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「ヒダリデウテヤ」なみの「サイショカラウテヤ」を反省する 【ランニング日記 3/9(月)〜3/13(金)】

3/9(月)

先月、PTA行事の一環で、現役の箱根駅伝の選手に、こどもたちに向けた「走り方教室」を開いてもらった。その頃は、来月に迫るマラソン大会に向けて!と、いうことだったのだ。

まあ状況は信じられないほどに変わり、もちろん(もうもちろんですよ)マラソン大会は中止になった。というか学校自体が休みになった。

ただその走り方教室で、誰より一番前のめりに話を聞いていたのは、間違いなく私だ。

現役駅伝選手曰く、

■体をたおさない、胸を開く
■腕を閉じる
■前半は6割の力で
■腕をよくふる
■目線を大事に!
■しんどいと思ったら、「良い姿勢」のままで前傾する
■しんどい時は楽しいことを考える(今日の晩ごはんとか)

とのこと。

今日は走りながらやたらとしんどかったので、そうだ、と、思い出し、楽しいことを考えてみる。

しかしヤクルトはオープン戦、実によく負けているし、ついでに開幕するかどうかもわからない。なんだよ!楽しいことって!と、やや逆ギレをしながら走る。

しかし、駅伝選手でも「しんどい」と思うんだな、と、思うと、ちょっと私も頑張ろう、と、思う。なんとかかんとか、今日も10キロを走りきった。

3/10(火)

霧雨。むすめと、霧雨っていうのはね、と、話しながら園へ行く。「きりさめ」という響きが、なんか昔から好きだ。

外を走るのはちょっと厳しそうな雨。走らないという手も大いにあるが…と、家でぐずぐず考えながら、まあ、仕方ない、と、しぶしぶジムで走ることにする。

旅猿の岡山編をダウンロードして行き、見ながら走る。「虫明」は岡山の名前で、父方の祖母が岡山にいるのだけれども、米寿のお祝い以来、そういえば行っていない。岡山、久々に行きたいなあ。早く気兼ねなく旅行できるようになるといいな。

景色が変わらないジムの5キロはやたらと長く感じるけれど、旅猿のおかげでなんとかかんとか走り終えた。旅猿は本当におもしろい。テレビをほとんど見ない私にとっての貴重な映像コンテンツだ。

3/11(水)

調子の悪かったバッターが、久々にタイムリーを打つ。それは、試合を決める決勝打となる。お立ち台に登った選手は言う。「最後は気持ちで打ちました!!」

それを聞くたびわたしは、山田哲人の「ヒダリデウテヤ」なみに思う。

「気持ちで打てるならサイショカラウテヤ」

が、今日のわたしはそんな考えを抱いたことを、深く深く深海のように深く反省している。

今日はとにかく走るのがしんどい。なんせ、暑いのだ。春だ。もうこれはわたしにとって、宮古島のランニングレベルの暑さだ。

むりだ。とシンプルに思う。タイムはぐんぐん落ちる。頭の中で警告音が流れる。もう走れない。これ以上走ったらわたしはたぶんしぬ。

わたしは目標を「歩かないこと」に切り替える。なんせこちらは、生死がかかっているのだ。仕方ない。

ところが、イヤホンから好きな曲が流れた瞬間、急に調子が上がりだす。タイムが伸びる。明らかに、「気持ち」に左右されている。走る、走れない、速くなる、遅くなる、これはすべて、私の気持ち次第である。しかし、その「気持ち」がいつ上がるのかはわからない。気持ちだけで最初から打てるわけではどうやらない。サイショカラウテヤと言えるほど、物事は単純ではないのだ。

3/12(木)

初めて、息子と一緒に走る。ここ最近、ランニング中も何度か、親子で走る人とすれ違っていて、これはいいな、と思っていたのだ。

今日は5キロの日。5キロくらいなら、一緒に走れるかな…と、思いきや、最初の1キロでバテている。

マラソン大会(1キロ)の目標、「5分を切ること!」はどこへ行った。「ママ…先行って…」と、苦しそうに言う。優しいお母さんであるところの私は、「いいよ、ゆっくり一緒に行こう!」

…とか言わず、「わかった、じゃ、お先に。」と、先を走ることにする。2.5キロ地点で折り返すから、折り返して合流したらまた一緒に走ろう!と、言い残して。

折り返すと、遠くから、息子が歩いてくるのが見える。走ったり、止まったり、歩いたり、ベンチに座ったりしていたそうだ。自由だ。

そこから一緒にゆっくり走ろうと思いきや、なぜか、人が変わったように息子がスピードを出し始める。なにごと。

時計を見ると、5分15秒ペースである。なにごと。

そこから、少しペースダウンはしたものの、合流してからの最後2キロは、息子もペースを上げて走りきった。ちょっとついていくのがしんどいレベルで会った。でもここは母親の威厳にかけて、ラストスパートで思いっきり抜かして差をつけておいた(大人げない。)

しかし、若さゆえの体力ってのはすごいな、ということと、生まれ持った運動神経というのは如何ともしがたいな、と改めて思うこととなった。私は本当に、運動神経がない。これ毎日走ってたら、一ヶ月ほどで息子にタイム抜かされると思う。こちとら毎日死にそうな思いで走っているというのに。

でもなにはともあれ、一緒に走るのはすごく楽しかった。休み中、5キロの日は積極的に一緒に走ってもいいかもしれないな。「とにかく身体が動かせてよかった!!」と、息子は言っていた。そうだよねいつもは学校で存分に遊んでるもんね。(休み時間に校庭で遊ぶためだけに学校へ行っているふしがある)

3/13(金)

■しんどいと思ったら、「良い姿勢」のままで前傾する

これを思い出しながら、ひたすら走る。つまりまあ、今日もしんどかったのだ。

でも一人で走っているとあまり気づかないのだけれど、しんどくなってくると姿勢は悪くなりがちだ。だらっと猫背っぽくなってしまう。

ここで
■しんどいと思ったら、「良い姿勢」のままで前傾する
を思い出し、意識する。

胸をしっかり開き、お腹に力を入れ、そのまま体を少しだけ前に倒す。(前傾すると、人間は勝手に足が前に出るよね、という理論だった。)

しんどい時こそフォームをきれいに。これって、結構大切な気がする。意識して姿勢よく走ると、最近のへなちょこデイズの中ではまあまあタイムは良かった。

姿勢、大事だな。

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虫明 麻衣(Mai Mushiake)
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