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Low Cost but HighEnd Sound Systemの構築~その1 はじめに/PC音源の構築

はじめに

オーディオが趣味というと、過去に「大変だ。お金がかかる趣味だね。」といわれたことがありました。言われるとムカッととしますが、傍から見ると仕方がないかとも思います。(ずいぶんお金をかけている人は多いですよね。)会社員時代には、プリメインアンプ・SACDプレイヤー合わせて20万円程度で、自作スピーカーがメインシステムでした。ミドルクラスの入口のレベルのシステムです。このレベルでも音楽を聴く分には十分楽しめていました。現在は同レベルのシステムは、少なくとも1.5倍~2倍ぐらいかかるのではないでしょうか。ハイエンドというと最低でも更に10倍ぐらいの価格の製品群になります。経済力の高い人でないとマニアというレベルになりません。これでは若い人が簡単に踏み込める趣味ではないですね。
 オーディオというのは、買って並べるだけのものではなく、細かな工夫をして、あるいは自作品を使って音をより原音に近づけていく趣味あるいは文化です。手頃な製品や自作で原音に近づけていく楽しさを体感して、より多くの人に、オーディオを楽しんでいただければと思い、今回の企画をしました。
 手頃な価格で、ハイエンドクラスの音質のオーディオシステムを構築してみようという企画の第一段です。
 ローコストな機器を集めてもハイエンドな音質にはならないのは自明ですが、少し手を入れたり、あるいは自作したりで高音質化を狙ってみます。

全体構想

低価格なオーディオシステムとして以下の構成とする。
 ① 音源  
  使い古したノートPC(タブレット、スマホでもOK)
   +
  USB-DAC+オペアンプ交換
  予算 1万円
 ②プリアンプ
  市販プリアンプ(Nobsound、FX-Audio-等)+オペアンプ交換
  予算 1~2万円
 ③RCAケーブル
  2芯シールドケーブルを使った自作RCAケーブル(2ペア)
  予算 5千円
 ③パワーアンプ
  車載用パワーアンプ用ICを使った自作アンプ
  予算 1万円
 ④スピーカー
  10cmフルレンジ又は8cmフルレンジを使った自作スピーカー
  予算 2万5千円
 ⑤スピーカーケーブル
  予算 1千円
予算 計 6~7万1千円

なお、オペアンプ交換やめて、市販の低価格なケーブルを使えば5~6万円程度でシステム構築できると思います。まずは、ノーマルで機材を揃え、オペアンプ交換やケーブル交換で音質の変化を楽しむのが良いと思います。

音源

古くて日常では使えないPCをオーディオ音源として再生する。

ローコストな音源は、やはりPC(又はスマホ、タブレット)+USB-DAC。
スマホ、タブレットは日常で使っているものが使えます。
ここでは、古くて日常では使えない様なPCを音源にしてみます。
手元に7年前ぐらいの眠っていたノートPCがあるので、これを使います。
 CPU: core i3 (7年前のもの)
 メインメモリ: 4GB
といった仕様です。Windows10では重たくて日本語入力の変換遅れが目立っていたPCなので、OSをLinuxに変更します。
音質にこだわりを持つLinux
Kona Linux
がお勧めです。インストールするだけでOS無調整で高音質PCになります。
インストールの解説サイトは数多くあり、
その1
その2
あたりを参照すると良く、もしリンクが切れていればGoogleで「Kona Linux」で検索すれば解説サイトは見つかります。

Kona Linuxでの音楽再生

Kona Linux の使用感

古いPCであるが、メインメモリ4GBと大きめということも有り、Kona Linuxでは、Windowsの時に感じたようなもっさり感はない、サクサク動く。
音楽プレイヤーは、audaciousを使用する。
イコライザや再生中のアルバム画像表示等、必要十分な機能があり使い易い。キレ優先の音質ではないが、クリアで長時間聴いていられる好みの音である。
(最新のPCであれば、WindowsのMusicBeeあたりの音楽プレイヤーを使う方がキレのある音が得られると思う。)

USB-DAC

USB-DACは、
FX-Audio-のFX-04J+を使用します。
一応ハイレゾ対応のUSB-DACですが、それほど高い性能ではなく24bit/96kHzまで、しかしオペアンプ交換が可能です。
FX-04J+内のオペアンプを交換し、高音質化を図ります。
詳細はこちらの記事を参照ください。
「USB-DAC (FX-AUDIO- FX-04J+)のオペアンプを交換してみた」
上述記事から差動変換部初段のオペアンプを更にOPA827(Dual、DIP化したもの)に交換しています。オペアンプ交換には、IC引抜ツールを使うようにしてください。

IC引抜ツール
FX-Audio- FX-04J+

これで、かかる費用は、記事記載時点で、
① FX-04J+ ¥4610 
OPA827(Dual、DIP化したもの) ¥2680
MUSES8820 ¥400 ×2個

①のオペアンプは、他に候補として、OPA1656(DIP化したもの)等もあります。低価格ながら帯域が広く音質に期待できます。
Bispaで購入できるようです。購入の際はオプションで「【ハイグレード】DIP8変換」を選択すると良いでしょう。計900円/個ほどになります。
②のオペアンプは、
より高音質を狙う場合:MUSES02D ¥3400 ×2個
他には、OPA1622(DIP化したもの)が高性能で良さそうです。価格も¥700/個×2個とリーズナブルです。

USBケーブル

雑誌などで試聴評価レポートがあったりするので音が変わるアイテムの一つではあるのかもしれませんが、デジタル伝送ケーブルであり音質を大きく左右するアイテムではないと思っています。
筆者は、PCオーディオが流行り始めた時に雑誌に付属していた音楽用USBケーブルを使っています。エレコムあたりから音楽伝送用として安価なUSBケーブル(DH-AB10 ¥835,Amazon)を発売しているので、そのようなケーブルでも、とりあえずは十分と思います。

音源構築後の試聴感想

クラシックやジャズ、J-POP,ロック、ボーカル、器楽曲等いろいろと聞いてみましたが、全体に解像度が高く、微妙なニュアンスがよく表現されています。なかなか良いと思います。

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