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小説『法月綸太郎の冒険』 法月綸太郎
『法月綸太郎の冒険』 法月綸太郎
再読です。
七篇の短編集。
『黒衣の家』と『切り裂き魔』が好きです。
本格ミステリの小ネタがたくさん書かれてる本なので、ミステリ好きの方が読むと楽しい本かなと思います。
ここからネタバレします。
「死刑囚パズル」
クリスチャンなら当てられただろうか。
初めて読んだ時は、
バレれば息子が職を失う…なおかつ身内から犯罪者が出てしまうリスク犯す方が、息子に迷惑がかからないだろうかと思った。
今でもその考えは変わらない。
被害者が死刑囚なので、
世論はこの息子の母に同情するかも知れないけれども、自分のせいで、母が罪を犯したとなるほうが、私としては息子からしたらつらい思いをするように感じてしまう。
が、クリスチャンならそう思わないかも知れなくて、クリスチャンではない私にはやっぱり分からない。
「カニバリズム小論」
やば過ぎる。
法月綸太郎さんという人物がとても怖く感じた。
「黒衣の家」
ひとによってはすぐオチがわかる気がする。
私自身は、
”サイコパス“という言葉が世の中に出回る前に読んだため、まさかのオチに驚いた。
この短編集の中ではダントツに好き。
ちゃんと伏線も貼ってある。
フーダニットでありホワイダニットとして、とても評価できる。
「切り裂き魔」
犯人に対して、
なんてことをしてくれるんだブチギレたくなるお話。
読者へのフェア度が二重丸。
「緑の扉は危険」
私が物理に弱くて「そうなんだ」としか思えない話。
「土曜日の本」
50円玉20枚の謎。
個人的には読んで損した気持ちになりました。
「過ぎにし薔薇は」
謎の行動を繰り返してた装丁家さんが、気の毒過ぎて泣きそう。