名曲640 「バナナの涙」【うしろゆびさされ組】[ハイスクール奇面組]
ーーバナナんボー、バナナんボー、なんじゃこりゃーー
【バナナの涙】
『ハイスクール奇面組』は1985年から1987年まで放送されたアニメである。ジャンプにも掲載されていた人気作品。私は世代ではないのだが、当然存在は知っていた。なぜかというと、もちろんアニソン経由で。
今回の曲は「おニャン子クラブ」(そういえば初かも)に所属していた高井麻巳子と岩井由紀子のユニットである「うしろゆびさされ組」から紹介。実はけっこうこの作品で曲を提供しており、どれもコミカルでなるほどと思えるものが多い。当時のアイドル人気に乗っかって次々とヒット作を出している。まあ、アイドル絡みなので生粋のアニソン好きからは煙たがられているような気もするが、それは置いときましょう。
私が好きなのはエンディングテーマの「バナナの涙」。ヘンテコなタイトルだがこれがよく売れた。実はうしろゆびさされ組の最大のヒット曲ということはあまり知られていない。確かに曲の構成が秀逸。サビ、サビ前の完成度は驚いた。
作曲は後藤次利。この方と作詞秋元康のコンビでうしろゆびさされ組はどんどんヒットを飛ばしたのだ。秋元康のいい意味での適当さを、うまーくカバーして本格的な曲へと昇華させている。そう、ヘンテコな歌詞でも認めざるを得ないまでに。後藤次利は80年代のアイドルには欠かせない存在であった。
実際に歌っている姿を見てみると、やっぱりアイドルだなあと思える美貌。正直、ここらで邦楽の谷間が訪れたという評を目にするが、エンタメとしては負けていなかっただろう。生歌なのも偉い。高音できついだろうに。でもやっぱり変な曲だなあ。
うーん、何度も聴いて、それでアニメ映像を加えると違和感がなくなってきた。そう、納得させる曲なのである。
個人的には80年代のアニソンでかなりの上位に入る曲だ。正直あっぱれ。アイドルもコミックソングもあまり好きではないのだが、それでも名曲と感じた。偏見を超えるのには相当な補正が必要。それだけ実力の高さがうかがえる。
ちなみにこの曲を知らない同級生の女子に教えてあげたら「ド下ネタやん」と返された。ははあ、なるほど。バナナで涙ってそういう。っておいおい。いや、本当に女性の想像力ってすごい。絶対男より女のほうが変態ですって。ちょっと秋元さん、まさかそういうつもりでつけたんですか。
【今日の名歌詞】
馬鹿ねこっち向いて髪をかきあげて とっておきのキスをしてあげるわ 世話がやけるね うっふふ!
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