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【ランニング日記】 続・タキマキのYouTubeと、私が料理家ならたぶんレシピは走りながら考えるということ【6/6(月)〜6/10(金)】

6/6(月)

熱海に来ていますが、大雨。まあ、ゆっくりするために来たのでランニングウェアも持ってきていないのですが。ふふふ。今日はゆっくり過ごします。(仕事あるけど。)

6/7(火)

昨日の疲れはあるけれども、走る。三日空いただけなのにまたもや、足にかゆみが出る。今日のはかなりきつい。途中、ついかきむしってしまう。でもひどくなるだけで、いっこうに良くならない。わかっちゃいるのだけれど。

走っていると、昔のことを急に思い出したりするのだけれど、今日は急に、「悩み事がなさそうで良いねえ」と若い頃よく言われていてたことを思い出した。しかしその頃の私は、母はがんで入院中で、当時付き合っていた彼とはまったくうまくいっておらず、まあまあ、ぼろぼろの状態であった。私は今よりもずいぶん若かったので、「いや私も大変なんだよ」と、少なからず傷ついたりしていた。でも、そう思っても、やっぱり笑っていた。若かったから。そうするほかにどうすれば良いかわからなかったのだ。

でもこのあいだ、写真家の中川正子さんとお茶していたときに、正子さんが「まいさんは、『陽』の人じゃない?」と、言った。「だから『陽』の土地が肌に合うんだよ」といったような話だったのだけれど、そのとき私は、ぜんぜんいやな感じがしなかった。もちろん傷つきもしなかった。うれしかった。「ああそうだな、私は『陽』の人だ」と、そう思った。

昔は「悩み事がなさそう」と言われて傷ついたわけだけれど、今同じことを言われてもきっともう、傷つかないと思う。ちょっと、うれしいと思う。というかまあ、おっしゃる通り、たいした悩みがないといえば、ない。

たぶん、もう「無理」して笑うということはないのだろう。いやそりゃ大人だから、ある程度「空気を読む」ことはあるけれど、それは必要だと思ってそうしているだけだ。それに、今ならわかるのだ。人には、笑うしかできない時がある。そして、笑うっていうのは、ものすごく大切なことだ。笑うことって、強くなることなのだ。

あの時の自分に、よくがんばったね、と言ってあげたい。あの暗闇を、必死で笑いながらくぐりぬけてきたから、今があるのだ。そんなことに気づかせてくれた正子さんにも感謝だな。

6/8(水)

昨日のかゆみがトラウマみたいになってめずらしく残っている。ので、今日は走る前にせっせと足にクリームを塗る。クリームとか日焼け止めとか、私はつい忘れがちなのだけれど、それを思い出すほど、昨日のかゆみがつらかったらしい。

おかげで今日はまったくかゆみが出ることなく、走る。まったく出ないんだけれども、そうすると今度は「走るのしんどい。」に、全神経が集中する。かゆみが出たらもはや走るのしんどいことすら忘れるわけだけれども、普通に走っているともちろん走るのがしんどいことは忘れない。

でもまあ、かゆみよりは、走る純粋なしんどさ(純粋なしんどさ?)の方が幾分、ましだ。そりゃそうだ、そのしんどさはなんとか引き受けるべきものとしてある程度(ある程度だけれども)納得した上で走るのだから。問題はそれに付随するほかの痛みというわけである。…いや、「走るのしんどい。」もできるだけ省きたいのだけれど。でも走り始めて5年、いっこうに、減らない。

今日は起きてすぐに着替えて準備した。仕事をやる余裕がなかったわけではないけれど、とにかく早く出て少し距離を走りたかったのだ。といっても、今日も8キロちょっとだけれども。まあ、昨日は7.5キロしか走れなかったので少しだけ伸びた。

外に出るとなんとけっこう肌寒い。そうだ、梅雨ってこうだった。神宮へいく服もまた考えねばならぬな。

気温が下がったのだからタイムは少し上がっても良いと思うのですが、ぜんぜん上がらない。今日もキロ6分を少し切る、くらいのタイムで走り終える。夏ってなんでこんなに遅くなるんだろうか。だいたい6分で計算して家に帰ってまにあうかどうか、みたいなことを考えるのに、間に合うなと思った距離を走ってもいつも結構ぎりぎりになってしまう。夏のトラップである。

さて今週はヤクルトたちはずっとビジターということもあり、私も神宮の予定が入らず、撮影も少ないので比較的家での作業時間が増える、はず。水曜日はちょっとスローペースで…と思ったもののやること多すぎて今日はちょっと仕事に追われそうだけれども、今週もどこかでスローペースデーを作ろうと思います。

それにしても、ひらまつのホテルよかったな…戻りたい…(現実逃避)

6/9(木)

むすめの遠足。いつもより30分早く起きて、お弁当を作ってから走ることにする。走ってからお弁当にしようかとも思ったけれど、いやいやさすがに、優先順位はお弁当でしょう、私。ということで先に作りました。

二人とも小学生になり、お弁当を作る機会はちょっと増えた。来年からはたぶん、息子は毎日お弁当になる。というわけで今日はその心の準備もちょっと兼ねる。いや、その前に、受験だけれどもだね…

でも今日はなかなか手際良くできて、余裕を持って詰めた。ついでに子どもたちにホットサンドまで作った。早起きってすごい。

起きてきたむすめと話してから、外に出る。アレクサはくもりと言ってたけれど、小雨が降っている。まあでも、いつもの「ヤクルトなら試合をするくらいの雨」である。(これがすべての基準である。)となると、当然走るしかない。

雨のおかげで気温は少し下がっているので、少し走りやすい。まあそれでもスピードはまったく出ないのだけれど。もうしっかりと、体が夏用になっているのだ。

ホットサンドまで作ったのにまだ余裕があり、8キロちょっとを走る。10キロ走っても間に合う時間だったけれど、せっかくむすめの遠足の日だし、余裕を持って送り出せるように早めに帰ることにする。

走りながら、昨日息子が作ってくれたマッシュポテトと、チキンと、チーズをはさんでホットサンドを作ったらおいしそうだなと思う。走っているときってやたらこういうのを思いつく。私が料理家だったらレシピはきっと、走りながら考えるのだと思う。しかし走るときっていうのはメモができないのが難点だけど。

さてお昼には雨がやむといいな、むすめが遠足楽しめますように。みんなと公園でお弁当おいしくたべられますように。

6/10(金)

昨日はヤクルトの素晴らしい試合をテレビで見届け、塾から帰ってきた息子と一緒にハイライトとカツオさんのヒロインをもう一度見て、良い気分で寝た。

で、今朝は一度5時半頃起きたものの、昨日の早起きの反動なのか二度寝して、なんと次に起きたら6時半であった。寝坊も寝坊、寝坊すぎる。子どもたちを起こし、急いでウェアに着替える。今日は6キロも走れなさそうだ。まあ、仕方ない。

週末熱海で好き放題食べてもちろん体重は増えていたわけですが、一週間かけてまた少しずつ減ってきた。で、これまた週末に食べて増えるわけなんだけれども、まあそんな感じのサイクルで良いかなと最近は思っている。週に一回くらい好きなものを気にせず食べて、他の日はまあそこそこに気をつかう。何事も大切なのはメリハリである。

6キロ弱しか走らない…と、わかっているのに、それでもスピードはさっぱり出ない。もうほんとうに、夏仕様の体になっている。

さて、相変わらずたきまきさんのYouTubeを見ている。私は雑誌を読まないので、元々たきまきさんのこともよく知らなくて、「もんのすごいセレブのモデルさん」というイメージしかなかったのだが、YouTube見てたらこれがおもしろいのだ。

私があのYouTubeを見て真っ先に思うのは、かの名言「金持ち喧嘩せず」である。これは村上春樹が、「Living Well Is the Best Revenge」を訳した言葉だ。

「他人からいろいろ嫌な目にあって、いじわるされて、踏みにじられて、頭にきて復讐しようと思って、復讐というと相手を殴ったり、相手をいじめ返したりすることだけど、そうじゃないんだと。そんなことは意にも介さず、あるいは意に介してもしらんぷりをして、優雅にチャラチャラと楽しく暮らせば、それが相手に対するいちばんの復讐になるんだということなんです」

『翻訳夜話』村上春樹 柴田元幸

いや、たきまきさんが「嫌な目にあって」なんてところはYouTubeからはまったく感じられないですが、いかんせん世の中というのは、隣の誰かがお金持ちだったり、結婚をしていたり、逆に独身を謳歌していたり、なんなら子供がいたり、例えばヤクルトがいっぱい勝っていたり(それはちょっと奇跡なんだけれども…)、あとはいわゆる「美人」だったり、スタイルが良かったり、料理をがんばっていたり、なんかちょっと幸せそうだったり、もうそれだけで「それができない人の気持ちを考えたことがありますか」みたいなことを言われがちなのである。ねこが好きだというと「犬が好きな人の気持ちを考えたことがありますか」と言われたりするのだ。いや、ほんとうに。ねこ好きにはねこ好きの、犬好きには犬好きの悩みがそれぞれあるということに、なぜか気づかない人は思いのほか多い。

私は人のライフスタイルに「憧れる」ということがあまりないので(基本的にいつも人は人、と思っているので)、よその生活に逆に「ダメ出し」をするメカニズムもあまりよくわからないのだけれど、でもそういうことが起こっているのは頻繁に目にする。

けどたきまきさんのYouTubeには、そういうのをもうはるかに軽やかに踏み越えた何かがある。見ていてとても清々しい。10万円だか20万円だかのエスプレッソマシンを紹介されて「よし買おう」とはなかなかならないけれども、それで良いのだ。買える人が買えば良い。楽しそうに「生活」している人を見るというのは良いものだ。(ただ私は仕事でエスプレッソマシンを探していたので大変参考になりましたありがとうございます。)

…みたいなことを、走りながら考えた。自分の、自分たちの、楽しい生活に目を向けていたいですね。幸せな人は、幸せなのだと、堂々と言っていてほしいと思う。ほんとうに。

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虫明 麻衣(Mai Mushiake)
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