名曲346 「哀しみよこんにちは」【井上望】[劇場版おはよう!スパンク]
ーーこっちの哀しみもこんにちはーー
【哀しみよこんにちは/井上望】
おはよう!スパンクは1981年から1982年まで放送されたアニメである。私はリアルタイムで見ていないが、うたエモンで主題歌は知っていた。ス、パ、ン、ク、スパンク~だ、い、すきよ~。
かなりキャッチーなメロディーで覚えていたのだが、どうもアニメ自体は短命だったようである。スパンクの見た目は世が世ならゆるキャラで大ブレイクしていそうなものだが。いまはその古いフォルムが愛おしくも思う。意外と最近こういう見た目キャラのほうが人気らしいですよ。
さて今回はその劇場版の主題歌を紹介。タイトルでむむっときた方は鋭い。そう、めぞん一刻の「悲しみよこんにちは」とまったく一緒(漢字は違うけど)なのである。めぞん一刻のほうがあとなので、こちらのほうが先なのだが、如何せん後発がアニソンの枠を超えて大ヒットしてしまった。歌い手が斉藤由貴、安全地帯が作曲に携わっており、当時の大人気コンビだったのも痛かった。そうして先輩だった「哀しみよこんにちは」は埋もれていってしまったのである。
これが何を意味するかは一目瞭然。もうこのnoteに拾ってくださいといっているようではないか(違う)。当然取り上げますとも。だって私の一軍プレイリストに入っているのですから。
井上望は非常に歌がうまい。シティポップの枠にいてもおかしくない声質だし、滑らかな歌声は今回の曲とぴったり。しかし代表曲は少なく、大成とまではいかなかったようだ。どちらかというと作詞作曲で活躍したと知った。
作曲は馬飼野康二。この方はジャニーズのイメージが強いのだがそれは私が懐古厨だからだろうか。過去には台風ジェネレーションでも取り上げた。そちらで大絶賛しているのでぜひ。ともかく偉人である。
この曲のメロディーは秀逸も秀逸。そして井上望の美声がぴったりと当てはまる。正直これを聴いたあとにアニメ主題歌のス、パ、ン、ク、スパンク~だ、い、すきよ~。を聞くとおいおいちょっと違うなあと思ってしまうのである。こっちのほうが名曲だと思う。
令和の時代にもう一度こんにちはしてもらえないだろうか。今度は哀しみではなく。
【今日の名歌詞】
めぐり逢い そして別れ 愛に気づくとき 心をかすめただけの あなたは旅人