名曲946　「Perfume of love」【globe】

ーーひんやりとした異空間に飛び込むサビーー

【globe / Perfume of love】

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　久しぶりにglobeを取り上げる。シリアスな空気感が印象的な「Perfume of love」だ。この曲が出たあとくらいに某女性３人組のユニットが出てきて、パヒュームといえば、そっちに持ってかれた印象が強い。そのおかげで意味もかなり浸透してきたとも思う。

　まずこの曲は前奏が長い。しかしその長さはまったく冗長でなく、むしろ雰囲気を構成する香りをまぶす役割を持つ。そのかぐわしさを満喫したところでせりあがるように歌いだしが訪れるのだ。

　「一緒にいる時確かなこと～」のサビはそれだけで名曲群の仲間入りができるほどの出来である。KEIKOの声質もあいまって冷たい氷、いや氷柱のように突き刺す威力が出ている。これができるアーティストはなかなかいないのではないだろうか。

　私の名曲の判断基準の中では最も珍しい部類になるのだが、「世界観が素晴らしい」というものになる。めったにない。とはいえ、メロディーも歌詞も普通にいいのでそれらすべて兼ね備えたからいまこう書いているわけである。独特な世界観のみを押しつけている駄曲は数知れずなわけで、バランス感覚が素晴らしい。

　ところでこの曲の涙のインパクトは凄まじい。そしてサビのKEIKOの表情もまた妖艶。艶めかしいその姿もまたそそるのである。世界観がさらに確固たるものになる。それこそ歌手の能力のひとつであり、ただ歌が上手いだけのカラオケ人間とはわけが違うのである。