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【11/23日本シリーズ オリックス戦◯】「気持ち」が突き動かすもの

「気持ちで打ちました」「気持ちで投げました」といったようなことを聞くたびに、…気持ちでなんとかなるなら苦労しないけれども!と、思っていた。だけどこの日本シリーズの試合を見ながら私は「ああこれは、気持ちだわ…」と、つくづく思う。

例えば青木のヒット1本に、その「気持ち」を見る。

今シーズン、青木は数字としては「ものすごく良い」ものではない成績だった、と思う。いや十分すごいけれど、今までと比べれば飛び抜けて良いものだったわけではない。だけどこの日本シリーズで、青木はほんとうに、打ってほしい、と思うところで打ってくれる。ここしかない、そういうところで。

今日の試合はそれが、サンタナの2ランにつながり、チームは逆転勝ちをした。取って取られての胃が痛い展開で、最後に流れを持ってきてくれたのは青木の1本だった。

マクガフがマウンドに向かう姿が見えたとき、私の胃の痛みはピークを迎えた。隣に座る息子が「ああどうしようほんとうに緊張する。ああもう観るのがこわい」と、ぶつぶつ言っている。

思わず、Apple Watchの呼吸アプリで深呼吸をする。

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マウンドを直視できなくて私は、ツイッターを開く。そこには「マクガフがんばれがんばれ!」「マクガフ信じてるから!」という言葉が並んでいた。

ああ、そうだった、見ているだけの私はここで、しっかりその姿を見届けるしかないんだった、と、私は思い出す。

マクガフが逃げずにそのマウンドに立つとき、私だって逃げずにその姿を見届けて応援するしかない。目をそらしたくなるような場面でも、選手たちが逃げないのなら、ここでしっかりと。

マクガフは先頭を許しながらも(胃がよじれるかと思った)、最後はしっかり抑えてくれた。高津さんがマクガフを抱きしめた。みんなの、いろんな人たちの「気持ち」がそこに、ちゃんと見えた。

気持ちなんだわ、と、私はまた、そう思う。

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