
E002 EAGLES/TAKE IT EASY
「Take It Easy」は、アメリカのロックバンド、イーグルス(Eagles)のデビューシングルであり、1972年5月1日にリリースされました。
この楽曲は、ジャクソン・ブラウンとグレン・フライによる共作で、イーグルスのセルフタイトル・アルバム『Eagles』のオープニングトラックとして収録されています。カントリーロックの象徴ともいえるこの楽曲は、彼らのキャリアを象徴する代表曲の一つとして広く知られています。
「Take It Easy」の原型は、ジャクソン・ブラウンが1971年に自身のデビューアルバム用に書き始めたものでした。しかし、彼は曲の完成に行き詰まり、その後友人であり同じアパートに住んでいたグレン・フライがこの楽曲を気に入り、完成を手伝うことになりました。特に有名な「Well, I’m a-standin’ on a corner in Winslow, Arizona...」という歌詞はフライが書き加えたもので、このフレーズが楽曲の象徴的なイメージを形作りました。ブラウンは後に、「フライがこの曲を完成させたことで、自分が考えていた以上に素晴らしいものになった」と語っています。また、この楽曲はアメリカ南西部の風景や自由な旅路をテーマにしており、その軽快なメロディと歌詞が多くのリスナーの共感を呼びました。
「Take It Easy」はロンドンのオリンピック・スタジオで録音されました。プロデューサーのグリン・ジョンズは、イーグルスのハーモニーとカントリーロックサウンドを最大限に引き出し、この楽曲を洗練された仕上がりに導きました。特筆すべきは、バー二ー・レドンによるダブルタイムのバンジョーパートで、この要素が楽曲に独特なカントリー色を加えています。
全メンバーがハーモニーを担当し、その完璧なコーラスワークも楽曲の魅力となっています。
「Take It Easy」はカントリーロックというジャンルを広める上で重要な役割を果たしました。その軽快で親しみやすいメロディと歌詞は、多くの人々に自由や冒険心を感じさせるものとなり、イーグルスの音楽スタイルを象徴する作品となりました。
ジャクソン・ブラウン自身も1973年のアルバム『For Everyman』でセルフカバーしており、その普遍的な魅力が証明されています。1993年にはトラヴィス・トリットによるカバー版が制作され、そのミュージックビデオでは解散後13年間顔を合わせていなかったイーグルスメンバー全員が再集結。この出来事が後のバンド再結成へのきっかけとなりました。
歌詞
https://genius.com/Eagles-take-it-easy-lyrics
楽曲情報
作詞・作曲: ジャクソン・ブラウン、グレン・フライ
プロデューサー: グリン・ジョンズ
レーベル: アサイラム・レコード
リリース日: 1972年5月1日
収録アルバム: 『Eagles』
参加ミュージシャン
リードボーカル: グレン・フライ
ギター: グレン・フライ、バー二ー・レドン
ベース: ランディ・マイズナー
ドラムス: ドン・ヘンリー
バンジョー: バー二ー・レドン
チャート成績
「Take It Easy」はビルボードホット100で最高12位を記録し、イーグルス初期の成功を支える重要な役割を果たしました。また、この楽曲はその後も多くのライブやコンピレーションアルバムで取り上げられ、イーグルスの代表的な楽曲として愛されています。
全米チャート最高位: 第12位(ビルボードホット100)さらに、この楽曲はロックの殿堂「500 Songs That Shaped Rock and Roll」にも選出されています。
まとめ
「Take It Easy」はイーグルスだけでなく、カントリーロック全体に多大な影響を与えた名曲です。その制作背景にはジャクソン・ブラウンとグレン・フライという才能あるアーティスト同士の友情と協力がありました。この楽曲は今なお多くの人々に愛され続けており、その軽快なメロディと自由な精神は時代を超えて響き続けています。