名曲526 「ロボタン・サンバ」【丸山裕子】[ロボタン]
ーー軽快なポップはもっと評価されるべきーー
【ロボタン 「ロボタンサンバ」】
『ロボタン』は1966年に放送されたシリーズである。ロボットアニメの中ではかなりの古株だ。ただ、見た目と名前が妙に別の作品と混同してしまう。ロボット三等兵やらロボコンやら……そんなことをいったらマジンガーZとかガンダムのほうがもっと紛らわしいか。
今回の曲は1986年に放送されたリメイク版になるのだが、それにしてもポップになった。昭和後期らしい味もある。それが足を引っ張ったのかはわからないが、今日に至るまで話をほとんど聞かない。うーむ。
{ハハハハーッ おもしろいとき笑うと カラダにEでっす ククククーッ くやしい時がんばると ココロにたいへんEでっす}
作詞は山本正之。ヤッターマンシリーズでおなじみの大御所だ。この方の文章形成能力はぜひとも分けてほしいと思うほどの存在。ひと噛みでじゅわっと味が広がる文章なのだ。ちなみに「でっす」はロボタンの語尾。愛情もバッチリだ。
{夢がきらめく あきらめぬ 強いよい子のメカ ロボタン 1・2の3すう すっかりミス しっぱいいっぱいすっぱい涙が ぐっと胸にきた ボクたちともだちさかみち のぼって風の上いっしょに 飛んでゆきたいね だけどね ハラへった}
軽快なテンポで山本正之得意の言葉遊びが光る。ロボタンの特徴もつかめていい。2番も面白いので最後に。
作曲は羽田健太郎。この曲のメロディーは正直、昭和アニソンの中でトップクラスと思う。作詞も当然名文なので、つまりは個人的最高峰の曲に属する。歌い手の丸山裕子も楽しそうではないか。
ところがである。この曲の知名度は低いなんてもんじゃない。
フルでの音源がなかなか見つからなかった。わざわざニコニコ動画まで探したものである。貴重な動画なのでぜひ。
この曲ほどもっと評価されてほしいと思うものはない。
【今日の名歌詞】
ビビビビーッ 美しい人見てると カラダにEでっす ニンニニニーンッ にくらしい人 ころぶとココロにちょっとEでっす 星がまたたく ママが焚く ごはんハンパじゃないメカ ロボタン ABC DEタラメ いったらダメ ホンモノホンニンホント 本気が ぐっと胸にきた ボクたちともだちこのまち はしって丘の上いっしょに 雲を食べたいね だけどね ハラへった