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【修正版】研究計画書_研究テーマ変更のお知らせ_新テーマ発表
◆「研究員制度」の趣旨について
下記リンク先より概要がご覧いただけます。
本記事は、ランサーズ新しい働き方LABの「研究員制度」の活動の一環として、私個人が行う「働き方実験」についてまとめたものです。
研究テーマの変更
旧:#音楽家・演奏家の新しい働き方実験として「複業演奏家(パラレルキャリアのアーティスト)という働き方の提案」
新:「音大卒現役パラレルワーカーが、既存の音楽スキルを活かしながら新しい楽器に挑戦したら音楽家・演奏家としてお仕事の幅を広げることは出来るのか?」
〈経緯〉
新しい働き方LAB研究員就任当初は、音楽家・演奏家としてパラレルキャリアを目指すことがゴールであり、研究テーマとして位置付けていました。
しかし、音楽家・演奏家としての働き方を考えていく中で、パラレルキャリアの状態というのは何も新しくなく、発信していないだけですでに多くの人がそうした状態の中活動をしているといえる、と感じました。
また、派遣社員として音楽以外の仕事につきながら、ピアニストとして演奏活動を始めた私自身、現役パラレルワーカーと言えるのではないか、との気付きから、今あるスキルを活かして、自分らしい働き方を叶えるにはどのような手段があるか、について考えるようになりました。
〈新テーマを選んだ理由〉
「自分らしい働き方」とは何か。
好きなことで働く、自分らしく働く、というキーワード自体、
新しい働き方LABのコミュニティ内ではよく耳にするワードですが、
では自分にとって「自分らしい働き方」とは何なのだろうか、考えてみました。
●自分らしい=強みを生かした働き方?
自分らしさ、を仮に強みを生かした働き方ととらえた場合、自分の強みとは何でしょうか。
▶︎スキル面:
・ピアノ演奏
・音楽基礎知識(ソルフェージュ、音楽理論等)
・アロマテラピー資格
・医療事務資格
・顧客対応(コミュニケーション)力
▶︎マインド面:
・人前で緊張しない
・癒される、安らぐと言ってもらえる
そもそも、新卒で最終的に医療事務職を選んだのは、
資格を取得して手に職をつけたいという動機もありますが、
一番は学生時代のアルバイトで培ったコミュニケーション力と、
もともと持ち合わせている優しい・落ち着いた雰囲気を生かして働きたいと考えたからでした。
●自分らしい=自分にとって無理のない働き方?
自分らしさ、を自分にとって無理のない、
幸せを感じられて持続可能な働き方とした場合、
どのような働き方が考えられるでしょうか。
新卒で入社した会社では、連日の激務ともともと完璧主義な一面があった性格上の問題もあり、うつ状態・過敏性腸症候群・心因反応と診断されわずか2カ月で早期退職をした、という経緯があります。
その後、自分の心と身体を守ることを第一に、仕事は負荷が少なく、キャリアアップは叶わなくても自分が健康でいられることを優先して選ぼうとしました。
しかし、仕事にも慣れ、心身が回復の兆しを見せると、やはり仕事で自己実現をしたいと考えるように。
そして夢いっぱいに転職した次の職場でもまた、身体を壊して短期間で退職することになります。
このまま、この繰り返しになったら、いよいよやばい。
今までにない危機感を感じ、心身への負担と 自分のスキルが発揮できること=自己実現のバランスを考え、選んだのが"派遣社員"という働き方でした。
そうして現在に至るわけですが、派遣社員として、残業も無く、決められた仕事をこなし、それなりに評価もしてもらえる。
休日は趣味のスーパー銭湯を巡ったり、毎日が平凡でも穏やかに、特別不自由もなく過ぎていきました。
そんな生活が1-2年続いたころ、私の中に新たな思いが生まれます。
「音楽がやりたい、音楽を仕事にしたい」
やはり、一度は挫折を味わい、熟考の末選んだ「音楽を辞める」という選択ですが、自分の中でこれまでの音楽経験の数々はかけがえのないもの。
諦めきれない思いが生まれ始めたのです。
●自分らしい=音楽を仕事にすること?
では、本当の自分らしさとは、自分にとって相当の思い入れのある、音楽を仕事にすることでしょうか。
これは半分正解で、半分不正解だと思っています。
そもそも、学生時代、最終的な進路として音楽を続けることを選ばなかったのは「音楽が好きだから」でした。
職業としての側面を考えるうちに、仮に将来音楽で生計を立てることが出来たとして、今のように音楽を好きではいられなくなる、と漠然とした恐怖にも似た感情を抱いていました。
このころ、私は「芸術を極めること」と、ビジネスとして「音楽で売れる」(=収入を得る)という二つの異なる視点から音楽を見なければならない状況に、少なからず混乱していたのだと思います。
そしてこの結論は、いまだに出ていません。
それでも当時と違って社会人として約5年の経験を経た今、自分の見ている音楽は当時見ていたものとはまた別の姿をしているように思います。
パラレルキャリアに興味を持ったきっかけ
ところで、なぜ私が"パラレルキャリア"、"パラレルワーカー"という働き方に興味を持ったのか、そのきっかけを少しお話しさせていただきたいと思います。
職場と自宅を行き来するだけの日々、
加えてコロナ渦で休日の外出ははばかられる。
そんな中、少しコロナの状況も落ち着き始めたころ、ある人との出会いで、フルリモートワークを考えるようになります。
出会いについては、こちらのインタビュー記事にて詳しくお話しさせていただいておりますので、よろしければぜひご覧ください♪
当初、在宅・リモートというと真っ先に思い浮かんだのはウェブデザイン。
特別知見があるわけでもなかったのですが、なんとなく「かっこいい」、「おしゃれ」というイメージでウェブデザイナーを目指すことが出来るスクールを探し始めました。
そこで私が選んだのは女性向けクリエイティブスクールのSHElikesというところです。
そこではまず初めにウェブデザイン、続けてブランディング、ライティングと幅広く受講、改めつまみ食いをしていました(笑)
受講を進めたり、コミュニティイベントに参加する中で
「マルチポテンシャライト」という言葉に出会い、
やりたいことはひとつに絞らなくても良い、
複数の本業がある状態を指す、
「複業」、「パラレルワーカー」、「スラッシュワーカー」
という働き方を知りました。
そこで私はこの働き方を音楽家・演奏家としての働き方に生かせないかと考えたのです。
第一に、音楽技術(演奏)そのもので生計を立てられるケースはお察しの通りごくわずかです。
すでに多くの音楽家・演奏家の皆さんは自分の演奏活動のほか、
音楽教室での指導、伴奏といった音楽に関わる様々な仕事をしながら生計を立てていることでしょう。
そしてもちろん、音楽活動と並行して音楽以外の仕事(アルバイトや会社員など)をされている方も少なくないでしょう。
この時点で十分パラレルキャリアを築いていると言えますが、
研究員就任当初の私にはその認識がありませんでした。
「音楽だけでは食べていくことが出来ない」、
というイメージばかりが先行し、音楽活動のほか、
安定した収入元を確保するための仕事が必要=それは音楽以外の仕事であるべき、という考えにいつの間にか固執してしまっていました。
●働き方は、捉え方次第
先日、ひょんなことから新しい働き方LABの運営の方と1対1でお話しさせていただく機会があり、音楽×マーケティングなどのお話しも絡めながら非常に有意義な時間を過ごすことが出来たのですが、その中で特に印象に残ったお話が「働き方はその人の捉え方次第」ということでした。
今回お話しさせていただいた方は現役マーケターさんでもあるのですが、
私からこんな質問を投げかけました。
Q.最近読んだ本で、「音楽(※主にクラシック)市場に置けるマーケティングと、一般の企業向けのマーケティングは異なる」とありましたが本当でしょうか?
Q.音楽家・演奏家にとってビジネス思考はやはり取り入れるべきでしょうか?
個人に向けてお話ししてくださった内容ですので詳しい回答内容はここでは差し控えますが、私のメモを少しだけ共有させていただきますと
✔️働き方はその人の捉え方次第。
(音楽活動のほか)しかたなくアルバイトをする人もいればアルバイトの仕事も本業の一つとして誇りをもって働く人もいる。
✔️ビジネス思考についても、売れるために必死で(夢中)で行ったことが、それ自体が営業活動であり、ビジネス思考の一環。
考えてみれば、確かになあ、と思うことばかりでした。
新しい働き方LAB研究員の一員として、何か新しいことをしなければ!と、気持ちばかりが焦る一方でしたが、自分にとって新しい働き方であれば実験は十分成功と言えるのではないか、さらには全体キックオフの際にお話しのあったこんな言葉が染み渡ります。
"(実験は)失敗しても、途中で変更しても、休んでも構わない"
この言葉に背中を押されるように、また運営の方との意見交換の場を経て、新たに研究テーマ・ゴールを設定し直すことにしました。
新しい研究テーマ・ゴール
「音大卒現役パラレルワーカーが、既存の音楽スキルを活かしながら新しい楽器に挑戦したら音楽家・演奏家としてお仕事の幅を広げることは出来るのか?」
2018年に音楽大学を卒業、約4年間のブランクののち、2022年4月にピアニストとしての演奏活動を再開し、現在再開4か月目となりますが、すでに精神面で様々な変化を感じています。
再開後、初めての本番は今年4月、
音楽のまち・高崎でのストリートピアノコンサートでした。
(高崎駅ピアノ・スプリングコンサート演奏動画)
この頃は再開出来た喜びにあふれ、一回一回の練習もとても楽しいものでした。
しかし、今月16日に再開2回目の本番を控えているのですが、現在の心境は4月当時とはまた違ったものになっています。
そもそも学生時代と違い、自宅に電子ピアノ含むピアノがない、練習するためには有料でスタジオをレンタルする必要がある、加えて平日は週5日フルタイム出社。
限られた時間、限られた資金で学生時代と同じレベルの演奏を仕上げようとすることは簡単ではありません。
しかし、会社員だから、パラレルだからという理由で演奏の質を下げたくない、という思いも当然あります。
かなり思い詰めてしまったのですが、「私は新しい働き方LAB研究員の一員」。
この四苦八苦の状態も実験の一環ととらえて、よりよい、自分にとって理想の新しい働き方を叶えるチャンスだ、と思い直すことにしました。
●研究テーマ変更に伴う具体的な新しい取り組み
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今回の変更のポイントは、0から全く新しいことを生み出す方向から
・既存の音楽スキルを活かして
・音楽家・演奏家としてお仕事の幅を広げる
といういまあるものを生かす 方向にシフトしたことです。
新しい働き方を考える中で、私にとっての本来理想の働き方は一時的に大きなやりがいを感じることよりも、無理なく続けられる、持続性のある事だ、と再認識。
体調不良など様々な理由でこれまで複数回転職を経験し、続けられることが何より大切だ、と考えるようになりました。
そこに、私が強みとして生かしたかった”音楽”や”癒し”の要素を掛け合わせていわゆる何か新しいことが出来ないか考え、新たな挑戦として #カリンバ100daysチャレンジ ♪を8月から3か月間実施します。
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この企画を土台に、最終的には私自身の音楽家・演奏家としての新しい働き方、社会福祉の活動へつなげていくことが出来るよう取り組んでいく予定です。
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活動の様子は今後、MUSICUORE公式Twitter内で順次公開予定です。
またなぜ新しい取り組みにカリンバを選んだの?、そもそもカリンバって何?といったことは、今後のnoteで取り上げていきたいと考えておりますので、そちらもぜひお楽しみに♪
written by:あ や か|Ayaka Kobuse
●Twitter:あ や か|Ayaka Kobuse