elseノカキカタ~Musicolune featuring野島兄弟「else」ライナーノーツ&歌詞
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「else」歌詞 by 野島健児
落ちる白い砂 きりなく
時のない部屋で 数えてる
勝ち取った過去の プライドを
かざした今に もういいだろ、気が済んだろ
空の青さに 気づけたなら
欠けた花瓶にも 陽は差しこみ
全て手放し 叫び出そう
僕たちは今日も 生まれ変わるだろ
カゴに投げる為 きりなく
音のない歌を 書き綴る
失った物を 並べては
呆れた今に もういいだろ
気がついたろ
夜の深さを 感じたなら
閉じた瞳から 星は流れ
生まれたままに 安らぐ時
僕たちは今日も 許されるさ
空の青さに 気づけたなら
隅の写真にも 陽は差しこみ
全て抱きしめ 叫び出そう
僕たちは今日も 生まれ変わるから
そう 果てない空
時を躱(かわ)して 飛ぶのは今
ライナーノーツ by 野島健児
はじめのはじめは2020年の7月28日だったな。
古い知り合いに久しぶりにお会いして「音楽やろう!」って言われて。
ちゃんとしたお返事もしないうちに参加することになってて笑、それでもそんなご縁が面白かったんです。発起人は作詞、僕は歌唱のみの参加だったのですが、そのすぐ後にその発起人の体調不良で制作は頓挫してしまいました。その後メンバーのMusicoluneさんと兄と僕で、このまま終わらせるのもなんか悔しいねって、もう一度作り始めることにしたんです。で、作詞家が不在になってしまったので僕が書くことにしました。
久々の作詞
怖かったです、作詞。文章書くことはきっと嫌いじゃないんだと思うんです。でも下手だし、作詞はまた全然違う世界なうえもっと難しい。作詞が怖すぎてずっと遠ざけていたんです。
それでも、突拍子もなく飛び込んできたこの状況。もう、挑戦しろって誰かに言われてるみたいな気がして、思い切って書き始めました。
なにか歌詞のような言葉の羅列をリハビリのように幾つか綴りながら、正式には2021年1月に第1稿ができました。
それから自宅で仮歌録音したり何度も読み返して、悩んで、結局8月になって99%書き直してしまいました。
無力さから生まれるもの
元々皆でなんとなく決めたコンセプトがあったんです。コロナ禍だけではなく、生きるのが辛くなってしまったり希望が持てなかったり、そんな自分に気づいてもいなかったり。
人間へのエール、応援歌というとくすぐったいのですが、そうなっていけたらいいなと思っていて。
でもはじめに書いた歌詞はダンスミュージックというジャンルを意識しすぎてしまい、歌詞の中に背伸びした僕と本来の僕と、同居してしまってチグハグで。そんなことに初めは気がつかなくて違和感だけが残って、でも書き直す勇気がなく。
そんな中、親しくさせていただいてた別の友人が人生に行き詰ってしまい。できる限りの手助けはしてるつもりだったのですが、なかなか心にとどかなくて。目の前の友人にさえもなかなか力になれないという無力さを痛感したんです。
きっとそういう苦労して生きてる人間はたくさんいる、せめて歌の中で力になれたらという思いで、99%書き直すことにしたんです。
else
これが限界だって決めてしまったり、自分を責めたり、でも、それ以外のelseの選択肢がきっとあって、自分の知らない心のどこかでは気がついて、そこじゃないんだって叫んでいるかもしれない。
そんな誰かのちいさなエールになれたら嬉しいです。
ライナーノーツ by Musicolune
野島兄弟との出会い、プロジェクトの始まり
共通の知人を介してお会いしました。
野島兄弟のお二人は声優として確固とした地位を確立しているにも関わらず、最初から最後まで、大きな実績の無い自分をクリエイターとして尊重してくれました。感激!
朝起きて聴いて、少しだけ背中を押せるような曲
Musicolune の楽曲は、メランコリックなメロディーとコードが特徴。
しかし、コロナで世界が暗くなってからは、明るい曲を創る事が増えています。悲しい気分に寄り添うよりも、前向きさが必要だと感じていました。
という事で、「朝起きて仕事や学校に行きたくない時、少しだけ背中を押せるような曲」をコンセプトと設定。
Version 1 :80’s~90’s オマージュ
後述しますが、else はアレンジを一度全部作り直しています。
お二人と年齢が近いという事で、最初のアレンジは青春時代に聞いていた80s~90s のサウンドをオマージュ。
Version2 でも残っている、冒頭のドラムフレーズとA メロのFM シンセのシーケンスからその匂いが嗅ぎ取れるかと思います。
Version2 :ニューディスコ♪
ギターは肥沼武さん、パーカッションは中村哲也さん。いつもMusicolune をサポートしてくれているメンバーです。
レコーディングが終わりVersion 1 が形になってきたところで、更なるクオリティアップのために、レコーディングしたパートと一部のパートを残して、アレンジをやり直す事にしました。
旧Version の問題点を踏まえ、聴いた人に新鮮なイメージを与えるニューディスコサウンドを新しいVersion のコンセプトとしました。
新しいVersion のポイントは、まずアナログシンセベースと、エレキベースの2 つのベースでグルーヴを作っている事。A メロ、B メロ、サビでその組み合わせ方が変わっています。
また、クラシックの対位法のように、各パートが被らないようなアレンジにしています。
ミックスとマスタリングを学ぶためにDTM のレッスンを受講
自分の楽曲に自信はあったものの、商品としてのクオリティに達しているか疑問を感じてました。
else を商品としてのクオリティに仕上げるために、思い切ってDTM のレッスンを受ける事に。Sleepfreaks の宮川智希さんにミックスとマスタリング、SE の入れ方を教えてもらいました。
自分が作った元となるデータがミックスとマスタリングによって、商品としてのクオリティに仕上がっていく事に驚き、興奮!(笑)
野島兄弟のお二人に完成した作品を認めてもらい、無事リリースとなりました。
最後に
2021 年の夏に「else」について告知した後、リリースされず「どうなったんだろう?」と思っていた方も多いかと思います。お待たせしました。
時間をかけて創った結果、多くの人の心に響く曲が出来たと思っています。
もし、あなたの心に届いたら、是非拡散をお願いします!