名曲422 「Faker」【WANIMA】
ーー歌というより、叫び。それがこの世に足りないパワーだーー
【Faker】
おっ珍しい、俺も好きだよと反応してくれた方、どうもありがとうございます。実はほとんどWANIMAは知らないのだ。例によって最近の曲については友人とのカラオケで仕入れているのである。
友人はWANIMAについてかなり詳しいらしく、インディーズ時代からのファンだそうだ。それにしても友人は典型的な昔からのおっかけファンという感じで、そんじょそこらのにわかに対して厳しい。これ、悪しき風習なのでそういう人種は絶命してもらいたい。私だって死ぬほど古い曲をこうやって普及しているのはにわかを増やしているからである。何気ない記事によって昭和アニソン、昔のアーティストを好きになってもらえたらと思っている。
そんな友人がカラオケで熱唱していたのがこの曲だった。絶命してもらいたいと書いたばかりだが一応音楽は好きなようなので(ミスチルを教えてくれた貴重な友人である)許す。
いつもはあまり響かない最近の曲だが、この曲は妙によかった。ファーストインパクトは大事というが、まさしくである。いかついあんちゃんのイメージが払拭され、普通にいい曲を作るじゃないかと思った。例のコラ素材の人だけじゃなかった。
{本当の本音は誰にも言えず 噓で塗り潰された夜 先が見えず真っ暗なトンネルを抜けることが出来ずにいる いずれ迎えに行くから待っててくれよと 言ったことをただ生きる理由に変えて}
ただ、苦言を一つ呈するなら歌詞のまとまりがまったくない。昭和の作詞家が見たら泣いてしまいかねない。ただ思いをぶつけているだけである。もっとも、それが彼らの持ち味なのだと思うのだが。
早口でまくしたてる曲が多くなったのは歌詞を詰め込み過ぎてしまうからだ。要は切り取る部分がわからない系である。しかし詞本来の抽象的なものを具体化させたものが、現代ではいい歌詞と評されることも多い。それだけ頭で考えない人が増えた。Twitterじゃ短文文化なのに、その逆をいく事がむしろ味のあるものに代わっているのである。
それはそれで文化が変わったと認めないといけない。いつまでも固執していては堅物老人と変わらない。
それより、ここまでソウルフルに歌える歌手がいないのだ。こちらのほうが由々しき自体ではないか。友人にWANIMAを絶賛した。ちょっと深堀りしてみると伝えたが、あらら、未だに手が勝手に昭和にいってしまう。
【今日の名歌詞】
望むように消えてやるよ 群立つ民よ 呪うように従ってやるよ 疑う愛よ