小説『殺人鬼フジコの衝動』真梨幸子
小説『殺人鬼フジコの衝動』 真梨幸子
仕掛けはすぐにわかったので、どう繋げるのかが気になって、
途中から一気読みした。
最後の決め手のところは「おいおい…」とツッコミながら読んでた所だったけども、そこまでは見抜けなかった。見事な伏線回収。
続編も読みたい。
ここからネタバレ感想
美波ちゃん…
このシーンには泣きそうになりました。
藤子の叔母が何回も何回も、
「母親のようにならないように」
と「忘れなさい」と言いながらも思い出させる。
「おいおい」と思ってたら、
それが長年に渡る心理操作だったというオチには驚いた。
叔母もまた宗教に寄り、苦しめられているということなのだろうか。(それはまた続編で明かされるのだろうか)
ハッキリとは語られてないものの、
バブル崩壊を機に、藤子の二回目の結婚は破綻していった様子が綴られている。
以前ほどの稼ぎはないのに、贅沢をやめられない。そのため殺人を繰り返す。
ある意味では時代のせいもあったのだろう。
出てくる人たちが、嫌な人ばかりで心が荒んだけども、
ここまで綺麗にまとめられていると、フィクションだとしっかり思えて読後はスッキリした。
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