名曲202 「風になる」【つじあやの】[猫の恩返し]
ーージブリ史上最強といっても過言ではない伝説の神曲ーー
【つじあやの - 風になる(Music Video)】
つじあやのは赤い眼鏡のイメージが強い。そして柔らかい歌声とウクレレだ。だいたいがこの曲に詰まっており、正直一発屋といっても頷いてしまうところがある。
もちろん、一発屋は誇れる称号である。今回はジブリの主題歌にもなった伝説の神曲を。「風になる」は『猫の恩返し』の主題歌で、2002年に放映された。個人的には同時上映のギブリーズもなかなか味があって好きなのだが未だ同意を得てもらったことはない。
それは置いといて主題歌を紹介。
{忘れていた目を閉じて 取り戻せ 恋のうた 青空に隠れている 手を伸ばしてもう一度}
ウキウキするような前奏から坂道を駆け上がるかのような躍動感。
{忘れないで すぐそばに僕がいる いつの日も 星空を眺めている 一人きりの夜明けも}
{たった一つの心 悲しみに暮れないで 君のためいきなんて 春風に変えてやる}
いったん落ち着くのがいい塩梅。そして「春風に変えてやる」がうまい表現。元気な女の子の姿が目に浮かんで素晴らしい。
{陽のあたる坂道を 自転車で駆けのぼる 君と失くした想い出乗せて行くよ ラララララ 口ずさむ くちびるを染めて行く 君と見つけたしあわせ花のように}
神のサビである。何だか最近神のサビを連呼して神の安売りをしてしまっているが、これこそ最高峰の神サビだ。本当に自転車で駆け上がっている感じがする。
{忘れていた窓開けて 走り出せ恋のうた 青空に託している 手をかざしてもう一度}
2番はさらに元気なメロディー。「走り出せ恋のうた」は比喩として秀逸だ。
{忘れないよ すぐそばに君がいる いつの日も 星空に輝いてる 涙揺れる明日も}
{たった一つの言葉 この胸に抱きしめて 君のため僕は今 春風に吹かれてる}
素晴らしい。今度は春風が吹雪いてスカートがめくれ上がったかのような感じ。ぶわーって。
{陽のあたる坂道を 自転車で駆けのぼる 君と誓った約束乗せて行くよ ラララララ 口ずさむ くちびるを染めて行く 君と出会えたしあわせ祈るように}
出会えた幸せを祈る。今度は思い詰めて真剣だ。このバランスがいい。
{君と出会えたしあわせ祈るように}
最後の締めもまたいいのだ。跳ねるような音で再び明るさを取り戻し、坂道をどこまでも二人で駆け上がっていきそうな雰囲気である。アウトロで、私には自然と二人の後ろ姿が見えた。
ちなみに過去の帝国華撃団のときに記したあのメンバーで、この曲も歌った。男達でサビを熱唱したのはいい思い出である。でもなぜ女性の曲ばかり歌っていたんだろう。
【今日の名歌詞】
君のためいきなんて 春風に変えてやる