名曲960 「TRABANT」【スピッツ】
ーー個人的スピッツロック最強曲ーー
【スピッツ / TRABANT】
スピッツの中でも有名な部類の曲はマイルドなものが多い。ロビンソン然り、空飛べ然り、チェリー然り。最近の曲もだいたいゆるい感じが多い気がする。
私も長らくそんなスピッツが好きだった。だからロックの一面は少し目を背けがちであったのだ。いまでは大好きな「8823」とか「けもの道」とかも当初は微妙な扱いであった。そしていまも実はまだ若干残っている。
しかしロック界の最高峰が現れた。それが「とげまる」に収録されている本曲である。これがまあ死ぬほどかっこよかったのだ。トラバントはどうやら東ドイツの小型乗用車のようで、ちょっと反骨精神が見られるのは気のせいだろうか。小さくても暴れてやるぞという。
歌詞もまたいつも通り素晴らしく、ワードチョイスがやや攻め気味である。まさしく曲の雰囲気にぴったり。特に好きなのはラストの大サビである。ギリギリの持ち物、とっておきのときめきってのがかっこいいっすなあ。
そう、大サビはもうギュインギュインするのである。「その時の~」からはもうね、魂が揺さぶられるかのような。以前にも「えにし」でチャリンコ爆走エピソードを書いた気がするが、この曲も同じくその部類なのであった。特にラストはもう危険を承知で飛ばすんです。重ね重ねだけれどもうやってません。事故らなくてよかった。
この曲は私のスピッツランキングではベスト5に入る。ロック系に限れば1位だ。これがアルバム曲とはもったいないので、ぜひもっと広まって欲しい。
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