名曲245 「true blue」【ZONE】[ASTRO BOY 鉄腕アトム]
ーー平成に蘇った名作の新たな1ページーー
【(鉄腕アトム ASTRO BOY 2003 OP) True Blue - Zone】
鉄腕アトムは日本最初のテレビアニメというイメージがある。日本アニメの歴史はここから始まったといわれるほど、1960年代の黎明期を象徴する存在。
鉄腕アトムは三代続いているというのはご存知だろうか。1963年の初代、1980年の二代目、そして2003年の三代目だ。ちょうど約20年近く間が空いているので、恐らくは全世代に知ってもらえる配慮があるのだろうと推測する。そろそろ四代目が作られるのだろうか。
こちらが三代目のオープニングである。サムネからわかるように現代的な見た目で親しみやすい。1980年の二代目はまだ初代要素強めだったが、さらにポップになった。
ただ、いかにも2000年代のアニメという感じで、この作画もやや古さを感じる。それがノスタルジー。20代だってもう鉄腕アトムを聞いて「懐かしい」と感じる世代なのだ。
{今君に 見えない圧力が襲い うつむいて涙隠してた どうすればいいか? それさえわからずに アスファルトに咲く雑草に 勇気感じた…}
平成の王道アニソンスタイルを真っ直ぐ歩む。これぞ2000年代。
{いつも君の側にいるよ だからもう一人じゃない 君が道に迷う時は 僕が先を歩くよ}
{遠い空越えて 僕達(ぼくら)は飛び立つ きっとそこにある それが君の夢…}
サビが秀逸だ。ヒカルの碁を思い出す見事なタッグ。遠い空越えて、というのも、空を越えてと、初代のオープニングを思わせる。そういった隠し味もいい。
{あのパズルの様にモトに戻せたら 不思議と少しだけ大きな絵になるだろう…}
2番ではちょっと心温まる表現も見られる。それはアニメ本編をもリスペクトしているのであろう。2000年代は全体的にそういうアットホームな感じのアニメが多かった気がする。次いで2010年代から尖ったり、萌えに走ったアニメも多くなったような気もする。
ちなみに主題歌を歌うのはあのZONEだ。めちゃくちゃ声質がいいこと。当時はまだ第一次解散前で、それこそこの曲はシングルにもなった。鉄腕アトムと同時にZONEに思いを馳せてしまい、ますます懐かしさを嚙みしめられるんだなあ。
【今日の名歌詞】
あのパズルの様にモトに戻せたら 不思議と少しだけ大きな絵になるだろう…