名曲220 「bad luck on love」【tohko】
ーー私の中のミリオンヒットーー
【tohko - bad luck on love】
90年代はレベルが高い。高いが故に埋もれてしまった曲も多い。何度書いたかわからないが、再三再四書いておこう。今回はなぜミリオンヒットできなかったのか、疑問で仕方がない伝説級の名曲を紹介。実はこのnoteを始めてからいつ取り上げようかと迷っていたのだが、220日経ってようやく決心した。ここまできたら1周年記念に取り上げようかとも思いつつも、このまま出し惜しみしてもよくないので取り上げるが吉。
tohkoを知らない方も多いと思う。実際、私もこの曲しか知らない。だが、全人類に聴かせてほしい出来にまとまっているのだ。
{涙探してるeveryday Seeking t' tears 空を寂しく 鳥が風の中 軽く気になって あのころの思い出 ふっと裸足で 振り向かず遠く}
ゆったり、落ち着いた雰囲気で、詞を嚙みしめるかのようなテンポである。
{涙、に流されながら My future あなただけのイニシャル そっと消して 不思議だね同じ 時過ごしている テレビも4時間 遅れているよ}
ここまでなら普通の良曲である。しかしこれが後のサビにつながる引き立て役となる。
{窓から I hear the singing blues 恋人たちだけの 乾いたくちびるを キスして欲しかった 長い瞬きが 誰もいない星空のした 静かに眺めて 何故か街の明かり霞んで 静かに泳いで 走り過ぎて月に照らされ 永遠に抱き合う 分からず I hear the singing blues 二人を見守って 震える肩寄せて キスして欲しかった 長い瞬きが 誰もいない深いハートの 扉を開いて たまにほんとふっと一人に 一瞬だけどね 忘れかけた空気の中で あなたに会える Ah-きっとまた 見つかるよ きっとまた きっとまた}
嘘みたいな構成だが一度サビが始まると流れるままにさらりと終わりを迎えるのだ。こんな曲、そうそうない。作曲の日向大介は天才だ。
いつの間にか終わっている爽快感たっぷりの伝説的神曲。tohkoの歌唱力(あえて抑揚をつけないほうがいい)もまた絶妙で、ひとつでもバランスを崩すと奇をてらった変な曲になってしまうのだが、奇跡的な構成で仕上げている。
この曲は最初知ったときに思わず検索した。さすがにこれが埋もれてはまずい。日本の危機である。友人にもわざわざ紹介したくらいだ。内田忍のときも書いたが、怒りすら覚える。もっと売れていいはずだろうと。リバイバルを強く祈る。強く。
【今日の名歌詞】
不思議だね同じ 時過ごしている テレビも4時間 遅れているよ
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