見出し画像

推しぬいを作りました

昔からぬいぐるみが好きでしたが、この世にないぬいぐるみがあることを常に嘆きながら生きてきました。しかし2年前に

この本を本屋で見つけて、そうか、つくれるのか…!!と感動しました。結局実際に作るまで間は空いてしまい、この本ではなく最近トレンドの中韓ぬいスタイルではありますが、この度とうとう実際に作れたので、備忘録と、また他の人にちょっとでもお役に立てるところあるかもしれないかなと思い、記録した記事です。今回は全部手縫でやりました。


作るキャラ

FF14の自キャラです。エレオスです。かっこいいね

こだわりポイントは頬の傷と三つ編み

材料や道具の購入場所

ユザワヤ(蒲田)

本やポーチ完備!
ソフトボアも
小物もありました

推しぬいコーナーが6号館にありました。色々まとまってあって、本もたくさんあり、興味が出た人がどんなもんかなとふらっと行くのにちょうど良い感じの雰囲気でした。針とかは別々のところにあるので、ここはあくまで生地や小物、本がある感じでした。

オカダヤ(新宿)

6Fに推しぬいコーナーがあり、私が行った時には平栗あずささんの特集が組まれていて、写真がないのですが、針や綿、刺繍シートや鉗子など、ぬいぐるみ作りに必要な道具が、平栗さんがお勧めされているメーカーのものに絞って置いてありました。ユザワヤでも買えるものではありますが、平栗さんお墨付きのおすすめがまとめて買えるので、とても便利だな〜という感じ。ありがたく、道具は大体ここで買い揃えました。また、平栗さん、ぴよぴっこさんの作品が展示されていて、刺繍などにおいてとても参考になりました。

刺繍の精度がやばい
髪の毛の処理などがとても参考になる…
ぴよぴっこさんのもありました。キュートすぎる

ぬいぐるみの生地やさん

ネットショップです、生地だけでなく他にも色々取り扱っていらっしゃいます。割とここで大体揃います。

ヌノトミー

ソフトボア生地を売られているネットショップです。生地やさんにはない色もあります。Twitterで検索すると似たような色の比較を上げてくださってる方などもいらっしゃいますが、やっぱり布の色は実際に買わないとわからないのがなかなか大変なところです。

Amazon

全部一流を揃えていると財布が死んでしまうので、ところどころはお安めのものをAmazonで揃えました。具体的には、ルーペと刺繍台。

その他

上記の大きいところ以外でも、地元の手芸屋とかでも意外と推しぬいコーナーって作られてて、ソフトボア生地のラインナップは正直そこまで大きいところと小さいところで変わらないかな〜という感じでした。なのでわざわざ大きな所に行かないと手に入らないものはあんまりなさそうです。

買ったもの

材料

ソフトボア(1mm)肌用 

ソフトボア(5mm) 髪の毛用 

ナイレックス(裏につける用)

ソフトボアは、私が行った限りではオカダヤ•ユザワヤには「ぬいぐるみの生地やさん」の1mmボアのみ取り扱いがあり、それ以外のメーカーや、5mmボアはリアル店舗では取り扱っている店を見つけることができませんでした。そのため通販で買ったのですが、当たり前ですがディスプレイの色と実際の色は違うので、そこが結構難しかったです。ソフトボア生地は結構ちょくちょく売り切れてしまう(特にメジャーじゃない色だと)ので、気になるけど色が思ってたのと一緒か不安だなーくらいの気持ちだったら、一回買ってみてしまう行動力が必要だな〜と思います。私は肌の色が結構微妙な褐色を求めていたので、なかなかこれだ!というのに会えませんでした。
生地を買う量について
今回は髪の毛5mmボアは50x45cm、肌色ボアは160x20と160x10(初めから30買えばよかったんですけど、色が合うかわからなかったのでお試しで買って、良さげだと思ったら残り10cmしかなくて慌てて買い足した)を用意しました。顔と髪の毛は一回失敗してそれぞれ約20x20を失いつつ、肌の方はもう二個ほど作れるくらいには布はあまりました。髪の毛は一回分ギリあるかなって感じ。

刺繍糸 cosmo 布を買ってから、それを持参して実際に当てて確認しながら買うといいと思います。相対的な感覚もあるので。

縫い糸(肌/髪) シャッペスパン 色は、裏に返してしまうので別に明らかに違う色とかじゃなければなんでもいい気がします。というか、馴染み過ぎて、縫う時に見えなくなることがあったのでむしろ若干ズレてるくらいがちょうどいいかも…

綿
お勧めされていた清原さんの粒わたを買いました。とても小さなレベルに分けられて、小回りが効きよかったです。

ぬいスケルトン 
こちらを買いました。が、ちょっとデカかったので調整しました(後述)。たぶんMの方がいいと思うので次回はMでいく予定

ツール

刺繍シート 
リニューアル前のやつを買いました!

接着芯 
顔への刺繍時に裏につけると良いと言われていたので買いました。確かにあったほうが正確にさせて歪みにくい気がします。特にどこのメーカーがおすすめという情報が見つからなかったのでAmazonで見かけたこちらを購入。

刺繍針 
こちらの10号を使用しました。Cloverのアップリケ針もお勧めされていて試したのですが、糸を通す穴が小さく、刺繍糸が擦れてしまったので、最終的にこちらでやりました。

ビーシング針 
縫い針としてお勧めされていたので購入。針も進化してるな…と思いました。家庭科用に使ってたやつは使いまわさないほうがいいです。

裁ち鋏(ソフトボアの細かいところ用)
元々裁ち鋏は持ってましたが、小回りのきくものではなかったのでお勧めされていたこちらを購入

仮止めクリップ 
おすすめされてたんですが、まち針が死ぬほどあったので正直いらないかなと思いつつも、まち針が苦手(刺すのが下手だし痛い)なのでどんなもんじゃいと思って試しに買ったらこれがめちゃめちゃ良かったです。まち針は刺すときに布がずれないようなコツがありますがこれは要らなくて楽だし刺さらないしいいことずくめです!

フリクション

刺繍シート用です。かなり細めのペン。二色、見分けがつきやすいよう色相が違う色を買ったほうがいいと思います。目と髪の毛で分けたり、主線と補助線で分けたりできるので。私はピンクと緑を買いました。

布用、マーカーのようなフリクションです。こちらは一色でいいと思います。オレンジだと目立たなくていいみたいですが、青を買いました。

刺繍枠 15cm  
20cmぬいぐるみを作るなら15cmのがぴったりでした。

糸通し(デスクレダー)

特に理由がなければそんなに高くないし絶対買ったほうがいいと思いました。あると快適、と書くと、なくてもいい感じですが、糸を付け替える行為はかなり頻繁に行われるため、その度に時間的にも精神的にもめんどくさい手間がこれで全部省けるので、裁縫の心理的ハードルを下げることに一役買っていたと思います。

ルーペ 

初めはこれから続けるかわからないし、高めだしいらないかなーと思ったのですが、買ってみると、(クオリティにこだわる人にとっては特に)ほぼ必需品だなと感じました。刺繍の正確さが段違いです。図案を切るとき、刺繍シートを写すときにも使うことで、そこの過程でも精度をあげることができました。さらに、ボディを縫う時も細かいところとかは使ってまして、結局ほぼ全部の過程で活躍してくれました。安いので不安でしたが、特に困ってないです。レンズがちょっと固定が緩くて落ちやすいくらい。とてもおすすめ!

刺繍台 

これも買うか悩みましたが、”めんどい”ということへの心理的ハードルは金で解決していこうというスタンスのもと購入。一定の高さがあるので机の高さと椅子の高さによっては低い台を用意したりする必要があるのと、そのままおくと動きやすいので、滑り止めシートと重しがあるといいかなと思いました。あと、刺繍シートが手汗でフニャついてきてしまうのを防げました。

ピンセット 
失敗した時の糸を引き出す時とかシートを破った残りをとるときとか。

鉗子 
綿を詰めるときに。

元々持っていて役に立ったもの

裁縫セット
(針山、糸切りバサミ、リッパー)
リッパーはやり直し用。これは絶対にあった方がいいです。

デザインナイフ 
図案を切る時にこれがあると便利でした。

カッターマット(100均)
図案を切る用で買いましたが、裁ち鋏で机を傷つけることを防げたり、シートの上に型紙を乗っけてアイロン台まで移動したりと、作業台に乗せておくととても便利でした。

クリスタ
図案を書く用。

プリンタ 
図案を印刷する用。

マスキングテープ
刺繍シートや図案を固定する用。結構使うので可愛いやつじゃなくて適当なのがあるとイイです。

消しゴム
刺繍枠を乗っける時に同じ高さくらいのものがあると便利。

クリアファイル
刺繍シートに写す時にあると便利。

コロコロ
5mmボアはめちゃくちゃ毛が出る!お掃除用に。

参考資料

基本的に、こちらの本の型紙と手順を使用させていただきました。

顔の刺繍のポイントについて非常に詳しく丁寧に書かれており、大変参考になりました。

三つ編みのところの型紙を使用させていただきました。また、工程も参考にさせていただきました。

動画

本体手縫の箇所は、本に連動している動画では解説がなかったため、こちらを見るとより詳しくわかっていい感じでした。

参考にさせていただいた本の解説動画。

顔刺繍の説明をしてくださっている動画。刺繍の指す方向や順番をこの動画を参考に決めました。

こちらの方は同じくぴよぴっこさんの本を参照して作成されていらっしゃるもので、初めから終わりまで全て動画にしてくださっているので、全体の流れをイメージするのにとても参考になりました。

刺繍動画
顔のサテンステッチをするにあたって、ぬいではない一般的なサテンステッチの縫い方の動画なども色々と参考にさせていただきました。

Web記事

刺繍の手順について非常に詳しく解説してくださっているnote。ぴよぴっこさんの動画、平栗あずささんの本と併せて、参考にさせていただきました。

道具やコツについて書いてくださっている記事。

今回は手縫いでやりましたが、今後また作ることがあれば、ミシンでやりたいと思うので、この記事も参考に読んでました。

作成手順

材料と道具を買う
上記に記載した道具と材料を爆買い。金は惜しまず。

図案を試作しながら書く
使用する型紙を決めて、そのお顔と髪の毛を自分の作りたいものに描き変えました。目の形を決めるまでなかなか難儀しました。可愛いと思うデフォルメキャラクターの目の形をどこが可愛いと思うのか分析したり、最近はいろんな人がぬいぐるみを作っているので、自分が好きだと思う子の顔を観察してどういう刺繍をされているのか見たりして、そこらへんのエッセンスを入れながら考えていきました。難しいのは、そもそも刺繍で実現できる図案なのかというバランス感覚が全くないことです。これに関しては作ってみるしか解決手段がないですね。
また、顔のバランスも、もともとの図案もとてもキュートだったのですが、作りたいのはもうちょっとだけ大人っぽくしたかったので、目や口の位置を変えまして、バランスがうまく行ってるか、図案を印刷して組み立てることでなんとなーく見え方を想像して、微調整したりしました。イラストで描いてる時と立体で感じ方が違うなとちょっと驚いたのは耳のところで、14やってる方にしかわからないんですけど、作ってるキャラはエレゼンなんですけど耳が長いと体系的にララフェルみが強く感じられることでした。もちろん髪と布は違うので正確ではないかもしれませんが、ある程度のあたりはつけられると思うので、試作は大事だなと思いました。

型紙を印刷
今回は上述したぴよぴっこさんの型紙を頭のところはそのまま印刷(20cmぬい)し、身体は、20cmの服を着せたかった(15cmよりも服のディティールが細かくて可愛いと思ったので)ので、こちらの動画を参考に、A4拡大印刷+腕を短くアレンジしたもので作成しました。

あと、三つ編み部分は上述した平栗あずささんの本のものを使用し、85%に縮小して使用しました。


刺繍シートにうつす
髪型+顔のパーツを、本で紹介されていた、クリアファイルに貼って写す方法で図案をフリクションでうつします。このとき、シートが湿気でふにゃついていたので、ドライヤーをしてから描いたら若干マシになった気がします。あと、フリクションで書く時はじわじわじわじわ…とインクが出るのを待ってじっくり描く必要があるので、コツがわかるまでは結構大変でした。個人的にはここのステップでもルーペを使うことで綺麗に写せるんじゃないかなと思ってます。ここで線がずれたりよれたりすると、そこを頼りにさすと刺繍がよれるので、意外と一番気を使うべき工程かも。刺繍の時にアドリブで修正できる腕があるならそこまでこだわらなくても大丈夫かもしれませんが…描き間違えたらドライヤーで消せますが、完全な透明には戻らず、少し透ける白みたいな感じになったので、そこは注意かも。重ねて描いたら色は違うので刺繍する分には問題ないと思います。

刺繍の練習
ここで、今回初めて本格的に刺繍するということもあり、上述したぬいのお顔刺繍本にあった練習図案の一部と、目と髪の毛を練習しました。刺繍は一回でうまくいくと思わないほうがいい、という忠告を何処かで見かけたのですが、本当にその通りだなと思いました。前に少しやった時にも思いましたが、特にサテンを綺麗に縫うのは、単純に回数こなすことでしか解決策がない気がしております。脳内のイメージと実際のズレも体感できますし、面倒くさがらずにやってよかったと思います。また、特に目のパーツは、一回練習しておくと、図案が実際にイメージした通りになるか、どういう順番で刺せば良いのか、色がマッチしているかなど、がわかってよかったです。まつげは当初全て縦方向のサテン予定だったのですが、縫ってみたらいまいちなことがわかり、横で分割することにしたりとか、特に目の中のLSステッチは補助線がないときついことがわかったりとか、目の下は縫ってみたらイメージがちょっと違ったので無くしたりとかしました。

左上がアウトラインステッチ、右上がバックステッチ。サテンも
目や髪の毛を部分的に練習してイメージを掴みました。ここで眉毛がうまくいかなかったので本番は特に気をつけました
最終的な練習量はこんな感じ

顔刺繍の準備
型紙を切り、髪の布に図案をうつし、もみあげに裏張りをし、刺繍をする予定の部分のところに接着芯をはり、髪の毛の顔の部分だけ切り抜き、シート、髪の毛、顔の布を重ね合わせ、枠にはめます。
ここで図案が細かすぎて髪の毛の顔の部分だけくり抜くことがうまくできず、図案を修正することになりました…。

顔刺繍
とにかくコツコツ刺繍を進めます。1日平均2-3時間やって大体1週間くらいで終わりました。今回は全部一本どりで、下縫いはほぼアウトラインステッチで行いました。

gifで動かしてみました 楽しい

刺繍シートを取り除いて確認したところ、左側の前髪が縫うラインとずれてしまい、布が縫い付けられていない状態になってしまいました。遠くから見た時にそこまで気にならなかったので、悔しいですが続行。次回は気をつけたい。

頭を作る
ぬい終わった顔を使って、頭を作ります。顎のところは緊張しました…。髪の毛の布と、顔の布が二枚重なっているところは、ダーツで立体的になっているため、布の厚さ上どう頑張っても布がぴったり合うことはないのですが、そこがどうしてもずっと不安でした。最終的にはなんとなくうまく行ってよかったんですけど、あれで大丈夫だったのかいまだに謎です。

ずれないようクリップを必死につける
ゆっくりしていってね!!

ボディを作る
ひたすらボディを作ります。初めは顔と違ってただただ作業だからめんどすぎてミシンでやろうかなと思ったのですが、ミシンの経験は少しだけあるもののパーツが細かいし、生地も特殊なので、むしろ時間がかかりそうだと踏んで、とりあえず今回は手縫でやることにしました。手縫いでやって正解だったなと思います。初めはどこのパーツがどうくっついているのかとかのイメージも湧いていないので、間違うことも多々あり…手縫だとゆっくりなのでミスってもリカバリしやすかったです。次回以降チャレンジしたい。腕とか立体的なところを縫うのが難しいけど楽しかったです。

だんだん出来上がっていくのが楽しい
全部くっついた!
裏返して感動!できてる!(あたりまえ体操)

合体し、スケルトンを入れ、わたをつめる
スケルトンがちょっと大きく、どうしようかな…と試行錯誤した結果下記の工程で少し小さくできました。(もし参考にされる際は、メーカー保証の内容ではないため、個人での責任でお願いします。部分的に壊してしまう可能性もある上、その際に怪我をする可能性もありますので、お勧めしません。あくまで緊急措置です)関節部の白い部分が一般的なペンチの丸いところの経と同じようで、二つのペンチでねじると外すことができました。また、白いところを熱湯で温めると、少し膨張するので、そうするとまた直すことができます。これを繰り返して上手いこと作っているぬいぐるみに合うように調整しました。ただ、途中で関節に嵌め直す際、上から体重かけたのがずれてたらしくパーツが一つ折れてしまいました。今回の型紙では、長さが調整しやすいスケルトンの方がいいかも。
また、わたつめもなかなか難しかったです。

この画像を参考に、なるべく詰めつつ、特に頭は詰めすぎないよう気をつけました。今調べたら、わた詰め動画も結構あったので次回以降参考にしたい。

背中を閉じる
ここのコの字閉じが一番難しかったまである。きちんと閉じれているか不安だったので縫い目がわかるように緩くやって最後に一気に引こうと思ったら失敗したので気をつけてください、、私の糸と布の相性が悪かったのかもしれないですが、、その都度その都度引いた方がいいです。この字綴じは、背中を閉じるときは1.とにかく一針目は裏から出す(玉留めを隠す方)2.それ以降は対岸の布に上から刺して、一針救って対岸に行く、を繰り返すんだなと理解できてからは、なんとなくイメージしやすくなりました。

三つ編みを作り、つける
三つ編みを作ります。本だと多分裏側の丸が連なってる方が表側っぽかったのですが、個人的にこっちの斜めになっている方が好きだったのでこっち側を表にするように作成。

みつあみのこども

三つ編みのコの字綴じの際には、下記の動画を参考にさせていただきました。

完成!!
服は既製品です(20cm)

靴を履かせると自立できました(20cm用)
三つ編みもいい感じ
期せずして三つ編みのおかげでお座りしてる時に自立しやすい
かわヨ…

制作中に感じたコツや注意点

図案を写す・布を切る時

図案の写し方があんまり本に載ってなくて、特筆するほど難しいことじゃないのかもしれませんが、不安だったので調べたところこちらの動画が丁寧に描かれていたので参考にさせていただきました。最終的に、マスキングテープであらかじめ何ヶ所か貼って、その状態でテープがないところの角など合わせやすいところを描き、テープ以外のところが書けたらマステを剥がしてすでに描いたところをはり、残りを書く、とやってました。動画にもあるように、マステは対角に貼るとずれなくていい感じ。フリクションマーカーで生地に描く時は、極力力を抜いて、ほぼペンの重さだけで滑らせるように描くと、引っかからず、ずれずにかける感じがしました。あと、手で押さえる時に真上から抑えるのを意識しないと、微妙に押し出す方向にズレることがあるので気をつけました。合印は型紙においては中側に書いてありますが、写す時は縫い代のところに書きます。
また、個人的には、縫い代の部分を移すために型紙の周りを切る時、全部切って大体真ん中に置いてうつしても良いのですが、そのあたりの勘がないことを鑑みて、半分は外側を切り、半分は残して、その段階で一度切ったところだけを写し、そのあと残りを切って、写したところに合わせて残りを移すと、真ん中ってどこら辺かな…と不安にならずに写せました。

•もみあげの裏張り
今回はもみあげがあるデザインで、その部分にうらはりをしました。初めは同じボア生地を貼りましたが、この後の工程で失敗して、二回目はナイレックスに変えました。個人的にはナイレックスの方が分厚くなりすぎない+切りやすくていいなと思いました。貼る時は、接着シートを布からはみ出ないように気をつけるのと、アイロンの温度が問題ないか、端切れでしっかり確認することが気をつけポイントかな。

•髪を切る時
上述したように、私は今回刺繍の位置と髪の布がずれてしまいました。ただ、それで余裕をもって切ってしまうと、それはそれで外側に布がはみ出してしまうことになりますので、なかなか難しい・・・。また、特に5mmボアは、布が切れている位置が、表面の毛で正確に見えなかったりするので、そこも気を付けたほうが良いと思いました。

縫合する時

今回は縫う時はシャッペスパンの2本取り、ピーシング針で行いました。

以下感じたことやコツ
•曲線を縫う時は端から一直線ではなく合印から外に向かって縫う
手芸初心者だったので思いっきり端っこから一方向に縫おうとしてました。このことは買ったいろんな本には多分基本的過ぎてのってなかったのですが、ぴよぴっこさんのこちらの動画で実際に手縫いのシーンを見て気づきました。

•特に曲線部分は縫い目を細かめにする
常に細かくて越したことはないのですが、特に曲がるところは力もかかりやすい(気がする)ので、細かめに縫うことを意識しました。

•クリップは合印に直角になるように留めると合わせやすい
まち針を打つのが下手で、とくにソフトボアは分厚いのでずれやすいからどうしようかな…と思っていましたがクリップで全部解決しました。クリップの形を基準に合わせると合ってることが一目瞭然で確認できて安心。

•糸はしっかりひく
初めて引き過ぎて縮むことを恐れて優しめにやっていたのですが、そうすると引っ張った時に間が空いちゃったので、一針一針結構毎回キュッとしてました。もちろん引くときは針を持った手ではなくて、左手で。

•針は垂直に刺す
刺繍でもそうでしたが、ボア生地は厚めなので、毎回釘を打つように真上からドスっと刺すことを意識しました。なので針は結局刺繍と同じように縦に持って刺しました。

•ダーツのぬい方
いまいち不安だったのでこちらを参考にしました。

•2本どりはすぐ糸がねじれたり片方だけ引っ張っちゃったりするので左手で常にととのえる
マジで気を抜くとすぐ絡まって大変でした。刺繍糸と違って絡まってもほどきやすくはあるのでそこはまだ救い。
 

刺繍

•下縫いアウトラインで角っこが誤魔化せる
図案で、だんだん細くなっていくタイプの物を綺麗にサテンするのが個人的にすごく苦手でした。最後の方がなんか点みたいになってしまって見栄えが良くないんですよね。根本解決にはなってないのですが、個人的にうまく誤魔化せる率が高いなと思った方法は、「角をしっかり下縫いする」「本当の隅っこは下縫いが見えててもok」でした。すごくざっくりいうと下の図のように、オレンジが下縫い、上からのサテンが水色だとすると、左端のとんがりのてっぺんはオレンジに任せてサテンしない、という感じです。

端っこごまかしのイメージ図


•下縫いアウトラインは割と真上、でもちょっと内側を意識
内側を意識しすぎると内側になりすぎたので、ほぼ真上、でも気持ち内側、くらいでやると個人的にはちょうどいい感じかなと思いました。内側になると、アウトライン頼りで刺すと図案が小さくなってしまうので。図案頼りに刺せば縮まないとは思うのですが..

•アウトラインの糸を出す方向
アウトラインステッチは糸を弛ませて縫いますが、この弛ませた方向に少し張り出るラインになるので、そこも少し意識するといいと思いました。ただ、下縫いの時は図案ギリギリを縫わなければ方向はそこまで気にしなくていいかも.二重ラインなどの時は気にした方がいいです。

•アウトラインがちょうど図案の真上になったら糸を真下からだすときゅっとしめればちぢむ
アウトラインの下縫いのすぐ外側から出しても良いのですが、アウトラインが図案の真上になった場合は、アウトラインの真下から出してまたげば、下縫いが少し縮まるので、下縫いがちょっと外側過ぎた時はこれで整えていました。

•となりあわせのところは下縫いしない
全部下縫いするとごちゃつくので、サテンとサテンが隣り合わせのところはあまり下縫いしない方がいいようです。

•塗ってある方に刺す
すでにサテンが終わってる隣にサテンを始める時は、既に終わってる方のそばから針を出すのではなく、既に終わってる方に針を上から刺す方向になるようにすると、キワにさせていい感じです(参考にさせていただいた刺繍noteにありました)

•小さい図案の方が誤魔化しが効かない
サテンステッチって大きい方が線がゲジゲジしやすいのかなと思っていたのですが、どちらかというと大きい図案はちょっとスカスカしてもあとから埋めやすいし、全体のシルエットに目が行くので意外と気にならず、小さい/細い図案の方が、気を使わないとすぐガビガビしちゃうんだなというのがわかりました。髪の毛のラインが結構細くて、ちょっとガタついてしまったのですが、もう少しラインは太くてもよかったかもな〜と実際に平栗さんのぬいぐるみを見て思いました。

•刺す位置を妥協しない
当たり前ですが、個人的に思ってる以上にクオリティに影響すると思うポイントです。刺すときに一番しっくりくるところに刺すのももちろんですが、二、三針進めてやっぱあそこ、、ってなった時も戻る勇気も大事だと思いました。

•絡まないようにもう片方の指をそえる

この動画にあるように、糸を引くときに片手を添えると絡まなくていい感じでした。

制作期間

約一ヶ月+1week
内訳は型紙の顔を考えて書くのに一週間、刺繍の練習が二週間ちょい、顔の刺繍に5日、本体作るのに3-4日って感じで、振り返ってみると実際に作ってた期間は意外と短かったです。

感想

図案作成時

制約の中特徴を落とし込むデフォルメが楽しかったです。特に瞳は、あまりリアルすぎるのは好みじゃないし、かと言って可愛くしすぎると元のエッセンスが失われてしまうしで、そこのバランスを取るのが大変ながらもやりがいがありました。ハイライトの有無とか、目の内側の白目の有無とか、下まつ毛の有無とか、まつ毛の太さ、本数、二重ライン、眉毛の角度などなど…あと、頰の傷が図案的にダーツに近かったのでどうしたもんかなと色々悩んだりしました。刺繍糸の色選びも面白かったです。まつげとか多分闇雲に真っ黒な色にすると浮いてしまうからちょっと抑えめの色にするとか、色トレス的な発想とかも取り入れたりできて、お絵描き経験もちょいちょい生きて嬉しかった。

作成時

刺繍の練習をしているあいだは、リアルでもレベル上げって大事なんだなってめちゃくちゃ思いました。私は割と完璧主義なところがあり、思い描いていた理想に対してうまくいかず失敗するとそこに目がいってしまって落ち込んだりどうせ無理だ〜と思ってやる気がなくなってしまうことがおおく、特にサテンステッチとかは単純なのに結構うまくいくまでなかなか大変で悩みました。でも、単純だからこそストレートに経験がダイレクトにスキルに反映され、失敗したらどうしてそうなったのか自分なりに振り返って分析して次に活かすことで改善につながり、やりごたえがありました。

総合して

こんなに真面目に手芸をしたのがほぼ初だったので、縫い物の魅力を知ることができて楽しかったです。お裁縫って非常に原始的な行為で、現代では既製品が溢れているのでそもそも縫う過程について考えることすらしないことが多くなってしまったけど、今回やってみて、そこの大切さ、楽しさも味わえました。縫製技術の発達に携わった先人に感謝だよ… 染色もやってみたりしたんですけどなかなか難しかったです。
実は耳が左右対称じゃなかったり、髪の毛の一部が失敗していたりとまだまだ改善点はありますが、完成するとそれもまた愛おしかったりしました。笑
次はゲーム内装備を作りたいです。スケール小さいけどやってることはほぼコスプレの衣装作るみたいなもんなんですよね、道のりは長い….
結論として、楽しかったです!!!


いいなと思ったら応援しよう!