名曲452 「白いカイト」【My Little Lover】
ーー白いカイトを見つめながらほのぼの平和を嚙みしめたいーー
【My Little Lover「白いカイト」】
今回紹介する曲は冬曲だと思っていたのだが、夏曲説もあるようで、もうよくわからない。季節外れかもしれないがご了承ください。
{悲しみの言葉は全部すてたい 愛はひとつの言葉では語れないけど}
すっきり気持ちよくなれるような序奏から「悲しみ」の出だし。しかし全部すてたいとポジティブだ。続いて愛について触れる。
{悲しくなる程誰かを愛したい}
きれいに続いていく。早速使っているやないかいと。でもそれが愛に続くのは意味深だ。
{それに気づかぬフリをして 時は流れた}
切ない。これまでの流れを総合してまとめると悲しみを忘れようとしている様子だ。
{そして今 chance chance chance逃している 自分ばかりが目につく 世界は私だけおいて 回り続ける}
{空は夏の色に染まる 白いカイトも揺れている 心の中つないだ恋のタイトロープ渡りたい}
爽快感満載のサビである。夏の色に染まるそばでユラユラと白いカイトが登場。これは何を意味するのか。タイトロープからわかるように、カイトとそれを握る手が結ばれているのである。カイトを恋に例える歌詞はこれまで見たことがない。メロディーに隠れがちだが歌詞も秀逸なのだ。
{夕暮れの空に向かって 少年はカイトを上げてる まるで地球と話をしてるみたいさ なめらかに}
2番のサビもいい。そのカイトを持つ者が少年というのも爽やか(こじつけか)だ。さぞ楽しげな様子なのだろう。倒置法になめらかさを伝える技法もまた味わい深い。しかし地球と話をしているくらいではまだまだスケールが足りない。
{銀色の波に向かって白いカイトは揺れている まるで宇宙とダンスをしているみたいさ}
宇宙とダンスをしなくては。
この曲はマイラバの中でもかなり有名な部類に入るだろう。ミリオンヒットは惜しくも達成できなかったが、インパクト大の名曲である。最近も夏のチューハイのCM曲に抜擢された。そうそう、こうやってリバイバルしていかないと。
冒頭にも触れたが、この曲は長い時代冬の曲だと思っていた。そういえば歌詞に夏の色とある。しかしそれは冬の景色が夏に変わるという比喩なのだと思っていたのだ。そういう季節感を誤っていた曲はちらほらある。でもどれも名曲なのだ。オールシーズンいけちゃう系は強い。
【今日の名歌詞】
悲しみの言葉は全部すてたい 愛はひとつの言葉では語れないけど 悲しくなる程誰かを愛したい それに気づかぬフリをして 時は流れた
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