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音楽って
藤井風さんの熱烈なファンが発した「消音再生」の呼びかけ。
その後の色んな人の一連のツイートをずっと黙って読んでいたけれど。
やっぱり自分の考えも書いておこうと思ってこんな出遅れたタイミングでパソコンに向かっている。
多少過激な書き方になっているかもしれない。
あくまでも独断と偏見なので、異論のある方もいるかもしれない。
ごめんなさい、初めに断っておきます。議論するつもりはありません。
読みたくない方はスルーしてください。
風さんファンたちの風愛はすごい
もちろん私も風さん大好きなファンの一人だけれども、某SNSのファングループだったり、某呟き系SNSだったりを見ていると、時々引く。
私はそこまで出来ないという引け目もある。
なんの力も持っていない1ファンが、「推し」のためにできることって、結局お金と時間を使うことくらいしかない。
そう、愛はお金、愛は時間。
だから一日の大半を「推し」のために費やしているであろう、そのようなファンの方々の行動を見ていると「凄いっ!」というシンプルな驚きと畏敬の念(大げさだけど)が湧いてくる。
と同時に「自分にはそこまでのバイタリティも気力もない。自分は本当のファンではないのではないか?」という寂しい気もちにもなる。
グッズ販売のたびに沢山のグッズを購入するのだってそうだ。
繋がりにくい販売サイト(今回はずいぶん改善されていたらしい)にアクセスし続け、買う。
希望の色やサイズがSOLD OUTになったら違うので我慢する。とにかく買う。
私は「これがダメだったら今回は縁がなかったと思おう」と思ってしまう。
そもそも、今回なんて「Tシャツいっぱいあるからなあ、もうこれ以上要らないなあ」という考えも頭をもたげたりする。
そういうの、ファンじゃないのだろうか?
頑張って「推し」のために様々な努力をするファンたちはもちろん尊い。
グッズの売り上げが上がれば、また素晴らしい音楽を作るための資金にもなるだろう。
単純にグッズを手に入れて嬉しい、というだけのファンだってもちろん否定しない。むしろ可愛いと思う。
でも、少なくとも今回の「消音再生」はどうなのか?
音楽のファンなら、普通に聴く、これが第一歩じゃないのか。
CDやDVDを買う。サブスクでダウンロードする。
そしてまわりの人に「推し」の音楽の素晴らしさを伝える。
ラジオ番組などにリクエストするのももちろんありだろう。
でも、音を消すって何よ。
音楽って、スポーツと違って本来勝ち負けを競うものではない。
世界中には様々な音楽が溢れている。
ジャンルも多様。
好みも多様。
素晴らしい音楽は一人だけが生んでいるわけじゃない。
多様な音楽に囲まれているからこそ感じる幸せもある。
でも、それらを比較して順位を付けて「これはあれより上」だの「勝ったの負けたの」だの、音楽にあてはまる?
音楽が商業化された瞬間からランキングという価値観が生まれた。
それは仕方ない。音楽を生業にしている人が沢山いる以上仕方ない。
でも、そもそもそれって聴く側のニーズではないはず。
商業主義に巻き込まれて、「推し」がランキングの1位になるためにあの手この手で工作するのって、なんだか違うと思う。
良いものは自然に広がる。
才能ある人は、世間が放っておかない。
ありのままの流れの中から残っていくものこそが、本当に時代が求める音楽であり、才能なのではないか。
ランキングを上げるために不当に「手を貸す」ことで勝ち得た順位って何なん?
アーティストは作品を見てほしい、聴いてほしい。
結果は自ずとついてくる。
アーティストは、むしろ正しい結果を知りたいのではないか。
自分のやっていること、求めていることと、世間との乖離やギャップも含めて、本当の「位置」を知らなければ、結局どこかで行き詰るような気がするのだ。
ついでだから勢いで言うが、アーティストを妄想の道具にしてそれをSNSに書いて人目に晒すなんて気持ち悪い。
妄想するのは仕方ない、自然なことかもしれない。
でも、自分だけにしておいて。
アーティストはあなたの私物じゃない。
もちろん私は読み飛ばす。でも、そうじゃない人たちもいるだろう。
共有してキャッキャと喜んで。
……やめてくれ。
日本の音楽文化がどうしても幼稚に見えるのは、ファンの在り方も大きく影響しているんじゃないだろうか。
もっと成熟した、本物を生み出す土壌をみんな一人一人が意識して作っていこうよ。
その中で生き残っていく音楽こそが世界にも通用する一流のものだと思うし、風さんの音楽は絶対にその中の一つだと思うのだ。
彼の実力を信じようよ!