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暑い5月、旅猿を思う 【ランニング日記4/27〜5/1】
4/27(月)
私がこの状況でもまあある程度心身ともに(特に心)そこそこ健康でいられるのは、この街とランニングコースがあるからかもしれないなあ、とふと思う。信号がないままずっと走っていける、川沿いのコースはどこまでも開放感があって気持ちが良い。もちろん、元の性格(性質)としておうちで完結する生活が好きだというのもあるけれど、「開放感」というのは今の生活にまあまあ重要なものかもしれない。
走り始めに少し力んだのか、1キロ地点に着くより前にいつもより少し疲れている気がした。こりゃ10キロしんどいなあ、と、思っていたのだけれど、ペースを安定させてからはやけに調子が良くて、5キロの折り返し地点でもそんなにしんどくない。距離を伸ばすなら今日だな、と思い、7キロの折り返し地点まで走る。結果、久々に14キロ走った。いつもの10キロと比べてもめちゃくちゃしんどいというわけもなく、タイムもそこまで落ちなかった。
週末、少し早めに走ったのも、ここのところ少しずつ走行距離を増やしていたのも、良かったのかもしれない。
まあでも、だいたいいつも、春先は調子が良いのだ、山田哲人とは違って。夏に向けてぐんぐん調子を落としていくタイプなのだ。しかしこれじゃ大成しませんね。山田哲人にはなれない。
4/28(火)
昨日、14キロを走ったので、なんとなく今日は気持ちが楽だ。5キロの日だけど、7キロを走ることにする。
仕事のあれこれを考えながら走ると、あっという間に折り返し地点を少しこえていた。やっぱり、春先は調子がいいらしい。
今日は、むすめのパパ友が、「オンライン授業」を開いてくれることになっている。LINEでつないでやってくれるそうだ。ムッシーはその間、仕事してくれてていいよ!とのこと。ありがたいことこの上ない。むすめも久々に友達と話せるので楽しみにしている。
もしも、インターネットがない時代に、このウイルスがやってきていたら。(そしてもちろん、疫病というのはインターネットなんかができるずっと前から人間を脅かしてきたはずだ。)さすがにちょっとわたしも、へこたれていたような気がする。
仕事も、飲み会も、コミュニケーションも、買い物も、オンラインでできるというのはやっぱり、ありがたいことだ。そして基本的にそれは、「弱者」を救う。
学校へ行けない(行きたくない)子どもたちや、会社へ行けない(行きたくない)大人たち。物理的なハンデを抱えた人たち。そういう人たちに目を向けることは翻って、「有事」に柔軟に対応できる力に実はつながる。多様性に目を向けることは、そのやわらかな思考は、実は戦力になるのだ。
と、いろいろと考えて、今日も走っている。
小さいこどもが目の前に飛び出してきて、お母さんがすごく申し訳なさそうに頭を下げてくれる。私は少し止まって、笑ってバイバイ、と手を振る。お母さんもにこっと笑う。
いい一日になりますように、と思う。とにかく、走ろう。
4/29(水)
おやすみにつき、走らず。一日中お酒を飲んで本を読んでいた。まずい。
4/30(木)
朝に走ると、子どもたちの宿題のスタートがえらーーーーーーーーーーーーく遅くなるので、朝には走らず、午後に走るというのを試してみる。
が、これは端的に言って、失敗であった。まず、しんどい。お昼も食べ、おやつも食べ、重たいおなかで走るのはまあ、拷問である。おなかが痛い。だいたい、毎朝ちょっとお腹に入れて走るのですら脇腹が痛いだのなんだのほざいている私にそんな食べまくった身体で走ろうとするのは狂気の沙汰であるなんで気づかなかったんだろうあほなんじゃないか(ちょっと怒っている)
で、いつも走らない時間だったので知らなかったのだけれど、その時間、人がめっちゃいる。
いや、もしかしたら私がいつも走る時間と同じくらいの人出かもしれない。でも、慣れない時間帯、景色が違って見えるだけで、やたら人が多くも感じるのだ。私は知らない土地に行くのもそこで走るのもすごく好きだけれど、「同じ場所が、いつもと違う」という感じはどうも落ち着かないらしい。いつもの時間が良いな、とつくづく思う。
そして、何より、暑い。四月最終日の、午後3時。東京は暑い。ランニングに適した気温とはまずいえない。しんっじられないくらいしんどい。
よって、走るなら、朝だな。と、私は悟った。まあなにごとも、やってみないと気づかないものだ。
ただ、確かに午前中にこどもたちの宿題はたいへんよく進んだ。息子は生まれて初めて午前中に宿題を終わらせたと思う。生まれて初めて。でも母さんの午前中というのは、息子の宿題を終わらせるために存在しているわけではもちろんない。母さんの午前中は、母さんのためにあるのだ。
と、いうわけで明日からはまた、朝に走ることにしようと思う。
5/1(金)
全世界に向けて言いたい。
5月は、暑い。
あの、春先の不調を抜けた後の夏の山田哲人のように、調子が良かった私の4月はもう戻らない。ここからはひたすら、暑い夏に向けて調子を落としていく、それが私の宿命である。
あつい。
走りたくない。
私は一年のうちで夏が一番好きだけれど、ことランニングに関しては、本当に夏は地獄だ。モチベーションを維持するのも難しい。ああ、暑い。
走りながら、岡村さんのことをなんとなく思う。
私はね旅猿が大好きなのです。そしてあれはね、狂犬に見えるひがしのりんが実はとてもバランスの取れる人だから成り立っている番組ではあると思う。でも好きなの、あの二人が旅するのを見るのが。
岡村さんが病気で休んでた時、代わりにやべっちが出てあげてね、みんなで神社にお参り行ったんだよ。岡村さんが元気になって戻ってきますように、って。私も祈ったよ、また二人の旅猿が見られますようにって。
「弱いものいじめ」をしない、いい回だった。
私は、女性に対してというよりは、そういう周りの優しさとかを、素直に受け止めることがちゃんとできるようになることが、そして(本当に信頼出来る人を)信じられるようになることが、大事なんじゃないかという気がする。わからないけれど、他人のことは。
人は完璧じゃない、いびつだ。そしてその歪みは色んなものを壊してしまう。取り返しのつかないまでに。
ただ私は、あの、ゆるい旅猿の雰囲気が好きだ。あれがまた見たいと思うよ。そう思う。
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