名曲321 「帰って来た街角」【芹澤廣明】[陽あたり良好!]
ーーたまらない悩殺ボイスからの極上バラードーー
【陽あたり良好! 帰って来た街角 芹澤廣明 Kaettekita Machikado Hiatari Ryoko!】
『陽あたり良好!』はその絵柄で一発でわかるようにあだち充作品である。例によって野球を題材としているが、荘での日常パートもあって少しテイストが違っている。1980年代にタッチが大流行。そのあとを継いで1987年から放送された。
この曲はそのオープニングだ。もう一度書く。オープニングである。めちゃくちゃエンディングっぽい曲ではないだろうか。瞳はコスモスのときもそうだった。
当時の映像がなかったので参考にこの動画を見た。1980年代になると、それまでのアニソン観から変わってきており、徐々にJ-POPと変わらない曲の構成になってきた。H2Oの「想い出がいっぱい」など、普通にオリコンに顔を出すようになった。この曲もその系統だと思う。
{約束の指環をポケットに隠して帰って来た街角 リムジンを降りると哀し気な瞳をして 手を振る君の傍に あいつがいたね 翼の灯りがにじんでゆくよ}
歌詞の値段が高い。バブル期の、シティポップ感があるではないか。
{愛は Lonellness 淋しさ 選ぶことだね 「許してね…」 って Lonellness 眼を伏せつぶやく君が泣いた せつなすぎるよ Lonellness 好きだよ…君が好きだよ wow wow wow Lonellness}
たまんない。凄まじい破壊力だった。この曲を最初に聞いたときは衝撃だった。どこぞのつわものアーティストだと調べたものである。芹澤廣明とは知らない名前。しかし来生たかおっぽくてかなり好印象だ。
{幸せをつかめよ… さよならのかわりに あいつはいいやつさと背中で告げた 分っているから何も言うな}
うーん、当時の女性が夢見る男性像。かっこいい。命令形なのもよし。作詞はあの売野雅勇。セピアンローゼスの曲の際に書いたとき(昨年12月)から今年でずいぶん知識を得ましたよ。いろいろな曲を手掛けている。
{愛は Lonellness 哀しみ背負うことだと 分っていても Lonellness あきらめつかないものさ…人は 想い出だけで Lonellness 生きてく俺のこの胸抱いてくれよ}
どちらかというと、曲のほうが半端ない。作曲は芹澤廣明自身だった。感服である。個人的にはアニソン全体で相当上位に入るのだが、知名度はいかがなものか。私はまったく知らなかった。それでもまた何カ月後かに、「作曲はあの芹澤廣明」と書いているかもしれない。
【今日の名歌詞】
さよならのかわりに あいつはいいやつさと背中で告げた 分っているから何も言うな