
E012 Creedence Clearwater Revival/Proud Mary
Creedence Clearwater Revival(CCR)の「Proud Mary」は、1969年1月5日にリリースされたアルバム『Bayou Country』に収録され、同月にシングルカットされた楽曲です。この曲は、ジョン・フォガティが作詞・作曲を手掛けたCCRの代表作であり、ロック史においても重要な位置を占める名曲です。
「Proud Mary」は、都会生活を捨ててミシシッピ川を行き交う蒸気船で新たな人生を始める男の物語を描いた楽曲です。タイトルの「Proud Mary」は船の名前であり、歌詞には自由や解放感が込められています。サウンドはカントリーとR&Bが融合したCCR特有のスタイルで、シンプルながらも力強いギターリフとジョン・フォガティのソウルフルなボーカルが印象的です。
イントロ部分はベートーヴェンの「運命」からインスパイアされており、聴く者を一気に楽曲の世界へ引き込む仕掛けとなっています。また、「Rolling on the river」という繰り返しフレーズは非常にキャッチーで、多くのリスナーに親しまれています。
「Proud Mary」のアイデアは、ジョン・フォガティが「Proud Mary」というフレーズを書き留めたことから始まりました。その後、ミシシッピ川や蒸気船というイメージを膨らませて歌詞とメロディを完成させました。興味深いことに、ジョン自身は南部出身ではなくカリフォルニア育ちでしたが、南部文化への憧れと想像力でこの楽曲を書き上げました。
ジョン・フォガティはベトナム戦争時代に徴兵されており、その経験が「Proud Mary」を含む多くの楽曲に影響を与えています。兵役中、彼は音楽制作を通じて孤独やストレスを乗り越え、この楽曲もその一環として誕生しました。
「Proud Mary」はアイク&ティナ・ターナーによる1971年のカバー版でも大ヒットし、彼らのバージョンはグラミー賞にもノミネートされました。このソウルフルでエネルギッシュな解釈によって、新たな世代にも広く知られるようになりました。
「Proud Mary」は単なるヒットソングではなく、アメリカ南部文化や自由への憧れを象徴する楽曲として広く認知されています。また、その普遍的なテーマとキャッチーなメロディから、多くのアーティストによってカバーされ続けています。
基本情報
曲名: Proud Mary
アーティスト: Creedence Clearwater Revival(CCR)
リリース日: 1969年1月
収録アルバム: 『Bayou Country』
作詞・作曲: ジョン・フォガティ
プロデューサー: ジョン・フォガティ
レーベル: Fantasy Records
参加ミュージシャン
ボーカル/ギター: ジョン・フォガティ
ギター: トム・フォガティ
ベース: スチュ・クック
ドラムス: ダグ・クリフォード
チャート成績
「Proud Mary」はCCR初の全米トップ10入りを果たし、以下のような記録を残しました:
全米Billboard Hot 100: 最高2位(3週連続)
全英シングルチャート: トップ10入り
この曲は、CCRが5回記録した全米2位ヒットの最初の作品であり、その後も「Bad Moon Rising」や「Green River」などで同様の成功を収めています
ローリングストーン誌が選ぶ「オールタイム・グレイテスト・ソング500」では155位にランクインしており、その歴史的価値が評価されています。