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本気で学べる教室をつくる
3年半前に書いたこの記事↓
宮良愛子先生が他界される年、コロナによる自粛が始まる直前のレッスンに、愛子先生が言われた言葉。
「しっかりしたダルクローズ・ティーチャーをもっと育てなくてはいけない。」
その後、お会いできないまま他界されたあと、私は中明佳代先生と鈴木顕子先生と相談して、大きく方向転換をしました。
どうしてこの時期に、つまり、コロナ禍で世界的にリアルレッスンが希薄化していく中で、真逆の施策へ方向転換しているのかというと、
私の大恩師 宮良愛子先生が、昨年逝去された事がとても大きく影響しています。
愛子先生に初めて出会い、レッスンを受けた時、
「これ(ダルクローズ・メソッド)は本気でやらないと身につかないし、身につけたい!」
と強く感じ、初日のレッスン後に
「ここに私の時間とお金を全部使います。」
と、愛子先生に宣言して学びはじめたのをとてもよく覚えています。
もしあの時に、愛子先生の様にしっかり学ばせてくださる教室がなければ、今の私はいなかったでしょう。例え出逢っていても、ゆるい学びの中では自分の変化を感じる事も、本質的な素晴らしさを実感する事もできなく、早々にやめていたと思います。
先生が亡くなって、しっかり学べるお教室が1つなくなってしまった。
この事で、今まで、私の中に、
「明大前にダルクローズ・ジャパン リトミックスクールがあるのだから、ジャックと音楽の木は楽しく学べる教室であってもいい」
という考えがあったのだと気づかされました。
方向転換する事で、もちろん、離れていく方々もいます。受講料も受講回数も増えるわけですから、当然です。
一方で、新しい方々との出逢いも多くあります。
色々な想いが錯綜する中で、これは新陳代謝なのだと言い聞かせています。
みんなが同じ方向を向いて、一緒に真剣に学び合い輝き合う場所にしたい。
学ぶ事による最大の喜びは「成長する事」です。
この歳でも成長できるんだ、音楽ってこんなに深くてこんなに喜びに溢れていたんだ...!まだまだ知らない事を知る喜びがある。成長したいという本質的な欲求を満たされることは、とても大きな喜びになります。
そんな仲間達と出逢える場所をつくりたい。
来週からいよいよ!ワクワクが止まりません。
当時、この方向転換で、それまでいらした方々がごっそりといなくなりました。
「あの教室は、方向が変わったので通いたくなくなった。」とSNSに書かれたり、そう言いながら他教室に移られた方の噂が耳に入った事もありました。
レッスン回数を増やすことで、儲け主義だと言われた事もありました。
もちろん、学びのスタイルを変えた私の方に原因がありますが、この判断で良かったのか、とても怖かったのを覚えています。
あれから3年半。来年度で5年目。
先日の面談で、更に人数が増えて、来年度までに、日本ジャック=ダルクローズ協会が認定しているエレメンタリー免許とサーティフィケイト免許資格試験を受験される方は15名となりました。
先生方とはたくさん打ち合わせをしながら、通ってくださっている方の人生に、この学びが有意義なものになるように、通常レッスン以外のサポート体制を、教室全体で強化していこうと整えています。
未来にならないと分からないことはたくさんあるけれど、それでも未来を信じて進んできて良かったなぁと強く感じています。
ゆくゆくは「ジャックと音楽の木」で学ばれて免許資格を取得された先生方が、「ジャックと音楽の木」の先生になっていってくださったら嬉しいです。
夢は尽きません。
田中素子
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