無色日記20240906:一夜の夢
私も昔は好きだった
彼・彼女たちがステージで踊っているところを見て
そのかっこよさや可愛さに憧れを抱いていた
だけど、今の私にはその光景がどこか異様なもののようにしか感じられなかった
自分より若い子達が綺麗な衣装を着て、数万人の前で踊る
チケットの値段と席数を単純計算すると、その3時間で動くお金の額は
ざっと6億
彼・彼女達の裏に感じる
大人たちの匂い
そこから見える商品としての彼・彼女達
「○○ちゃーん!」
「かわいい!♡」
少し喋るだけでこの歓声
「愛してるよ」
「ありがとうございます」
彼・彼女達からよく出てくるワード
でも彼女たちの笑顔はキラキラしていた
「若さ」という儚い一瞬を
綺麗にラッピングしたプレゼントボックス
一夜の夢
その夢を見るために多くの人たちがお金を払う
現代の花街
しかし、そんな夢に私は力をもらえた
理想の自分に、自分も近づいていこうと思わせられた
やればできる、夢は叶う
その言葉を胸に一歩ずつ
前進あるのみ