新しい希望と、ベテランたちの希望が折り重なるところが、今年も見られますように 【6/9練習試合 日ハム戦○】
オンラインミーティングが終わってDAZNをつけると(おかえりDAZN)、4-0という信じがたい点差でヤクルトが勝っていた。
いったいなにごと。と、DAZNで巻き戻すと(ありがとうDAZN)(ところで「巻き戻す」とはもうデジタルでは言わないのではないかという気がするぞ)、村上くんが豪快すぎる3ランを打っていた。
「いやいやいやいや」と、私は思う。「復活」というかもはやなにごともなかったかのように堂々とホームランを打ってのける君はいったい何者なのだ。
世の中にはいろんなことを言う人がいる。「流行病の検査を受ける」というだけで、それはもうそれなりのストレスがかかるはずだ。寮で「隔離」されるのも、検査結果を待つという不安も、若干ハタチの青年には、それはもうかなりの重圧だったと思う。
「陰性」という結果が出て、私たちはもちろん喜んだわけだけれど(本当に良かった)、でもその結果を待つ間の不安というのは、普通、しばらくはなんというか、残像のように心につきまとうような気がする。
でも村上くんはその「隔離」の間にじっと耐えた上で、あっという間にチームに合流し、あっという間にスタメン出場し、あっという間にホームランを放った。
村上くんがホームランを打つたびに、神宮でライトスタンドに飛んできた、あのプロ初打席初ホームランの軌道を思い出す。
いつものように、「カープにやられた試合」だった。でもそうは言っても神宮のカープ戦は、なんだかんだでいい試合もけっこう多いのだ。
今日、外野から眺める視線の先には、外野を守るおじさん三人がいて、さらにその向こうに、21歳の奎二くんがいて、18歳の村上くんがいた。
後ろをおじさんたちがしっかり守ってくれてるから、思う存分プレーすればいいよ、と、私は思う。神宮には、とても涼しい秋の風が吹き抜けていった。この景色を見ていられるのは、もうあと数年だ。
あれから2年近くが過ぎ、村上くんはとうとう、開幕4番を任されるか…!と、いうまでに成長した。あらゆる孤独にじっと耐え、検査にも耐え、検査結果を待つ時間の重さにも耐えた。そして復活してすぐ3ランを放った。(本当に信じられない。)
でも高津さんは言う。
「まだ若くて、できないこともたくさんあるが、20年も成長する過程の1年。元気であればずっと試合に出続けて、いろいろなミスをして成長していってほしい」
そう、その通りだよな、と思う。
まだまだたくさん失敗しながら、学んでいく年齢だ。高津さんがお父さんみたいに(いやまあほんとにお父さんみたいな歳なのだろうきっと。)そう言ってくれるのが、なんだかとてもいいなあと思う。私だって同じ気持ちだ。うん。
そして、だからこそ、おじさんたちは、村上くんが初打席でホームランを放ったあの日みたいに、まだまだ見守っていてあげてください、と思う。
新しい希望と、そしてベテランたちが見せてくれる、まだ見せてくれる希望と。それが折り重なる姿が、今年もまた見られますように。
ぐっちが首位打者とりますように。
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