夢が叶いすぎている
ジャックと音楽の木 田中素子です。
本日2回目の更新です。
今日の午前中は、鈴木美里先生の2〜3歳児クラスのリトミックでした。
美里先生のピアノに合わせて、ニッコニコの笑顔で歌ったり動いたりしているこども達の姿を見て、幸せ過ぎて気が遠くなりそうでした。
私は、旅行代理店に勤めている頃、世界と繋がっている感覚がとても刺激的で楽しく、やりがいを感じて働いていました。
でも、不思議な事に、真剣に取り組んでいながらも「いつかこれらの経験を生かした別の何かをするんだ。」と漠然と思っていました。
そして、きっとそれは結婚してからやるのだと。
ところが、10数年前の会社帰り、靖国神社沿いの道を歩いている時に、ふと、
「もしかしたら、このまま結婚をしないかもしれない。結婚をしないまま生きていった時に、私は何をしていなくて後悔するか?」
と思いあたり、その考えにとても焦りを感じました。
今にして思うと、ずいぶんと早くに結婚を諦めていたなぁと思いつつも、今でも独身でいる事を考えると、あの頃の私の直感は当たっていたという事になります。
職業名とか、どこに住むとかではなく、心に浮かびあがってくる光景がどんなものであるのかを捉えようと、公園に入ってベンチに座り、目を瞑ってその光景を見つけました。
それは、たくさんの幼児たちに囲まれている自分の姿だったのです。
その光景を頼りに、保育士の資格について調べたり、資料を取り寄せたり、勉強を始めてみたり、手探りでその姿を掴もうとしていました。
ある日、教科書を見ながら、
「なんで、私は音楽大学を出ているのに、保育士の勉強をしているのだろう?ピアノを弾けばいいのではないか?保育士は違う気がする。」
と思った時、急に、自分の音楽人生で全く接点のなかった言葉が浮かんできたのです。
「リトミック」
パソコンを開き「リトミック」を検索してみると、私の想像している光景の写真がたくさん出てきました。
残念ながら、そこから、すぐにダルクローズ・リトミックには出逢えず、遠回りをしつつも、
あれから、10数年経った今目の前にある現実は、あの時、私の心の中にあった「憧れの光景」そのもので、
夢が叶い過ぎていて、幸せ過ぎるのです。
そういえば、生徒さんのお母様に、
「素子先生はお子さんがいらっしゃるのですか?こどもの接し方がすごく上手なので...」
と聞かれて、
「いえいえ、私は結婚もした事がないので。」
と答えたら、
「それは知ってるんですが、お子さんはいらっしゃるのかも、って話してたんですよ。」
と言われました。
なんだか、すごい時代になってますね。
でも、様々な生き方が受け入れられるのは、とても素晴らしい事だと思います。
ジャックと音楽の木
田中素子