差別と悪意最終回 現状
前回の記事で、スタッフの横暴によって施設Cを辞めざるを得なかったと書いた。ところがそのことが原因で、施設Cがある市のブラックリストにも載ってしまったらしかった。
もっとも、今回のブラックリスト入りは頷けなくもない。前回、施設Bを表向き「体調不良」という理由で辞めている。今回の施設Cも同様に表向き「体調不良」で辞めた。しかし今度は半年と保たずでの体調不良である。「こいつは入れても体調不良ですぐ辞めるぞ」という情報が出回った可能性はある。
そういうわけで、せっかく相談員さんに新しい施設を探してもらっても、俺の名前を聞いただけで門前払いという施設が増えてきた。体験はおろか見学さえさせてもらえないのだ。「うちは、車椅子の人は受け入れられないんです」と断られたのに、後日相談員さんが単独で見学に行ったところ車椅子利用者が何人かいた、ということもあった。
中でも驚いたのは、やっと体験まで漕ぎ着けたある施設でスタッフに「施設Bでスタッフ3人辞めさせたのはお前だろう」と言われたことだ。過去の回を読んでもらえれば分かるが、Bでスタッフ3人が一気に辞めたのは事実である。しかしその退職理由に俺は一切関わっていない。
さらにそのスタッフは、Yくんの名前まで出してきた。これも過去回を読んでくれた方なら心当たりがあるだろう。大転倒事件のYくんである。その時は彼の苗字しか出されなかったので「そんな人知らない」でとぼけられたが、フルネームを出されていたらおそらく表情に出ていただろう。しかもそのスタッフは「Yとお前は厄介者だったらしいな」と本気で嫌そうな顔をして言った。
プライバシーの侵害な上に、事実とは違う情報をいろんな施設に流している人物がいるのだ。犯人は分かっている。スタッフ3人が辞める以前から施設Bにいたスタッフは施設長だけなのだ。彼女は俺とYくんのことを明確に嫌っていたから、俺たちが不利益になる嘘の情報を流していてもおかしくはない。
しかも、施設というのは相談員にだけはいい顔をしていたいところである。だから相談員がいる場所ではウェルカム! という雰囲気を出すが、いざ体験となって親がいなくなった瞬間に「お前みたいなのは邪魔でしかない」とか言い出す。これのタチが悪いのは、証拠がないことだ。それらの発言を聞いているのは俺だけ。たとえ然るべきところに訴えてもほぼ勝ち目はない。かと言って最初からボイスレコーダーなどを持ち込んだら「あんたらのことは信用していません」と言わんばかりではないか。それはそれで印象が悪いだろう。
そんなわけで今俺は引きこもりに近い生活を送っている。「就労支援施設」というものが全般信用できなくなってしまったからだ。見学に行くたび傷つく俺を観ていたからか、最近では相談員さんも新しい話を持ってこなくなった。
もちろんこのままじゃいけないと分かっちゃいるが、どうしようもないのだ。例えるなら、ひどい振られ方をした結果異性というものが怖くなってしまった、というのに近いかもしれない。異性全員が酷いやつじゃないと頭では分かっていても、心が追いつかないから恋愛ができない。そんな感じだ。
今回の連載を通じて、俺がただの怠け者じゃないということは分かっていただけたと思う。俺としてはそれだけで十分だ。これからもいろんな人に俺の記事を読んでもらえればと思う。今までたまったストレスをこうして文章にして発散できた。とてもスッキリした。初回からここまで読んでくれたみなさん、ありがとうございました😊