名曲20 「Cross Over」【DA PUMP】
ーー再ブレイクしたのには理由がある。売れなかった時期にもしっかりと名曲を残していたからだーー
【Cross Over(ライブバージョン)】
DA PUMPといえばU.S.Aで再ブレイクしたことが記憶に新しい。正直私はそこまで好きな曲ではなかったのだが、なんにせよ世間が注目してくれたのは嬉しかった。私は1999年、We can't stop the musicのころに出会い、ISSAの歌声とリズムのよいサウンドに惹かれて好きになった。
当時は私も相当幼かったのだが、物心がついていないなりに好きだったようだ。ところが世間の評価はそれほどだったように思う。大きなヒット曲に恵まれず、グループは解体寸前。リニューアルを重ねていまの形に落ち着いた。ISSAの歌声は天下を取れるレベルだと思っていたので、然るべき人が評価をされただけのことと思っている。
さてDA PUMPの名曲は数知れずなのだが、今回はこのマイナーな「Cross Over」を取り上げる。私が特に好きな曲だ。疾風乱舞のアルバム曲なのだが、これはシングルとして出してほしいと思った。すべてが最高傑作なのである。舞台は憧れ夢見ていた青二才が大人になるにつれ葛藤と成長を描いている。
{いつのまにか時間のせい}
この歌詞もさながら、歌い方とサウンドが心にぐっとくる。ちょうどいま、大人になりかけている人にとってはそれこそ数秒の間を置く突き刺さるものがあるだろう。
{忘れかけていたあの頃の俺を思い出せ 汗なんか気にしてる暇も無いくらい夢中だった}
そう、まさにそうだ。大人になって忘れてしまったものがある。この曲の主人公はきっと青二才のころに野球などのスポーツをしていたのだろう。それがいまはどうか。季節の変わり目になってふと思い出すのである。
この曲は中学生のときに知った。あまりに感動したのでタイトルの「クロスオーバー」という英熟語を調べたものである。確かそのときは「超える」と覚えた。意味はよくわからなかったが、大人になったらこの曲を思い出そうと誓ったのだった。そして20代も後半になったいま、思い出すどころか胸にしかりと刻まれたままである。
【今日の名歌詞】
忘れかけていたあの頃の俺を思い出せ 汗なんか気にしてる暇も無いくらい夢中だった