【3日目:5月2日】 パッサウ〜ザルツブルク パイプオルガン・元修道院のホテル-ライブのため初海外ひとり旅-
前回↓
列車の時間があるから早めに起床。
この日のメインイベント2つ。
★ 世界最大級のパイプオルガンがあるStephansdom(シュテファン大聖堂)でMittagsorgelkonzerte(Mittagお昼 die Orgelパイプオルガン das Konzertコンサート)を聴く。In Passau(パッサウ)
★ 修道院を改修したホテルに泊まる。In Salzburg(ザルツブルク)
大学の論文執筆ルールが変に抜けず、固有名詞だけオリジナルのドイツ語ベースでないと落ち着かない。
朝食。
朝食に行くとレストランはまだ暗く、覗いていたらスタッフのお姉さんに気付かれビクッと驚かせてしまう。すみません。
オレンジジュースを飲んでおけば栄養補給できると思っている。ビスケットがふつうにおいしい。貴重な食料。1個持って帰った(笑)小さいソーセージは衝撃的なまずさ。偏食なのでふつうの人なら食べられるかも。
身支度してチェックアウト。
のんびりしていないのに時間を見ると列車の時刻が迫っていた。時間の感覚が鈍い私にはよくあること・・・。平静さと焦りの狭間で受付のおじいちゃんの手続きを固唾をのんで待つ。とっても感じのいい方で、「これからどこに行くの?駅?出てまっすぐだよ。」と送り出してくれた。さすが地球の歩き方おすすめホテル。
Hotel Luitpold 入り口
駅までダッシュ。前日にホームへの道のりを見ておいて良かった。観光欲も満たしておいて良かった。歩いていた駅員さんをつかまえて予約チケットを見せて場所を聞くと一番奥のホームと言われる。なんとか間に合ったと思いつい油断してちょうど来た列車を撮影。撮っている場合ではなかった。
乗るとなにか違和感。
へんな嫌な予感がした。駅員さんに聞くにも外にも中にも見当たらない。動画の位置、ホームの中ほどから乗ったため先頭に行かないと車掌さんがいないのだと悟り、急いで前へ。先頭で発見。話を聞こうとするも作業中。「ちょっと待って。」と言われる。辛抱して待つとチケットを見て「ここじゃないよ。反対の列車。」と教えてくれる。パニック。お礼を言うのも忘れて(ごめんなさい。)ドアに突進。開かない。ボタンを押さないと扉が開かないのを忘れてた。反対側ー!怖くなって入り口にいた女性の駅員さん3名ほどにチケットを見せて確認して乗った。席どこ。ぜえはあしながら席の場所を聞いているとほどなくして出発。間一髪。こうしてしっとり惜別する間もなくMünchenを遠ざかった。あのまま乗っていたらどこへ行っていたんだろう。恐ろしい。明細を見たらチェックアウトが8:10、発車時刻が8:24だった。
インスタ内動画は下のYouTubeにまとめた。
ちびやわがいてよかった。ちびやわの登場で、自分を落ち着かせようとしている局面だったり、余裕が出ている場面だったり心情がよく表れる。
列車内には小さいがモニターで駅名表示があったし、車内アナウンスも分かりやすかった。アプリ「DB Navigator」で途中駅と発着予定時刻を逐一チェック。相当思い込みで都合よく読んだり聞いたりしないかぎり間違えない。
追加料金で予約席を買って良かった。一般の席は人がごちゃごちゃしていて初心者の私がそこにいたら長時間緊張感を強いられ疲弊しただろう。レベルアップしてスーツケースのない旅になれば、一般席で周りの人と楽しくおしゃべりできるのかなあ。
途中駅の簡素さがよかった。ここがドイツで私が旅行者だからぼんやり良いなあと思うんだろうけれど。実際住むとただただ退屈なのかも分からない。
Passau到着。すぐ惚れそうになる。助言を忘れる。
Passauは10:39到着予定。近くなると降りる人が出口付近に固まり出した。停車時間が短かったら怖いので私も移動。近くの男性が「スーツケース降ろしてあげるよ。」と感じよく話しかけてくれた。出入り口で親切なふりしたスリがいるらしいが、この人はスーツケースを持っていて身なりや表情からしてふつうの人っぽい。判断というよりただの勘でお願いすることに。頼って良かった!降り口は段差の大きい階段になっていた。握力19の私はスーツケースと一緒に転げ落ちてもおかしくない。見ず知らずの人から何の見返りもなくただいるだけなのに親切にされた。そんなこと慣れていないから今でもおぼろげにその男性の顔が思い浮かべられる。惚れそうになった。THE・チョロイ日本人。
Passau Hauptbahnhof パッサウ中央駅
男性の親切心と、遅れるのが当たり前らしい列車が定刻通りに無事到着したことへの感謝でほくほく。ほくほくの頭は開場までにStephansdomへたどり着くことにミッションをシフトしてしまう。友達からのアドバイス、「駅のロッカーに荷物をあずけてパッサウ散策」を忘れて。
石畳みの街をスーツケースで歩くしんどさに途中で気づいて後悔。やっちまった。猪突猛進してしばらく経っており、駅まで帰るのも楽じゃない。自分に苛立ちながら進む。
隠れるStephansdomと過酷な坂。
Stephansdom、最初は見えていたのに途中から建物に隠れてどこだか分からなくなった。地図を見てもさっぱり。スーツケースが邪魔であちこちさまようのが難しい。歩いていたご婦人に聞く。「あっちよ。」と言われたがあっちってどっちで分からない〜と更に聞くと「おいで。」とついてくるように促される。頭の中疑問符まみれのままうんせほいせついていく。「あそこよ。」と指差してくれて解散。おうちか目的地が近かったようで、ご婦人は目の前の白いドアの中に入っていかれた。ありがとう〜〜。
Stephansdom、見えた。と同時に坂、という現実も、見えた。行く手を阻むけっこうな坂。ロッカ〜〜〜と自分を恨みながら上っていく。泣くわ。しぬかとおもった。途中すれ違ったお兄さんにちらっと見られた。見慣れない年齢不詳のアジア人が必死の形相してたんだろうなあ。見ないでくれ(笑)
大聖堂がようやくお目見え。かわいい。ひらけた広場になっていた。汗ダラダラ。息切れ。案内が出ていて中に入るとチケット売り場発見!買えた(涙)混むので開場時間よりも早く着いたほうがいいと調べていたとおり、すでに列ができていた。
開場。わああ、大聖堂。好き。席はいっぱいあったが、スーツケースが邪魔にならない通路側に座る。アジア系の人は見なかった。奥さんに世話焼かれてる落ち着きない旦那さんがいた。授業の一環のような子どもたちがたくさん。開演時間になると広い大聖堂が満員に。
パイプオルガンコンサート。
大学のパイプオルガンで音色が好きになった。大学のはキラキラした感じのメロディをよく弾いていた。ここのは音の数が多くて音色の幅があった。暗めのメロディが心地よかった。こんな感想しか書けず恥ずかしい(笑)パイプオルガンは後方にあるため演奏中後ろを振り向く人がいた。私も気になって振り返ったが、弾いている人は見えなかった。
絶えず思考を巡らせてしまう私にとって、ただ感じ入ることに集中する時間は新鮮。
ちょうど一部が改修工事中のようで作業をしていた。
Eisbeinに固執する。
終わって外に出る。お昼どうしよう。レストランが近くにあるが、なんだか入る勇気が湧かない。ぶらぶら散策しながら駅に戻ろうと歩く。気になるお店があってもとにかくスーツケースが言うこと聞かなくて動きが取りにくい。小さなお店には入れそうもない。普通に歩くのがやっと。
駅に戻ると余計なことを思いついてしまう。ドイツ料理は苦手だが、Eisbein(アイスバイン)はおいしいんだった。それ食べよう。考えてみたらもうドイツを離れる。食べなきゃ。疲れもあいまって若干ハイになりお店を探す。ハイだからカフェテラスでもぐもぐしてるおじさんにまで「Einbeinはここで食べられる?」と聞いてしまう。お食事中失礼しましたおじさん。どこで聞いても「アイス?ないよ。」とEisbeinと認識すらされない。そんなに発音悪いかな。ショッピングモールに入ればなんとかなるかも。City Marketing Passauの案内のお姉さんに聞く。やっぱり「アイスはない。」と言われる。もうじゃあ「お肉食べたい。」と言うと、「外に出た通りにレストランがあるからそこに行ってみて。」と教えてもらう。
なんだかよく分からないながらもこのパンフレットに書かれた街の地図を頼りにレストランがあるらしい場所へ行く。頭にはEisbeinしかない。店員のお姉さんに尋ねるも、ドイツ語も英語もよく聞き取れない。「何人?日本人?◯◯日本語分かる?」と他のスタッフのお兄さんに聞いてくれるが「分からないよ。」と。
お姉さん「それ調べて写真で見せて。Wi-Fi?これこれ。」とネットを繋がせてくれる。しかし写真を見せても「知らない。」と。なんでぇぇと思いよく読むと「ベルリンの郷土料理」と書いてあった・・・(笑)そりゃ知らなくてもおかしくないか。
諦めてドイツ風カツレツとビールを頼んだ。忙しいのに相手してくれてありがとうねえええ。「留学生?勉強できたの?観光?一人で?それで(その英語力で)?Survivorね。」とお姉さんに目を丸くされた。ですよね。
カツレツおいしい。ビールも苦味がなく飲みやすい味わい。しかし量が多くて食べきれない。この時点では前日München Hbfで買ったチケットの列車の時間まで余裕があった。駅も近い。だから、つい、、残りを持ち帰れるか聞いてお願いした。すぐだと勝手に思っちゃって。そうしたら予想外に丁寧に包んでくれて、待っている間に無情にも列車の時刻は過ぎた。まあしょうがない。残すのはもったいない。おかげで夕飯に回せるし。
お店「bi plano」イタリア料理だった(笑)
Eisbeinではないが、レストランで食事をしたことでドイツに思い残すことはなくなった。ちなみに日本でも一人で入れるのは大戸屋ぐらい。
Passau Hbfでチケット買い直し。
チケットを買い直す場所が分からずうろうろ。さすがに次のに乗らないとホテルのチェックイン時間に間に合わなくなる。やっと見つけて入ると2人体制の窓口に3, 4人並んでいた。日本と違い、ドイツでは窓口に来て初めて、乗る列車やチケットの種類を相談しながら購入すると歩き方に書いてあったとおり一人が長い。時間を気にしてもここで買うしかない。なるようにしかならない。順番が来て、チケットを買い直したいと頑張って伝えて無事にゲット。少し時間があったので駅の本屋さんをぐるっと見物し、トイレへ。ドイツにもお掃除しましたよ表があるんだなあ(インスタ7枚目)。
案内が分かりやすい。Gleis 5(5番線)に来る列車はどの位置から乗れば自分が予約した席の号車に近いかが書いてある。
乗り換え時間10分もない。
15:29発のICEに乗ってLinz Hbf(リンツ中央駅)に16:24着、16:32発のRJに乗り換え、17:48にSalzburg着。乗り換え時間が10分もない恐ろしさに戦慄。Linzとはどういう駅なのか検索検索。乗り換えに便利な近代的で使いやすい駅らしい。
席に行くと若い女の子がゆったりと二席分使ってくつろいでいた。声をかけてふつうに座ってもらう。水筒を持ったすごく優しそうなおばあちゃんが斜向かいにいらした。朝のMünchenが思い出されて、席に着く前に確認せずにはいられない。「ここで合ってますか?」と聞くと私の不安を察してかしっかり目を見て「そうよ合ってるわよ。」とうんうんと頷いてくれた。水筒って見るだけでなんで安心感あるんだろう(笑)
デフォルトの微笑みに気づく。
ここで気づいたのは、女の子もおばあちゃんも、挨拶するとき笑顔なの。途中で「トイレ行くからちょっといい?」と言うときも微笑みながら。微笑みがデフォルト?私は普段愛想笑いなんてしないから同じように笑いかけたつもりでもただ口が真一文字にキュッてなっただけだったと思う。英語やドイツ語の発音も意識しないと口が開いておらず、通じないことが多い。表情筋に気をつけて自然な笑みができるようにしたいと思った出来事。
Passau HbfからLinz Hbfへ向かうICEの車窓から
Linz Hbfでの乗り換え。緊張。
駅員さんを発見するも、おばあちゃんが長いことお話ししている最中。あわあわ。歩いている男性の駅員さん発見。案内してもらえた。ここで間違えたら相当やばい。何重にも確認して写真まで撮った。
16:32発のSalzburg行き、RJ
Linz HbfでRJに乗り換えてSalzburg Hbfへ向かう車窓から
すごく分かりやすい表示でありがたい。
現実が信じられない。Salzburg着。
ドイツ(Deutschland)を離れ、オーストリア(Österreich)はザルツブルク(Salzburg)。街並みがどんどん夢にまで見た景色に近づいてきて感慨深い。Salzburgだよ?サウンド・オブ・ミュージックの舞台だよ??Österreichだよ???え?本当????
17:48着。スーパーに寄って飲み物を適当に買った。ホテルのフロントが19:00までなので迷ったことを考えて急ぐ。歩きと迷ったが体力を使いすぎるのはよくないのでタクシーを使う。タクシー乗り場でうろうろしているとおじさんに「乗るの?」と聞かれる。うわ〜乗るけどぼったくらないで〜。おじさんは誘導する係?のようで若めの東南アジア系のお兄さんに引き渡された。超不安だったが、ホテルまでの地図を見せて「カード使える?いくらぐらい?」と聞いたら「カード使えないけどこの距離ならそんなにしないよ。」とのこと。祈りながら乗車。変な方向へ行っていないかマップで位置情報をちらちら見ながら外を眺める。ぼったくられず。ありがとうよ〜。
好みど真ん中ホテル到着。
Gästehaus im Priesterseminar Salzburg
(die Gäste pl.客 das Haus ホテル das Priesterseminar 修道院)
もうね、外観だけでニヤけた。このドアを開ける権利がある自分が自慢だった。以前ここを旅した友達(準備編参照)が通りがかった際にいいなあと思ったそうで私にお勧めしてくれたのだ。いいでしょ。ふふふ。
フロントのお姉さんが親切に案内してくれた。受付スペースのドアを開けると、なんということでしょう。中庭。素敵空間。
お部屋がまた可愛くて悶えた。疲れも忘れて写真撮影大会。
ジャムの小瓶がサービスで置かれていた。
キッチンに食器類がひととおり揃っていたので、お昼の残りのお肉とポテトと甘い飲み物を摂取して就寝。
つづき。【3日目:5月2日】 パッサウ〜ザルツブルク パイプオルガン・元修道院のホテル。
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