名曲933 「Overdose」【なとり】
ーー認めざるを得ない令和の名曲ーー
【なとり - Overdose】
音楽感覚が逆行していくのを抗うことなく受け入れている自分がいる。それをどこか心地よく感じてしまい、どこか達観していることも。よくファッションで自分らしさを全面に出している人を見かけるが、本質は変わらないのだろうと。私も心にファッションを宿している。そこに触れようものはビシッと取り締まる。心のセキュリティが解除された瞬間に人は寛容の精神を持つのか。
ダラダラ書いたのにはわけがあった。何を隠そうこの曲である。正直に申し上げると、いまも現在進行形で取り上げようか迷っている段階なのだ。皆さんおなじみ(なのだと思う)の「Overdose」である。曲のレベルは高くもあり、それを否定したい自分もあり、むにゃむにゃむにゃ。
自分の感覚に反するが、構成が秀逸で、かつ短くシンプルにまとまっているのが好印象であった。中毒性も高めではあるが、口ずさむほどではない。これはいまの音楽の作りが原因なのかなと。機械混じりの微妙な声でないと合わない。
そういう意味でカラオケで歌うのはオススメしない。それができないのは痛く、ちょっと評価しづらいのである。女性の友人と前に話した際、男にこの曲を歌われて冷めたと言っていたことがあり、納得の限りであったのだが、私以外にも同様の感情を持つ人はいる。この曲はやっぱり観賞用という感じだ。
とはいえ現代の、令和の代表する音楽の象徴として見ると受け入れていかねばという思いと、そもそも先入観をのぞけば普通にいい曲だという思いが混じり合っていま決断を強いられている。結局お蔵入りせず世に出すことにした。いま決めた。
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