外国人選手が今年も、活躍できますように。 【6/11練習試合 日ハム戦●】
20歳で「流行病かも」という不安と戦った村上くんはもちろんすごいわけだけれど、一方、言葉の通じない国で「世界的に蔓延している流行病かも」という不安と戦ったスアレスだって、めちゃくちゃすごいのでは、と、私は思う。
まだやってきて二年もたたない国で、よく分からない感染症の疑いで検査を受け、「自宅に隔離」されるその孤独な感じは、結構しんどいものではないか、と、思うのだ。
が、スアレス本人が言うことには、
「心配はなかった。テレビを見たりして過ごした」
…強い。
スアレスめっちゃ強い。
いやでも、そうは言っても、私みたいな普通の(というか普通よりもさらにへなちょこの)人間にこんなのはもう本当、なかなかに耐えられないものなんじゃないか、と思える。
例えば旅行先で感染症の検査を受けてください、結果が出るまで隔離です。みたいなことを言われたら泣いてしまう。だいたい、普通の風邪をひいてやたら体調が悪いだけで「本当は大病なんじゃないか」と思うのだ。いやそれはへなちょこすぎるけれどもでも、「体調不良」というのは結構心にダメージを与えるものだ。(ちなみにコンディション不良という日本語はよく分からない)
それでもスアレスはとにかく、陰性の結果が出てあっという間にマウンドに戻ってきた。
…そして元気に早速3失点をした。
いやでもこれこそあれだ、と思う。がんちゃん語録である。
結局陽性ではなかったわけで、「復活」もなにもないといえばそれまでなのだけれど(あと1回表のときはがんちゃんもスアレスに辛口だったけど笑)、でもそのある種の「非日常」みたいなものを、スアレスはとにかく、乗り越えてマウンドに立ってくれた。それはきっと、それなりに、勇気のいることだったんではなかろうか、という気がする。
外国人選手のことというのは、どうしても、日本人選手のことよりもわかりにくい部分はあると思う。インタビューの談話は、必ず誰かの手で(多くは通訳さんを通じて)翻訳されて出てくる。(ちなみにこれ、英語の勉強にもなるのでどこかでそのまま英語で出してくれないかといつもちょっと思う。英語ぜんぜんだめな私も、ヤクルト選手のインタビューなら、よし読もう、という気になる…かもしれない。)
ワンクッションを挟むそれは、まず情報の絶対量として数が少なくなる。気軽にコメントをとって、それを載せる、という感じではおそらく、ないだろうと思うから。
だから、自分が知る情報以上に、外国人選手というのはいろんなもの、不安とか葛藤とかを抱えているかもしれない、と、想像するのは大事じゃないかな、と、いつも思う。縁があって日本に来て、縁があってヤクルトで投げてくれる、打ってくれる、守ってくれる、その選手たちがのびのびと、プレーしてくれるといいなあと、なんとなく思う。
一方で逆に、こちら側からの厳しい言葉も選手に届きづらい、という側面もあるかもしれない。それはなかなか、良いことだ、という気はする。何事もほどほどな距離感、というのは大切だ。選手たちには、SNSの言葉の矢がぐさりぐさりと届くことのない場所にいてほしい、という気もする。
とにかく今年も数名の外国人選手たちと、ともに戦っていくわけだ。彼らにとってもこの「挑戦」が、良きものになりますように、と思う。そういえば毎年私は、なんかそんなことを思っている気がする。(ブキャナンと、そしてハフもどうかがんばれ、がんばれ、と思っています。)
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