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新・オーディオ入門113 『2023.12.23 リスニングルーム』の用語解説

『オーディオはよくわからないけど良い音で音楽を聴きたい』、『オーディオ歴は長いけどこれは知らなかった!』というお話を聴くことがあります。 新オーディオ入門はオーディオの基礎についてエンジニアの視点から初心者の方にも判りやすく解説していくものです。 タイトルは私が10代の時に愛読した『オーディオ入門』から拝借しました。 私がオーディオに携わることになったきっかけの本です。 とても判りやすく説明されていて、手元に置いて辞書のように使っていました。 『新・オーディオ入門』はその現代版となれるよう書き進めたいと思います。

noteに投稿をはじめて3ケ月半ほどになりますが、昨日アクセス数が1万を超えました。ありがとうございます。10年以上続けているムジカ公式ブログ MUSICA Official weblog (goo.ne.jp)では600万を超えています。今後も両ブログとも毎日更新していきたいと考えています。よろしくお願い申し上げます。

これまで書いてきた新・オーディオ入門の記事の中から解説が必要な用語を取り上げています。

● 38cmウーハー
口径が38cmのウーハーです。15インチウーハーとも呼ばれています。 大口径ウーハーは46cmや30cmのものもありますが、多くのスピーカーユニットメーカーで38cmのウーハーが大口径ウーハーの基本形とされています。 1960年代までは能率が110dB程もあるフルレンジに近いような特性の38cmウーハーもありましたが、 その後、最低周波数20Hzに近づけるような超低域再生を重視した能率95dBほどの38cmウーハーが主流となりました。 近年では立ち上がり特性の良い20cm程度のウーハーを複数使用することで20Hz近くまで再生することが可能になり、 ハイスピードでダイナミックな低域が再生できることから、38cmウーハーはあまり使用されなくなりました。

● リスニングルームの反射
スピーカーの再生音は耳に直接届く直接音の他に、リスニングルーム内で壁や床、窓等に反射し耳に届く反射音があります。 適度な反射音は音楽がナチュラルに聴こえるようになり好ましいのですが、過剰な反射音は歪を増加させ、音場を劣化させます。 このようなときは吸音パネルを使用して特定の場所からの反射を減少させたり、特定の周波数の音を吸収することで、 過剰な反射音を作り出さないようにします。

● 拡散
これまでのリスニングルームでの過剰な反射音の対策は吸収することで防いできましたが、 最近では音を拡散させることで耳につきにくくする方法がとられることもあります。 壁に表面がデコボコしている拡散用パネルを貼ったり、壁を研磨していない石材とするような方法がとられます。 嘗ては吸音しか行ってこなかったようなレコーディングスタジオでも最近は拡散パネルが取り付けられているようなところも目にします。 拡散は吸収よりもセッティングの難易度は高いものの、自然な余韻を作り出すことができます。

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