"grace"MVを観て―――素顔の風さん
昨夜は日本中、いや世界中でこのMVを観て多幸感に包まれた人が多かったことだろう。
「多幸感」……この頃、風さん界隈でよく耳にするこの言葉。
ひとつ前の(ついこの間出た)「damn」のMVも、監督をしたダッチさん(山田健人監督)が「多幸感を感じてください」みたいなツイートをしてらっしゃった。
今回の”grace"もまさにそれ。
いや、さらに上を行く感覚を味わったのは私だけじゃないはず。
心のふるさとインドに行っての撮影で、風さん本当に解き放たれたんだろう。
力が抜け、自然な笑顔で心から楽しんでいる感じだった。
楽曲は美しく覚えやすいサビメロと「自分を愛そう」というメッセージの歌詞で、聴く人誰もが幸せになる。
「damn」もそうだったけれど、最初はうまくいかない自分が出てくる。
それがだんだんと気づき始める。
自分を愛さなきゃ、自分が心のままに楽しくなくちゃ、そうでなくちゃ周りを愛することもできないし人を幸せにすることもできない……そんなことを気づいていく主人公がいる。
まさに風さんがいつも言っていることの体現。
ダッチ監督が初めからきちんと構想をもってきただけのことはあって、「damn」は映画のような、すごく作り込んだ作風。
対して「grace」は、物語性を感じさせながらも、主人公=風さん本人と思っていいのだと思う。
ドキュメンタリーのような感じの仕上がり。
風さんのまわりにいる人々はみんな笑顔になって、一緒に踊ってしまうし歌ってしまう。
MV見終わると、いつも自分が微笑んでいるのに気づく。
うっすら涙も浮かんでる。
美しくて淡い色彩が中心の映像は、少し古びて汚れた壁も埃っぽい道路も決して澄んでなんかいないガンジス川も不思議と綺麗に見せてしまうし、外側の美醜ではない内側から溢れてくる優しさや知性や慈しみを感じさせる。
インドの人々の彫りの深い顔立ちは思索的で、明るく軽快な楽曲が弾けすぎないようにどこか深みを与えてくれる役割を果たしている。
風さんはその映像の中で目立ちすぎることもないかわりに負けてしまうこともない存在感で、とにかくキラキラと輝いている。
笑顔6連発……↓
きっと、本当にやりたかったのはこういうことね。
言いたかったことは、(実はデビュー当時から一貫して同じだったと思うけれど)今回とても明確にストレートに伝えることができたんだね。
清々しくて心が洗われましたよ。
自分を愛することって、簡単なようで難しい。
私も自己肯定感の低い人間だからよく分かる。
だけど自分を愛せない人間が人を幸せになどできない。
真実は自分の胸の中にある。
誰もが自分の中の神様を信じて、心の境界を外して自らを解き放つとき、世界は繋がれるし人と人は愛しあえる。
風さんにまた教えてもらった気がする。
今日はこのへんで。
次回はちょっとだけ斜に構えて考えていることなど書いちゃおうかなと思っています。
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