機材オタクのアマチュアギタリストによるクソデカエフェクターボード解説の話
どうも、今年はアウトプット重視で行きたいとかいいつつ4か月近くNoteを放置してしまったkです。
下書きとかを見るとネタは色々と思いついているので、書くこと自体はできるはずなんですが、何事も「始める」までがホントに腰重いですよね。何故なんでしょう…
"JUST DO IT!!!"って外国のおじさまが叫んでるショートムービーあるじゃないですか、あれマジで真理だと思います(戒め)
反省はこれくらいにしつつ、今回は私のギターライフとは切っても切り離せないエフェクターボードについて語りつくそうと思います。最近仕事の合間を縫って3週間くらいかけてエッフェボードを組み直したんですが、バンドも休止中、誰にも見せるタイミングが無くて自己顕示欲がこじれまくってるんですよね(迫真)
めっちゃ頑張ったのに寂しいからインターネッツとかいう虚空に向かって思いっきり語り倒そうと思います。可哀そうとか言わないでください。
ということで、デザインや機能面での拘りポイントに触れつつ、どんなことを考えながらボードを組んだかを徒然なるままに書き記していこうかと思います。クソデカエッフェボードに興味のある方は是非!
■外観
さてさて、話を始める前にまずはご覧頂きたい。
うーん、何度見てもニヤニヤがアンストッパブル。大学生の頃の自分に見せたらどんな反応するんだろうなぁ。我ながら良いボードが組めたと思います。
ビジュアル
ビジュアル面ではとにかく統一感とスタイリッシュさに全力投球しました。全体的に無機質かつモダンな仕上がりを意識し、モノトーンか寒色系のエフェクターを中心に据え、赤のエフェクターが差し色的になるよう配置しています。昔はエフェクターの色味に統一感に欠け、ゴチャっとした外観になってしまったのが悩みでもあったのですが、時間をかけてサウンド面でも妥協せずに済むエフェクター達を集められました。
アルミ筐体が多いのも完全にフェチですね。派手過ぎない杢目に通じるところがあると思うんですよね… 高級感あって好きです笑
レイアウトは大きく上・中・下の3段になるように配置。こうすることで整然と見えますよね。隙間も見栄えが宜しくないのでなるべく減らしています。何より「もっとエッフェ詰め込めるじゃん(思考停止)」ってなりかねないんですよね(真顔)
すのこ
中段の歪みペダル群は自作スノコ?で底上げして、下にパッチケーブルを這わせています。
ホームセンターで買ったすのこをばらしてオイルステインで塗装、最後に適当な金具を組み合わせてみました。耐久は若干不安ですが、軽くて運搬の負担にはならなさそうです。
今回ボードを作って実感しましたが、ボード構築のしやすさで言うとすのこは極力使わない方がベターですね。見た目が綺麗になる・スイッチャーによるデッドスペースの省略も見込める等、メリットは確かにあるのですが、その分すのこ下の配線が手間になったり、見えない箇所にノイズの原因が生まれる等それなりにデメリットがあるので、導入の際はその辺を天秤にかけて頂ければと思います。個人的にはまずは十分な大きさのエフェクターボードを確保する方が優先度高いかな…。
■完成度
今回エフェクターボードを組み直す大きなきっかけとなったのが、Rec参加時に録音した音源にノイズが乗りまくってしまっていたことだったんですよね。ここで改めてプロのボード構築動画や記事を参考に勉強し直し、配線や電源周りを中心に、基本的なノイズ対策を徹底することでエフェクターボードとしての完成度の底上げを目指しました。
ケーブル類とマウントベース
要となるパッチケーブルはFree The Toneのソルダーレスを使っています。
線も柔らかく、マイナスドライバー一つで作れるお手軽さもあって、個人的にはボード構築するならほぼこれ一択です。メッチャ重要なのが作り直しによる作業の手戻りがほぼ発生しなかった点。これ本当に重要で、作業中メチャメチャストレスフリーでした。
ちなみに、ところどころ学生時代から使ってるBeldenの8218も混じっています笑 そろそろ統一した差はありますね…勿体ないのでそのままにしてますが…笑
そして今回から導入したマウントベース。今回はとにかくグラウンドループを避けるというのが一つのテーマだったので、ケーブル類をまとめ、設計したルートに沿って正確に配線するのに一役買ってくれました。
全体的に遊びが無くなることでビジュアルも締まりますね。配線が無駄に動かなくなることで劣化も防げますし、拘りたい方はぜひ試してみてください。
ジャンクションボックスの導入
ジャンクションボックスは正直このボードを組むまでは要らないでしょって思っていましたが、極限までグラウンドループを回避する一念で導入してみました笑 耐久性と音質面で信頼できそう、という理由でFree The Tone JB-21を採用。
2系統のIn/Outのシンプルなモデルですね。使ってみて初めて実感しましたが、ジャンクションボックス以外のペダルのジャックの抜き差しをしなくて良いのって便利だし安心感ありますね笑 配線も綺麗にまとまったので満足です。
電源
ここは以前から変わらずFree The ToneのPT-1DとPT-3Dを組み合わせて使っています。長年使っていますが、電源起因でのノイズトラブルは無く、何よりPT-3Dは省スペースなのが◎ サイズダウンしたボード組むならコスパ的にもこれ一択です。
電源選びで気にしたのはやはりデジタルエフェクターとの兼ね合いですかね。このボード内のデジタルエフェクターはスイッチャーとWhammyとStrymon3台の計5台ですが、WhammyはACアダプタ駆動なので今はギリギリ賄えています。できればデジタル製品用としてフルアイソレートのサプライを確保したさありますが、今後の検討要素ですね。Ojaiはよモノトーン系統のモデル出してくれ…水色嫌なんじゃ…
拘りに拘った結果、ノイズは大分軽減できたので満足です。ただ、メンテのし易さは圧倒的な×。クソデカボードオーナーの宿命ですが、愛を持って定期的に掃除して差し上げましょう…
■サウンド
最後にサウンド面。拘ったのはどのジャンルの曲にも対応できる汎用性です。私のギターのラインナップをご覧頂くと納得かと思いますが、雑食の極みなので、好きな曲をいつでも弾けるように様々なエフェクターを詰め込みつつ、それらをスイッチャーのプリセットで完全に制御できるようにデザインしました。マルチ?知らない子ですねぇ…
ループ別に分けるとこんな感じです。以降、ループ毎の解説に入ります!
In/Out
入出力系統はボード右上のジャンクションボックスにまとめ、基本はバッファーのJim Dunlop Echoplexを通ってスイッチャー(Boss ES-8)にInしています。Out時はES-8からジャンクションボックスにそのまま戻る形です。
バッファーとして使っているEchoplexは常時オンです。これ単体では全くと言って良い程歪まず、正直弾き手にしか分からないレベルの変化だと思いますが、原音を守りつつ音の輪郭が太くなる為、クリーンで鳴らしたときの頼りなさが消えて重宝しています。ギターのボリュームが足元についているようなイメージが近いと思います。
ちなみに、ワウを使用する場合は例外でとしてワウ(Vox V846-HW)からInとなります。
バッテリー駆動のみなので普段はボードから外れていますが、柔らかいチャカポコサウンドがお気に入りです。インピーダンスの情報がどこにも見当たらないので、とりあえずハイインピーダンス入力に耐える初段に配置してみましたが、どなたか有識者いらしたら教えて頂けると幸いです…
Loop1 Whammy
ただの生形さん意識です。ピッチシフト系のエフェクターってどの位置に繋ぐのが正解か色々手探りではありますが、足された音も歪ませたいというケースが殆どなので、とりあえずプリ部の前に配置しています。ES-8でループの接続順自由に組み替えれるので実質制約は無いんですけどね。ぶっちゃけセミアコと合わせてNothing's のコピーするときくらいしか使わないですが、生形さんになれるのでおススメです(?)
Loop2 Preamp
ここは大分こだわり強いポイントで、ライン録りやJC-120使用時は基本常時Onにしています。
まずはOne Control製AIABのSonic Blue Twangerで下地を作って、Limetone AudioのFocusで歪みまでの出音を整え、Fender系アンプ特有のハイの煌びやかさと空間が埋まるような存在感あるローを併せ持ったクリーンサウンドを目指しています。Focusはコンプレッサーですが、実質的にEQ的な使い方をしており、使うギターによってローやハイのノブを弄っています。かかりもナチュラルで、前段のAIABまでで作ったクリーン音を損ねないのがほんとに便利です。
イメージとしてはEchoplexが素材の下味の塩なら、こちらは出汁と塩分調整の追い塩みたいな感じですかね。マジで何を言ってるんですかね。
Loop3~6 Overdrive/Distortion/Boost/Fuzz
我がボードの主役の歪み達。歪みの種類によってループを分けており、Loop3のオーバードライブかLoop4のディストーションのどちらかをオンにし、Loop5でブーストをかけるような構造になっています。重ねがけ的な使い方は滅多にしないですね。役割は似通っているので一気に紹介します。
Loop3のオーバードライブ枠はOne ControlのStrawberry Red OverdriveとStudio Daydream JRM-OD V4.1をループ内で直列で繋いでおり、前者がミッドマシマシの柔らかクランチ担当で、後者でエッジ感のあるODを…というような役割で使い分けています。ここは曲によっては入れ替えも発生します。
次にLoop4のディストーション枠は王者の風格漂うKarDiaN titaniaが鎮座。音の粒がきめ細やかでしっかり歪むけどブーミーにならず、タイトかつエッジ感のあるディストーションを作り込める我がボードの不動のエースです。メタル系は何でも対応できる万能さで、アンプ並みのポテンシャルを感じますね。いつか多弦を手にしたときのメインとしても活躍してくれるだろうな(幻覚)
Loop5のブースターはBOSS BD-2を採用。定番すぎてこいつだけ浮いてますね笑 役割も音も素直かつ、ハイも綺麗に抜けるので特に変えるつもりも無いのですが、ブースターってよくよく考えたらあまり調べたことが無かったので、もしおすすめあったら教えて下さい。
最後にLoop6はflying teapotのラムズヘッドモデルのRum and Coke。まつだひかり氏によるデザインも可愛らしい小さな筐体ですが、ロック系の曲のソロを弾くときにこっちでブーストすると、圧倒的なマフの音圧が全てを持ってってくれて最高にハイになれます。ファズは疎いですが、ローに寄り過ぎない気持ち良い音がするので、結構扱いやすい部類なのでは?と感じます。
歪み類は語りだすとキリがないですね… 今回の主旨から外れてしまうのでこの辺にしますが、エフェクターの個々の記事は後日投稿してみるとします。
Loop7~8 Modulation/Delay/Reverb
最後にボード左方で圧倒的な存在感を放つモジュレーション群。
Strymon3兄弟、通称有形固定資産ゾーンです。よさみが自明過ぎて正直あまり語ることが無いのですが、Loop7でMobius、Loop8にTimelineとBigSkyをつなぎ、全てMIDIで制御しています。
Strymonってメチャメチャな変態サウンドが作れるかと言われるとNoですが、どれも不自然なハイファイ感のない自然な音色で、レベルの高い合格点をオールウェイズ叩き出してくれる最高の空間系です。入れ替わりの激しいデジタルエフェクター領域で10年以上最前線を張り続けてるだけありますね。冷静に頭おかしいクオリティだと思います。
■総括
最終的に全くまとまりのない記事になってしまいました。いかがでしたでしょうか。正直まだまだ語り足りないので、歪のパートでも触れた用に、個々のエフェクターの詳細や特徴については今後個別記事を書いてみようかなと思います。やっぱり機材について語るのって楽しいですね。
正直ここまでボードをデカくする必要はあるのかと言われたら即座にNOと答えます笑 マルチで良いじゃんと言われたら本当にそれまでなんですが、最早「拘りを持って何かを作る」という作業自体にロマンや楽しみを見出してしまっている自分がいるんですよね。これだからコンパクトエフェクターはやめられねぇ…
ボードを組む際の参考にした記事達は以下にまとめておきます。みなさんも素敵なクソデカボードライフをお送りください!
<参考リンク集>
<クソデカエッフェボード同盟各位>
蜜柑タージュ氏
メロンパン氏