スピーカー耳猫型少女】

なんていろんな属性を組み込んだキャラなんだ…と今見ても思うが、実はこのアートワークを描く数ヶ月前、無想りんねはかのサウンドボルテックスのアピールカード公募に 「TAMAちゃん」というキャラを描いて応募していた。黒魔氏の「Goodbye-bye planet」等でもおなじみだ

https://www.youtube.com/watch?v=4Cx2acM_EGE

めっちゃいい曲……………………….エモ……………………………..

まあ、見事に落ちたんだけど~~~~!!!!

ということもあり、その悔しさをバネに生み出されたのが、このキャラ(名称不明)であった。耳がスピーカーなのもTAMAちゃんリスペクト。だがポップな黒魔氏の楽曲とは違い、より無機質で爆速なブレイクコア(クロスブリード)がテーマなので、体も傷のような黒模様に灰色の肌、装飾品なしのシンプルな造形になった。ちなみに、周りの黒い手は、いわゆる「闇」であり、このときは想定していなかったのだが、再登場する際には、この手を我が物顔で支配下に置いていたり、石仮面よろしく仮面にしていたりと、なんだかんだでいいコンビになっている様子。早く名前を決めてあげないといけない。

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一時期ステッカーになって配布されていたこともあった。こうやって見るとえっちだね。


【文字デザイン】

何を隠そう、当時の無想りんねは、デザインに関してはド素人にも程があった。ちょっとだけ同人誌のデザインとか大学のサークルのジャケットを描いたりはしたことはあるが、まっっっっっっっっっっっっっっったく何も知らない生まれたてのバンビみたいな状態だったのだ。よって、特に何も考えずにこのデザインは完成した。参考にしたのも、過去Otherman Recordsのアートワークくらいだと思う。フォントもパソコンに入ってたベリベリイカスクールなやつをたまたま発見して使った程度だ。


【最後に】

無想りんね初アートワークはこうした当時のいろいろな思念や技術を結集して生み出された。稚拙な部分は数あれど、今こんなジャケを作って!と言われても、おそらく再現はできないだろう。そんな初期衝動に溢れたデザインであると思う。

なお、2015年にはリメイクジャケを制作した。この頃はフォトショを入手したこともあり、より複雑怪奇なデザインができるようになったこともあり、比較するとニンマリできるものとなった。

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