名曲271 「花の子ルンルン」【堀江美都子/ザ・チャープス】[花の子ルンルン]

ーー心が洗われるアニソン界屈指の美しい宝石箱ーー

【花の子ルンルン OP】

 名曲92以来の堀江美都子&ザ・チャープスを紹介。この名コンビ、文句なし。前回はキャンディキャンディだったが、今回はその後番組を。

「花の子ルンルン」は1979年から80年に放送されたアニメ。私は例によってアニソン特集で知った。アニメは見たことがないのだが、カラオケで歌うとPVで流れるのでその映像をよく見ていた。これがよくできているもので、その映像からなんとなくストーリーを想像していた。主人公(ルンルン?でいいのだろうか)が男の子たちと混じって遊んでいると、泥に飛び込んで汚れてしまう。ドレスに着替えた姿を見ておじいさんが驚く。それでまた違う町に旅立っていく。……おぼろげだが、こんな感じだったような気がする。

{ルルルンルンルン… 幸せをもたらすと いわれてる どこかでひっそり 咲いている 花をさがして 花をさがしています}

 歌詞から主人公の素性を知れるのは昭和アニソンの醍醐味のひとつ。いまのアニソンはこういうのがないのじゃ。

{コスモスは 帽子ににあう タンポポは おひるねまくら アカシアの アーチをぬけて あるいて行きましょう}

 花言葉というのではなく、女の子特有のイメージで表現しているのがまたいい。これは花の名前を知れる意味でも勉強になるのだ。

{カトレアは おしゃれな婦人 ひまわりは いたずらざかり 菩提樹[ぼだいじゅ]に 祈りをこめて あるいて行きましょう}

 こちらは2番。カトレアについてはカスタムロボシリーズでも同名キャラがいるのだが、どことなくそんな感じのするキャラなのである。参考にしたのかもしれない。

{白バラは やさしい悪魔 ひなげしは おしゃべり好き なむの木に おやすみ告げて あるいて行きましょう}

 こちらは3番。いずれも絶妙な表現である。

そして。

{私は花の子です なまえはルンルンです いつかはあなたの 住む街へ 行くかもしれません ルルルンルンルン…}

 完璧なサビ。完璧すぎる。こういう最初から盛り上がっていく曲というのは、サビになってトーンダウンしてしまう失敗曲も多いのだが、最高潮でまとめてみせた。目の前にお花畑が広がっている光景が浮かぶような。楽園とはまさにこれを指すかのような美しい旋律。

 この曲の最たる秀逸ポイントはズバリ、メロディー。作曲は小林亜星だ。私はもしかしたらこの曲で最初に知ったかもしれない。それで絶賛し、いまに至るわけだが、つい最近小林亜星が亡くなられてしまった。ご冥福をお祈りいたします。偉大な大作曲家でした。

       【今日の名歌詞】

私は花の子です なまえはルンルンです いつかはあなたの 住む街へ 行くかもしれません




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