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無期限休講 Day56「宮良愛子先生へ」
こんにちは。田中素子です。
昨日5月21日朝9:00頃に、私にとってのダルクローズ・リトミックの大師匠 宮良愛子先生がご逝去されました。
昨日、教室の先生と近況報告と今後のことについて、LINEでやり取りしている中、突然入ってきたその訃報は、とても受け入れ難く、その後も色々な方から夜中に至るまで連絡が入るも、実感も感情も沸いてきませんでした。
今朝、目が覚めた途端に、その事実は強烈な哀しみと共に私に襲いかかってきています。
9年前、初めて愛子先生の門を叩き、溢れる音楽の魅力に引き付けられ、「これが音楽を教えるという事なのか...!」と心を奪われたその日に「愛子先生のレッスンに、私のお金も時間も全部使います。」と宣言して、弟子入りしました。
自然に突き動かされるキラキラしたピアノ即興演奏、笑いと発見に満ち溢れたリトミック、目から鱗のソルフェージュ。時間にルーズで、なかなか始まらなく、いつまでも終わらないレッスン。時に厳しく、試験前には真夜中までしごかれ、真夜中過ぎるので、私は愛子先生が主宰されていた「ダルクローズ・ジャパン リトミックスクール」から歩いて数分のところに引っ越しをしたほど、
私の生活や人生のほとんどが、愛子先生のレッスン中心でした。
それまで、こんなに夢中になれる事が見つからなかった私の人生が、急に彩りを持って変わって行きました。
いつしか、それは、このダルクローズ・リトミックという音楽教育メソッドに多くのこども達が出逢える場をつくりたい、という夢に発展し、
初めて門を叩いたあの日から、今日までの道のりが、まっすぐまっすぐ繋がってきています。
宮良愛子先生がいらっしゃらなければ、今の私はいなかった。今の私の幸せは、どれ1つとして存在していなかった。
独立して、足が遠のいてしまっていた愛子先生のレッスンに、今年の1月からまた通いはじめていました。友人と2人だけのセミプライベートレッスンを、見るからに痩せ細ったお身体で、掠れそうな声を振り絞って、全身の力を振り絞って、「まだ、あなた達に伝えていない事がたくさんあるのよ」とレッスンしてくださった愛子先生。レッスン帰りには、いつも涙が止まりませんでした。
そんな中で、コロナが蔓延してまた通えなくなってしまいました。
「コロナが明けたら、またご指導ください。」とお願いしつつも、どこかで、愛子先生はその頃この世にいらっしゃらないかもしれない、と不安が頭をよぎりました。そんな予感が、緊急事態宣言解除目前にして、的中してしまいました。
愛子先生には感謝しても感謝しても感謝しても、感謝しきれません。
私は、愛子先生から頂いた情熱と愛とダルクローズ・リトミックを、素晴らしい先生方と共に、次の世代のこども達に伝える活動を続けていく事が、先生に対する最大の恩返しだと思っています。
宮良愛子先生、本当にありがとうございました。どうぞ安らかに、そして、そちらの世界からも時折、「素子さん、何やってるのよ!」と叱咤激励してください。
ご冥福を心よりお祈り申し上げます。
大好きな宮良愛子先生へ
感謝と愛を込めて。
田中素子
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