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【私はわたしに生きる魔法をかけたい。トークショー1日目】ごとうゆりか × 小南泰葉 × 根本宗子

ごとうゆりか個展「夢遊っ子の夢。」に合わせて開かれた「私はわたしに生きる魔法をかけたい。」3日間にかけて行われた劇とライブとトークショー。初日は普段から親交のあるシンガーソングライター小南泰葉と、劇作家の根本宗子の3人でトークショーが行われました。

根本  さて、劇とライブを終えてトークになりましたけど、
ゆりかちゃんのやりたいこと全部詰め込んで、盛り込み過ぎですよね(笑)
だって個展を見る時間がちょっとしかないじゃない!

一同 (笑)

ごとう そう(笑)各イベントでみんな指定した時間に来てくださいって。

根本  でもすごい素敵でした。

小南  ねー、もうスケジュールもすごかった。

左から根本宗子、ごとうゆりか、小南泰葉

ごとう 昨日夜全部終わって帰ってきて、アドレナリンが出てきちゃって。

これじゃ眠れないなと思って、走っているときに
打ち合わせでねもちゃんに「スケジュール詰め過ぎ」って言われた意味がやっと解りました。

根本  えっ!夜走ってたの?

ごとう うん。(笑)

根本  小南さん知ってました?

小南  知ってました(笑)
実は昨日走りだす前くらいに、おやすみなさいってゆりんにメールをしたんですよ。そしたら悪魔のメールが始まったんですよ。「どうも悪魔です」みたいな感じで。LINEじゃないですよ?怒涛のメールが止まなくなっちゃって。

ごとう そう、なんかすごい思いついちゃって、一つの文章にまとめるっていう作業をするよりもこれ伝えないとって思って。メールで、ばーって送って。

小南  それで1時半くらいに、私うとうとしてたら、いまから走ってきますって(笑)ほんと意味が分からないって。

根本  それはそうですよね(笑)

小南  走ります!ってきて。えっ!って

ごとう それから1時間半くらい走って歩いてを繰り返して。

小南  気づいたら2時半ですよ。

ごとう これなんか疲れさせないとまずいなと思って。
だから今も良くわからないテンションです。

根本  でも「夢遊っ子の夢」って展示のテーマと合ってていいよね。
ずっと夢の中ってことで。

ごとう このまま最後まで乗りきれるかな(笑)

根本  4日目とかやばいと思うよ。

小南  ね、逆に寝ちゃいけないっていう。

ごとう どんどん死去していく…。(笑)

■「この本があるだけでだいぶ劇が良くなった」

根本  個展展示中のお昼も絵を描いているんですよね?

ごとう それが、描くつもりだったんですけど、描く時間がなかった(笑)
もちろん、この会場にはいるんですけどね。

根本  みんなゆりかちゃんに早く寝てくださいって思ってますよ(笑)

小南  今日もお昼に劇で使う小道具作ってたよね。

根本  今日の劇の最後に長井さんが見せていた本を作ってくれていて。

小南  追い詰めたね(笑)

根本  違うんですよ(笑)元は絵の一枚をコピーして最後使いたいって伝えたんですよね、昨日のお昼に個展を見に来た時に。
コピーだから大変じゃないと思ってて。今から考えるととても軽々しく(笑)

小南  そうだったんだ。

根本  それで、絵のコピーのつもりでいたんだけど本の写真が昼に送られてきて。見たら本の全容が無くて「天声人語」って新聞の切り抜きだけ来たの。
私こんなもん頼んでないって思って(笑)

一同 (笑)

ごとう その後新聞のアンケートにも答えたんだけど。

小南  なにそれ?え、それアンケートにも答えたの?
ちょっとそれ読んでくださいよ。

ごとう

Q:「自然を尊重すること意外に、和食は洋食に比べてどんな特徴があるのか、図表も参考にしてください。」
A:「なんで比べなきゃならないんですか」

一同(笑)

小南  何が伝えたかったんだろう。

根本  私もわからないですよ(笑)そのアンケートの部分もね、写真来たんですけど、私なんかおかしいものが送られてきたと思ってね。
スタンプを送って終わることにしました。

一同 (笑)

ごとう 私って、なんかモード入る時あるよね(笑)

根本  そう、だから3分でぱっと終わらせました。

小南  切り替え早い(笑)

根本  でも凄いね、この本があるだけでだいぶ劇が良くなった。

ごとう 良かった。
会場来て、展示中にカメラマンさんと打ち合わせしながら本を作ってて、いきなりぐしゃぐしゃってやったらすごい顔してた。いやこれ小道具なんですって言ったらポカンとした顔で。

根本  で、長井さんにこれを使って本番でビリビリにしていいからって言われたんだけど、あと3回あるのに、すでにもうビリビリで。

一同 (笑)

■「最後の曲をようかい体操にすればよかった(笑)」

根本  劇は小道具だけじゃなくて、衣装も、メイクもゆりかちゃんが考えてくれて。長井さん似合ってたね。

小南  超可愛かった。

ごとう ピエロみたいにしたくて、嘘つきみたいな。

根本  あ、そしたら長井さん呼びます?

ごとう 短さーん。

根本  長井さん帰った?

[長井さん登場]

根本  すごいねぇ。これ中々似合う人いないよね。

ごとう 絵本の女の子を表現してます。2次元と3次元の間って世界観を表現したくて。

根本  可愛いですね。

小南  そういえば朝寝起きで脚本を読んでましたけど、最後唇がハートになってましたよね?本番で変わってましたね。

根本  そう、最後メイクさんにハートをかいてもらおうと思ってたんです。
ただ、繊細な作業すぎて、あの劇中にやるもんじゃないと思ったんです。
じゃ最初っからハートを描いてもらったほうが良いねって。

ごとう あれ、今なんも無いね(笑)

長井  あ、ほんとだ。

根本  芝居中はあったよね。なんか食べてたでしょ。

一同 (笑)

ごとう ハートも絵本の中で重要視してるキーワードで、うまく盛り込めてよかった。

根本  これ3日間毎日するのも大変ですよね。

ごとう よろしくお願いします(笑)

根本  でも、普段普通にお芝居やってたら個展と合わせたメイクすることも無いからすごい楽しかったです。

ごとう 恐縮だぁ、ありがとう。

小南  長井さん、お芝居すごい良かったです。

長井  ありがとうございます。

根本  この子、本番前めちゃめちゃ緊張してたんですよ。

長井  なんか、緊張しすぎてどうかしちゃうかと思って。

一同 (笑)

小南  なんか劇見てて、息飲むね。一人芝居で観客との距離も近くて。こうやって見る機会、私も全然ないから。

根本  なかなか無いですよね

小南  この個展の前にパジャマ対談っていうのがあったんですけど、この個展について、「皆がごとうゆりかを説明すること」って根本さんが言っててすごい納得して。
でも劇見たらごとうゆりかやばくないですか?

根本  いえ、劇のストーリーがごとうゆりかの紹介じゃないんですよ(笑)
ゆりかちゃん、言葉を大事に生きてるじゃないですか。
だったら言葉によって崩れちゃう女の子の話が良いなと思って。

小南  私が思うごとうゆりかは、半分くらい言葉で、それ以外のところも溢れている感じもするな。

根本  一人で叫んでそうだなと思って。

小南  あれ、ゆりん一人で踊ったりしてません?

ごとう 踊る。やばいなと思ったらようかい体操。

小南  あれ?!(笑)

根本  最後の曲をようかい体操にすれば良かった。

一同(笑)

■「皆がひとつのテーマで作品を作る」

根本  でも、今回のイベント、楽しかった。
人の個展用に書くってなかなか無いじゃないですか。

小南  そう!最初にお話来た時に、たぶんゆりん、頼み方がわからなかったのか、私、何をするべきかもわからなくて。

多分、曲を書けば良いなとは思ったんですけどすごい不安で。

ごとう そうだったんだ。

小南  ゆりんが納得できるものが書けるのかなと思って。すごい尊敬しているからさ。とりあえず、原案読んで考えた。

根本  原案はとなりの部屋に飾ってありますけど、渡された原案には絵が無くて文章だけだったよね。

ごとう そう、まず、最初に言葉を渡したかったの。
その言葉を、ねもちゃんは劇に、泰葉ちゃんと有馬さんは曲に。
それで私は絵本に。

小南  皆がひとつのテーマで作品を作る。

ごとう そう、今回の個展は「核」があっての「弧」を描くってのをやりたかったんです。みんなが来てくれたから弧がどんどん増えていく、そうやって個展自体を作品にしたかった。それってすごい楽しいことで。

根本  なるほどね。

小南  なんかゆりんは見た目と逆で、皮膚の中はきっとぐちゃぐちゃになっているんだろうなってイメージがあって。
私が初めて見た時、原案にホワイトノイズっていうワードがあって、
そのイメージを音で表現したくて、毎日それを考えて。
家にいる猫とか、外の音を録りにいったり、
家でマイクもって「ぱぁパッパ!」とか「ポウっ」とか叫んだりして色々考えたなぁ。

ごとう 短さんと一緒にやると良いよ。

小南  え、短さん「ポウっ」て言います?

長井  言いません。

小南  なんでいま短さんに話ふったの!

ごとう なんとなく。(笑)

一同 (笑)

根本  そうね、原案があって、死にたがりの文章がゆりかちゃんの中にあったり、「不」がつく言葉も途中で書いてあって、
私はそれを最初に入れたいと思ったんだ。

長井  「不」のつく言葉よく言う

根本  あ、今日ね、長井さん劇中間違えたと思って、
ふぞろい の「林檎たち」 って続くのが
ふぞろい の 「果実たち」って言って。
うわ、何言ってるんだと。(笑)

一同 (笑)

長井  そう、「うわ、果実じゃない」と思って。

根本  普段こんな公の場でバラしたりしないんだけど(笑)

長井  普段覚えやすいように、他の何かに置き換えて考えていて、私は「不」のつく言葉をワンピースの登場人物に置き換えて覚えていたんです。
たとえばこの言葉はルフィだな…とか。
で、ワンピースって悪魔の果実だから。

根本  それで間違えたんだ(笑)

長井  明日は間違えないようにしなきゃ。

ごとう よろしくお願いします。
まぁ、今回やりたかったことをまとめるとね。単純に、一緒にいたかったからなんだよね。みんなの作品も好きだし。なんかね、大好きだよね。

根本  いきなりの?

ごとう 告白!(笑)

一同 (笑)

根本  さて、ぼちぼち〆なければ。ずっと喋っていたいんですけどね。

質問コーナーにしましょう。


— ものを作る時に一番大事にしているワードってありますか?

ごとう ワード?無いです。

一同(笑)

ごとう ワードっていうか、作品を作る上では、人と時間と空間とか考えています。一緒にいたいって感じを大事にしていますね。

小南  私、おとといここでトークショーを見てて話の中ですごい感動したのが、クライアントさんとやりとりしていて、作品が出来た時点でおしまいっていう、手元を離れて人に任せる作業になるって。
彼女がやりたいのが、作品を作り上げるまでの一秒一秒、すごく大切にしてるっていうことを言ってて。すごい納得したんですよ。
あ、悪魔のメールもね。(笑)

根本  それはすごく作品からも感じますよね。
その時のゆりかちゃんを表しているって感じがして。見るのも楽しい。

小南  すごいよね、作品には動物が多いと思うんですけど、目とか多いし、命の詰まった躍動感というか、生と死をすごく感じる。

ごとう ありがとうございます。

小南  でもね、この個展が終わった後に、ゆりんどうなっちゃうんだろうってすごく心配してるんですよ。
今だいぶフル稼働じゃないですか、燃えてるでしょ?
それがふっと無くなっちゃうわけだからさ。

ごとう あのね11月に個展があるんですよ。

小南  じゃ大丈夫だ(笑)

一同 (笑)

— ごとうさんが描き起こした絵を、絵本として発売するっていう予定はありますか?

ごとう 出版社がまだ決まってなくて
絵本を作りたかったから、作っちゃえって思っています。
個展に作ってくれた3曲のCD入りで、小南さんと有馬さんの曲2曲と、あとインストを作成中で。

小南  はい、インストをどうしようって昨日打ち合わせしてたんですけど、
一番最後、「ケチャ」でお願いしますって。

ごとう ねもちゃんの劇でおジャ魔女どれみの曲がかかるって聞いて、
これせっかくなら曲にねもちゃんのテイスト・感覚を入れたいと思ったの。
そこでなんか…

小南  そこで「ケチャ」?

根本  あぁ、最後手拍子してって感じがね。劇は最後お客さんを巻き込んで応援するっていうのが楽しいかなって。おジャ魔女カーニバル聞いて頑張ろうって、この子をみんなで応援するっていう。その感覚は正解かもしれない。

小南  え、そしたら私全力で「ケチャ」入れますよ。

ごとう 有馬さんと泰葉ちゃんの曲は歌詞と曲調がいい感じに真逆で、いい感じで。
ほんとは、つなげようと思ったんですよ。
でもなんか違うなと思って、面白いことできないかなと思って、
これはおジャ魔女どれみだとおもって。

小南  この2つをつなぐもの。

ごとう うん、このテイストでおジャ魔女どれみにして、みんなでケチャが出来るようにして。

小南  ちなみにね、私カラオケに行った時におジャ魔女カーニバルは絶対歌うんですよ。めっちゃ好きで、構成とかも最高なんですよ。
だって落ちサビとかあるんですよ、しっかり。

ごとう そうだ、昨日の夜走る前におジャ魔女どれみ聞いてアドレナリンが出たんだ。リミックスしてるような楽曲だったんですけど、テンションがぶち上がったような曲になってて。

小南  それで走ったんだ

根本  おジャ魔女どれみのせいなんだ。

小南  その3曲が作られたら絵本が販売される、予定ですね。

ごとう 絵本どうしよう。

根本  じゃそれは個展終わった後でね(笑)

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