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【ミュージカル講座 11】ハミルトン


ミュージカル講座も10回を超えたので、まだ日本に上陸してないような作品も少しずつ取り扱っていきたいと思いまーす!

ということで、今回は間違いなくブロードウェイの歴史に名を残す作品「ハミルトン」を題材にします👏😆







ハミルトン / Hamilton


作曲・作詞・脚本:リン=マニュエル・ミランダ
演出:トーマス・カイル
振付:アンディ・ブランケンビューラー


現在もディズニー+で配信中ですね!

めちゃくそに面白いのですが、アメリカ史を扱っているため日本人には馴染みがないかと思います。

しかも曲はほとんどがラップ調だし、それに字幕も付いていないため、かなりの英語上級者じゃないと理解するのは難しい。。。(僕も予習なしじゃほとんど分かんない。笑)

なので、この記事を見てから鑑賞することをオススメします‼️✨



あらすじ

アメリカ建国の父の1人、アレクサンダー・ハミルトンの生涯を描いたミュージカル。1776年、まだアメリカがイギリスの植民地だった。ニューヨークに移ったハミルトンは、後に政敵となるアーロン・バーを始め、他3人の革命思想を持つ若者達、そして妻となるアンジェリカ・スカイラーと出会う。ハミルトンとバーは共に大陸軍に入隊するも、ハミルトンは速い出世を果たして将校のジョージ・ワシントンの右腕となり、バーはそれを横目に見つつ自身の時が来るのを待つ。ワシントンの命令により戦いの前線に送られたチャールズ・リーは敗戦を喫し、さらにワシントンを中傷し出す。見かねたハミルトンと3人の革命家達はリーに決闘を挑み勝利するも、これに怒ったワシントンはハミルトンに家に戻るよう命じる。帰った彼は妻が妊娠していることを知り、2人の間に息子が生まれる。戦争の終盤となるヨークタウンの戦いにて、ハミルトンの力が必要となったワシントンは彼を呼び戻し、見事勝利を収め、アメリカは独立する。その後、ハミルトンは法律を学び、アメリカ憲法を推奨する論文を書き上げ、ワシントンは初代大統領に、ハミルトンは初代財務長官になる。

アンジェリカは働きすぎる夫を心配し、休暇に誘うも、ハミルトンは休まず仕事を続ける。しかし家族が不在の間、彼は不倫をしてしまい、相手の旦那からも脅迫を受け、後にこのスキャンダルは世間に明るみとなってしまう。ハミルトンの権力を失脚させようと、後に3代目大統領となるジェファーソンやバーらがハミルトンの不倫を探り当てたためである。バーも独立後、法律を学び、自身も上院議員に成り上がるも、その席をアンジェリカの父親と争ったため、ハミルトンとの関係が危うくなっていた。アンジェリカは彼との関係が危うくなるが、彼らの息子のフィリップが父の名誉を守るために決闘を受けて死んでしまい、それをきっかけとして2人は元に戻る。3代目大統領選でバーとジェファーソンは一騎討ちとなり、ハミルトンはジェファーソンを支持したため、これに怒ったバーは彼に決闘を申し込み、ハミルトンは命を落としてしまう。




作品概要

現代ミュージカルの最先端にして最高峰の作品✨ 

初演は2015年。
もう6年の月日が経っていますが、その人気ぶりは留まることを知らず、現在でもブロードウェイで最もチケットが取れないミュージカルとなっているのです‼️‼️

製作費には13億円以上とブロードウェイミュージカルにしてはそこまで値が張ったわけではないのですが、製作期間にはなんと驚異の7年間を費やしたそうな!!😲

中でも本作の3曲目、ハミルトンのメインモチーフとなる“My Shot”の創作だけで丸々1年を費やしたとのことで、作者ミランダのかなりの意気込みが伺えますね👍

また、ハミルトンがそうであったように、ミランダ自身も移民の子であったため、作品への思い入れも特別強かったのだと思います。


ミランダといえば、彼が学生時代に制作し、最近映画化もされたミュージカル「イン・ザ・ハイツ」で2008年にブロードウェイデビューをし、初登場にしてトニー賞作品賞を受賞するというブロードウェイ界の革命児‼️‼️

作曲・作詞のみならず主演俳優としても演じており、それもトニー賞にノミネートされているんです😯

もちろんハミルトンでも主演を務め、それもまたノミネートを受けるという正真正銘の天才です👏✨

本作の構想は「イン・ザ・ハイツ」に出演していた際、1週間の休みをもらった時に読んだ、ロン・チャーナウ著「アレクサンダー・ハミルトン」をきっかけとしたそうですよ💡




魅力

本作の優れた点は2点。

1点目は、
前作「イン・ザ・ハイツ」に続き、全編ヒップホップミュージックのサングスルー (全編が曲のみで構成されている) 形式であることです🎶

これまでブロードウェイ界ではロック調のミュージカルは存在したものの、全曲がヒップホップやラップ調で構成される作品はありませんでした🤓

ミランダは学生時代にヒップホップコメディ劇団を創設するほどヒップホップを得意とし、慣れ親しんでいました。

インタビューで彼は「多くのミュージカルがクラシック調で作られてきており、自分は小さい頃からヒップホップで育ったため、自分の声はクラシック系に向かなかった。だったら自分のスタイルに合うミュージカルを作ればいいんだと思った。」とコメントもしております👍

また、ハミルトンをラップ調にした理由は「ラップは通常の歌詞より多くの情報を描ける。そして、政治家の弁論バトルは特にラップに近い要素がある。さらに、歴史物でも現代の音楽で表せば、より現代の観客に親しみやすくなる。」と話し、現代アートの可能性をグンッと押し広げてくれました😆✨


そして2点目は、
その配役の多様性にあります🧔🏽👩👨🏿

ストーリー自体は白人のものだとしても、演じる俳優は黒人、ヒスパニック、アジア系と、マイノリティーが演じるのです❗️

アメリカ建国の話を有色人種が演じることによって、アメリカは移民の国であり、多様性に溢れる国であるということをキャスティングで主張したわけです‼️‼️

これは前大統領のトランプ政権に真っ向から反発しており、前副大統領であるマイク・ペンス氏が観劇に来た際、キャストが終演後に一列で並び「アメリカは多様性の国だ。政策についてもう一度考え直してみてほしい。」といった内容の手紙を読み上げ、多くのニュース番組が取り上げました😳

さらに元大統領バラク・オバマ氏は大変本作を気に入り、ホワイトハウスでパフォーマンスをしたことも‼️

ここまで政治界に影響を与える作品はハミルトン以外に見たことないかもしれません😅




記録・受賞歴

2016年のトニー賞では史上最多となる13部門16ノミネートを果たし、作品賞を含む11部門で受賞をしております👏

さらにグラミー賞、ピューリッツァー賞、ロンドンではローレンス・オリヴィエ賞も受賞するなど、本作は世界中にとてつもなく大きな衝撃と影響を与えた作品となりました🤣✨✨

現在はアメリカ国内3都市で上演されている他、イギリスと来年からオーストラリアとドイツにて上演されるとのことです!

現在、日本での上演予定はありませんが、いつか全編日本語で上演される日もそう遠くないかもしれないですね👍


では、今回はこの辺で〜

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