息をするのも忘れる?国産メロデスSerenity In Murderの名盤「THE ECLIPSE」を語る。
Serenity In Murder 「THE ECLIPSE」
「THE ECLIPSE」
Serenity In Murderが
2017年にリリースした3枚目のアルバムです。
この「THE ECLIPSE」。メタル歴25年の私が断言します。
国産のメロディックデスメタルの最高傑作といえる作品です。
今回はこの至高の名盤のご紹介です。
1 Serenity In Murderとの衝撃的な出会い
Serenity In Murderの3枚目のアルバム「THE ECLIPSE」を初めて聴いたのは、
御茶ノ水のディスクユニオンメタル館へ遊びに行った時です。
あの日は確かBiSHかBiSを観に行く為に東京ぶらついてた時に行ったと思います。
(大体都内に行くとユニオンに行くのは私のルーティーン)
すぐ近くにある吉野家で腹ごしらえをしてから、
ユニオンの階段を登りお店に入ると、
爆音でかかっている知らないメロデスがBGMとして流れていて。
「え?なにこれ?カッコいいぞ!」
メタル館の三階の一番奥あるじゃないですか?
あのあたりでしばらく動けなくなりました。
BGMは大抵カッコいいメタル館ですが
(昔WHIPLASHのThrashback が流れていて即買いした高校生は私です)
めっちゃ速いし、メロディアスでボーカルも好みの声質だし。
あとはギターソロがマジかよってぐらい激烈エモい!
「もう勘弁してくれ、ここで泣いちゃうぞっ」てぐらい。
とにかく呼吸する事を忘れるくらい
その場で立ち尽くしながら音に浸っていました。
そんな私をノックアウトするバンドは一体どこのどいつだ!
レジ横にある「今流れている店内BGM」のCDを指差しながら、
「これください!誰ですか?どこの国のバンド?」と聞くと
「Serenity In Murderという日本のバンドですよ」
って言うから更に衝撃でした!
日本のメロデスといえば、SHADOWが好きだったんです。
(「The Arrival At The Last Quarter」が神レベルのカッコよさでした)
ついに約20年の時を経てついにSHADOW超えた国産バンドがついに現れた!
2 「THE ECLIPSE」の魅力
Serenity In Murderの「THE ECLIPSE」の魅力とは何だろう?
私は1996年ぐらいからメロディックデスメタルを聴いてきました。
当時は北欧のバンドが多くて、「メロデス=北欧」の印象が強かったです。
実際のところ、北欧のバンドは良質なバンドが多かったんです。
北欧民謡音楽のメロディを暴力的なデスメタルと掛け合わせる。
相反するものを組み合わせると
時に思ってもみない傑作が生まれますよね。
北欧メロデスはまさにそれです。
日本人は非常にメロディアスなものが大好きな人種。
だから日本でもメロデスがメタル好きに一気に浸透していったんです。
INFLAMESやCHILDREN OF BODOM、ARCH ENEMYなど
日本でメロデスが認知されていきました。
日本盤のメロデス、めちゃくちゃ発売されましたよね。
Serenity In Murderはメロディアスという点で
北欧勢の名盤達に匹敵するものがあります。
北欧の民謡音楽とは違う
日本独特の「和」のメロディ。
この曲を聴いてください。
感じますか?「和」を。
日本人の血が欲しがっている美旋律。
アルバムを通して、この「和」のメロディが炸裂しています。
ツインギターがハモリだしたらもう・・・
涙腺が緩む。
ギターソロが本当に素晴らしい出来栄えです。
メロデスに限らず
ギターソロが涙を誘うバンドは
数少ないですよね?
上手なのはもちろんですが
やはりセンスが重要。
Serenity In Murderは良いギターチームです。
このアルバムでは
終始心揺さぶられる瞬間が訪れてきます。
激しいリズムとグサグサ突き刺さるメロディ。
自然と体も動いてしまう。
もう快感でしかありません。
しかも飽きないんです。何度聞いても。
無限ループ。
こんなアルバム、正直今までで片手で数えられる程度。
私個人の印象ですが、「和」のメロディを
あまり多用しすぎると安っぽく感じてしまう気がします。
よくあるJPOP、歌謡曲。V系。
もう昔から慣れ親しみすぎて、擦りすぎて。
だから絶妙なバランスなんです。
「和」という日本人独特のアイデンティティと
北欧から世界へはばたいたメロディックデスメタル。
これを高次元で結ばせた傑作。
出会えて本当によかった。
3 今後の展開
Serenity In Murder「THE ECLIPSE」
正直、この傑作が
そこまで浸透していないのかが本当に不思議です。
ファンの方にはすみません。
でも、もっともっと評価されるべきというか。
過小評価されてると思うんです。
少しでもSerenity In Murderが広まってくれたらと
思ってこの記事を書きました。
是非とも聴いて頂けたらと思っています。
現在Serenity In Murderはニューアルバムへ向けて活動しています。
「THE ECLIPSE」から変化した事は
ボーカリストが変わったことが非常に大きい変化点です。
Ayumuが新ボーカリストとして加入しました。
発表の仕方も面白かったですね。
日本テレビ「マツコ会議」にて発表という珍しいパターン!
以前出演されていたようで、その流れもあったようです。
前任のEmiの存在感。
アルバム全体に
メロディに呼応して吐き出される咆哮が
激烈なSerenity In Murderに
とてもマッチしていただけに
今回の脱退劇は非常に残念です。
私はこれからもEmiの歌声を聴いていきます。
しかしながら、この未知数過ぎる展開は
今後の更なる飛躍へと繋がっているような気がしています。
「THE ECLIPSE」で示された方向性。
新作が待ち遠しい。
そんなアルバムはなかなか無いですからね。
今後も目が離せないバンドです。
それではまた!
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