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インターネットで音楽を発信して25周年を迎えました
25年前の今日
こんにちは、リクです。
25年前の12月6日、初めてインターネットで自作曲を発信しました。
こんな曲です。
1999年当時はWAVやMP3といった音声ファイルを配信できるようなネット環境ではなく(インターネット接続はアナログ回線やISDNが主流でした)、この曲もMIDIで配信していました。
MIDIだと再生環境の音源によって音が結構変わっちゃうんですよね。
自作曲を発信するようになったきっかけ
当時自分は学生で、YAMAHA EOS B900という小室哲哉さんプロデュースの
シンセサイザーのシーケンサーに打ち込んで、曲を作っていました。
友人に聞いてもらうことはたまにあったのですが、基本的には作って自分で聞いて終わりという感じで、ただただ曲のストックが溜まっていっていました。
ある時、学校の情報処理関連の授業でホームページを作って公開するという課題がありました。HTMLを書いて自分のホームページを作り、同級生とお互いのホームページを訪問し合ったりしました。
ただ、ホームページを作ったところで、プロフィールくらいしか載せるものがないんですよね。
そこでふと、ホームページに自分の曲を載せれば、たくさんの方に聞いてもらえるのでは?と気づいたのです。
ホームページの立ち上げと音楽配布
テキストエディタでHTMLを書いて、自分の曲のMIDIファイルとともに、ホスティングサービスのサーバ(当初はインターネットプロバイダが提供しているホスティングサービスを使った気がします)へFFFTP(FTPクライアントソフトですね)でアップロードして、ホームページを立ち上げました。
リクという名前は、ホームページを立ち上げた時に適当に決めたハンドルネームです。
MUSIC CUBEという屋号はホームページの名前です(最初は別の名前だったのですが)。
MIDIファイルは試聴・ダウンロードできるようにしました。
最大で160曲ほど掲載していたと思います。
当時ホームページを作るのが流行しており、そのBGM素材として使っていただく想定でした。
ありがたいことに、自作ゲームで使ってくださった方もいらっしゃいました(「竜の風詩2」など)。
ある時期からは、詞をつけた曲も公開していました。
こちらもMIDIでしたし、また当時はボカロもなかったので、歌として完成されたものではありませんでしたが。
インターネットから消える
その後、学業や就活、就職のため多忙にかまけて曲を載せる頻度が下がっていき、2004年頃には音楽制作をパッタリやめてしまいました。
やがて個人のホームページという文化も下火になっていき、自分の使っていたホスティングサービスも停止し、MUSIC CUBEもリクもインターネットから消えてしまいました。
この頃は仕事が忙しく、また充実していたのもあって、全く曲作りはしていませんでした。
仕事が嫌すぎてDTMを始める
時は流れて2021年。
とある知り合い(漫画家さん)が「DTM始めようかな」と言っているのを聞いて、「自分は音楽やってたのにDTMしなくていいのか…?」となぜか突然火がついて、Cubase(DAWソフト)とUR22C(オーディオインタフェース)を買いました。
その昔、Hello Music !というDTMの走りみたいなソフトを触ったことはあるのですが、1曲もできないままやめてしまったので、実質的にはこの時がDTMとの出会いです。
ちなみに、不退転の決意でCubase Proを買いました。
経緯は別記事に書いたので端折りますが、ちょうどその頃仕事が嫌になりすぎて、仕事から逃げるようにDTMに没頭しました。
その成果がこちらです。
夏休みの間に50曲作ってBGM素材集として完成させました(翌年の夏休みもやりました)。
Cubaseを買う直前だったと思うのですが、たまたまTwitterでエゴサしてみたところ、「リクさんどこ行ったんだろ…」みたいなことをつぶやいてる方が何人かいらっしゃって、ありがたいと同時に申し訳ない気持ちになり、慌ててTwitterのアカウントを作りました。
もちろん、以前使っていた「リク」の名前で。
ボカロPになって現在に至る
その後、深夜の2時間DTMに参加するようになり(最近はあまり参加できていませんが)、また可不さんをお迎えして(最近は知声さんやRyoさんばかりですが)ボカロPデビューしました。
25周年(17年のブランクを含む)を迎えて思うのは、音楽という逃げ場所があって本当によかったということです。
音楽という逃げ場所がなかったら、自分はペシャンコにつぶれてしまっていたかもしれません。
また、音楽に逃げ込んだことで、昔の自分の曲を知ってくださっている方も新しく知ってくださった方も含めて、たくさんの方と交流できるようになったことは、本当に幸せなことだなと感じています。
音楽やめます、という方もたまにお見かけするのですが、いったんやめてしまっても、何年経っても、音楽はいつでも戻ってきていい場所なんだということをお伝えしたいです。