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「ここはパリだ」と言い聞かせる 【ランニング日記 3/2(月)〜3/6(金)】

3/2(月)

思いっっっっきり時差ぼけ&睡眠不足により元気に走らず。やばい、本当に走っていない。

3/3(火)

もういい加減走らないと、本当に一生走りたくなくなる。重い重い腰を上げ、「ここはパリだ」とよくわからないことを言い聞かせ、なんとか外に出る。パリより寒いんじゃないか、ここ。

忘れていたのだけれど、一週間ほど走らない期間が空くと、乾燥した空気に肌がやられ、かゆみが出る。これがものすごく厄介で、もう4キロくらいはこれと戦わなくちゃいけない。クリームを塗って出ると軽くはなるのだけれど、そんなことはすっかり忘れていた。

一体なにと戦っているんだ私は、と、思いながら、泣きたい気持ちで走る。

10キロの日だったけれど、午前中に用事があったため、7キロで終える。終える頃には肌も落ち着いてきた。

なぜか、タイムは良い。なにかに追われるように走ったからだろうか。いや、追われたくはないけれど。

3/4(水)

反省をいかし、クリームを塗ってから走る。今日は大丈夫そうだ。天気があまり良くなく、たまに雨が降る。でもそれくらい湿度があった方が良かったのかもしれない。低気圧はしんどいけれど。

なんとかかんとか10キロ。身体もまた走ることに慣れてきた感じがする。

今、雨に濡れているこの靴で、パリを走ったんだよな、と思うと、なんだか少し不思議な感じがする。この靴で、沖縄も広島も走ったのだ、そういえば。靴一つで、どの街も走ることができる。それは少し、自由ということのような、気もする。

3/5(木)

人生イチの寝坊をする。起きたらむすめの遠足の集合時間だった。信じられない。慌てて園に電話し、5分で作ったおにぎりをもたせ、もう園庭に並んでいるこどもたちのところにむすめをほーりこむ。こどもたちはにこにこして、「むすめちゃんママ、いってきまーーーす!!」と、言ってくれる。かわいい。みんなで一緒に、最後の遠足に行くことができて本当に良かった。

で、なんというか、最後の遠足に雑すぎるおにぎりを持たせた罪ほろぼしみたいな気持ちで、7キロ走る。今週は(も)走行距離は足りていないので、少しずつでも距離をかせがねばならない。なんせ、2月はさぼりすぎたし。

遠足といっても、本当は動物園の予定だったのが、近所の公園に変更になっていたので、走りながらこどもたちがいないかな、と、そっと探す。残念ながらこどもたちは見つからなかったけれど、おかげでなんとなくいいリズムで走りきることができた。

帰ってきたむすめは、「ママのおにぎりめっっっっっちゃくちゃおいしかった!!!またつくって!!!」と言ってくれた。楽しかったようで何よりだ、ありがとう。

3/6 (金)

お母さんらしき人と走る、小学生の男の子二人組とすれ違う。アンダーアーマーのオレンジという、いかにも某巨人軍みあふれたウェアを着ている。

二人はすれ違いざま、とても楽しそうに、「おっはよーございまーーーす!!」と、挨拶してくれる。私はなんだかうれしくなって、「おはようございます!」と、返す。

こんなにいいお天気だ、青空の下、こどもたちはどんどん走っていてほしい、と思う。大人に振り回されてばかりいる必要なんてない。のびのびまっすぐ、走っていてほしい。

大人であるところの私も、心身ともに健康であるように、しっかりと走ろう、と、思う。そして今度は、息子と一緒に走ってみようかな、と、ちょっと思う。

良い天気の中、久々に気持ち良く走ることができた。また来週からがんばろう。原稿しぬほどたまってるけど。

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虫明 麻衣(Mai Mushiake)
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