名曲758 「yeah」【NONA REEVES】
ーー中毒性の高いオラオラナンバーーー
【NONA REEVES Yeah】
重低音がドスドスと鳴り響く。時代遅れの暴走族のよう。パラリラパラリラと喚き散らすかのようなサウンドが心なしか聞こえてくる。それは仕上げれば騒音から芸術音へと生まれ変わる。
西寺郷太は曲によって声を使い分ける。ハイトーンボイスになることもあれば本曲のように重くのしかかるようなのもできる。こういう器用さが武器だからこそ、いろいろな曲が生まれるのだ。
「yeah」は「GO」に収録されているアルバム曲だが、これはシングルだと評価されないだろうと思う。一般受けは難しいということだ。だがここまで尖らせたのは好印象。ノーナリーブスの中でもかなりスパイシーだ。だがファンの間でもこれはあまり評価されていないように感じる。
ちょっと狂気のある歌詞がそのせいだろうか。個人的には「ベロベロ泳げばカスピ海」の語呂がよくて好み。ちょっと歌いにくいところなのでビシッと歌えると気持ちよい。けっこうノーナの曲はそういうのを重視した曲も多く感じる。歌いあげたあとの爽快感というか。
やはり何度聞いても癖強め。ちょっと人を選ぶのは間違いないだろう。イエイイエイイエイ、だなんて文字にすればダサいけれど、さすがのセンスでスタイリッシュに決めている。イエイイエイイエイ。さあ、徐々に中毒が回ってきたのではないだろうか。もう体がベロベロカスピ海ではないだろうか。
絶対にないと信じたいが、この曲を作っていたときに薬物をキメていたのではないかなんて思ってしまう。それほど常人の頭では出てこない感もあるのだが、まあビロードということで。うーんやっぱり常人じゃできないセンスだなあ。
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